人物
寡黙で無表情な美青年。チェロを持ち歩いている。その腕前は相当なものである。
ある夜、「翼手」と呼ばれる化け物に襲われる主人公・音無小夜の前に突然現れ、小夜に己の血を口移しで飲ませ戦闘力を開花させる。
以降たびたび小夜の前に姿を現す。多くを語らず小夜に付き従い、彼女を守って戦う。
戦闘スタイルは、翼手化した右腕とチェロケース、短剣を武器にする戦い方。常人離れした腕力、跳躍力、スピードを誇り、高い戦闘力を有する。
しかし、戦闘が長引くと意外な脆さをみせる。この戦闘力の不安定さは長い間血を摂取していないためであると作中で暗に示されている。本来の戦闘力は下級翼手たちなど全く相手にならない程で、かつて香港で無理矢理血を与えられた時には下級翼手たちを一瞬で全滅させていた。
正体
翼手の女王である小夜のシュヴァリエである。「シュヴァリエ」の詳細に関してはblood+の記事を参照。
100年以上前から小夜と行動を共にし、翼手との戦いに身を投じてきた。
ベトナム戦争にて、「赤い盾」が休眠中の小夜を無理やり覚醒させた事件の際、小夜の暴走を止めようとした時に、翼手としての生存本能が無意識の内に小夜を殺そうとして右手が翼手になった。ハジは小夜を殺そうとした自分の翼手の本能に絶望し、自分は翼手ですらない化物だと定義し、以来血を摂る事をやめていた。血を摂取していないため戦闘力が不安定になっており、下級翼手にも苦戦し、また翼手としての姿がかつて小夜に強いショックを与えてしまったことから、人間体のままで戦うというハンデを自ら背負っている。本来の戦闘力は下級翼手たちを一瞬で殲滅するばかりか、他のシュヴァリエたちをも凌ぐ程の実力を持つ。
またこの事件で小夜と逸れてしまい、また赤い盾へ不信感を抱き、以降行方をくらませていた。
瀕死のリクが小夜のシュヴァリエになる前は小夜唯一のシュヴァリエであり、ディーヴァにとって唯一の花婿候補であった。それ故にアンシェルから嫉妬を抱かれていた。一方のハジはかつて自分を買いゴルドシュミット家に引き渡したアンシェルに対して、小夜と巡りあわせてくれた事に礼を述べている。
小夜とは「ディーヴァを殺したら小夜を殺す」という約束を交わしていた。ディーヴァを倒した後に「小夜の願いだから」とその願いを果たそうたするも、カイの説得ではじめて自らの本心を語り、小夜に生きていて欲しいと想いを伝えた。