アール(カスタムロボ)
あーる
活躍
『BR』の世界における数百年前、人類を絶滅の危機に追いやった恐るべき存在。
一応れっきとした生命体だが、(少なくとも)人間の肉眼には視認できない=眼に見えない不明確な生物で、且つ極めて凶暴な性格をしている。
最大の特徴として、他の物質を破壊し、そのデータを取り込んで自己進化を行う能力「コンフュージョン」を持つ(後述)。
進化を果たすことで、アールは姿が変わるだけでなく、より強大・凶悪な存在へと変貌し、しかも人間の眼には見えない為に対策もままならない怪物と化して暴れまわり、数百年前の文明を殆ど壊滅に追いやった。
しかし、ある時偶然、当時の子供の玩具だったカスタムロボにコンフュージョンを行った結果、何らかの要因でアールの姿が人間にも視認できるようになった(詳しい原因は不明だが、アールがカスタムロボにダイブしたような状態となった結果とされている)。
また、これ以降のアールはカスタムロボのデータを取り込んだ影響か、カスタムロボの姿を模した生物へと変貌した。
これにより希望を見出だした人類は、玩具だったカスタムロボを軍事用に改造。また、厄介なアールの自己進化を無力化するべく、対象の記憶を消す「記憶消去装置」を開発。
カスタムロボと記憶消去装置を用いた戦いの末、アールを討伐することに成功した。
その後、生き残った人々はシェルターとしてドーム状の新たな移住区を建造、そこに移り住むことになった(アールに滅ぼされた文明は、以降「外界」と呼ばれる)。
しかし、アールに対する恐怖や不安がいまだ色濃く残っていた為、当時の政府が記憶消去装置を使って人々から「アールに関する記憶」を消去した。
その結果、政府の一部の人間を除き、生き残った人々は子孫にアールの事件に関する経験や情報を伝えることができなかった。
数百年後、アールは突如として復活。主人公達が住むドームの中の世界に現れ、殺人事件を引き起こすなどして、再び自身の進化の為に暗躍を開始した(出現当初、主人公達はアールを「謎の自律機動型ロボ」だと思っていた)。
存在が発覚すると、主人公達やポリス隊がその行方を追うも、やがて謎の組織ゼクスシンジケートの手に渡り、ゼクスのアジトで幹部・オボロによって改造される。終盤でオボロにダイブされ主人公達と戦うも、自力でオボロを拒絶して逃亡。
その後、廃墟と化していた外界の遊園地で更なる進化を遂げるが、記憶消去装置を起動した主人公によって再び自己進化の記憶を消されてしまい、最期は主人公達との死闘の末に敗れ消滅した。
「激闘編」では、外界の様々な場所にアールの各パーツのデータが隠されており、パーツジェネレータに読み込ませることで、初めてパーツとして入手できる。
旅立ち編のラスボスのパーツが使える作品としては、シリーズ初である(それ以前の『V2』や『GX』の場合は入手方法が無い)。
形態
各形態の共通点として、血管や筋肉を思わせる赤と青のコードがある等、有機的なデザインが特徴で、「カスタムロボの姿をした生物」という点が強調されている。
性能としてはライトニングスカイヤー型がベースになっているが、スカイヤーダッシュ(長距離空中ダッシュ)を行っても変形しない。
第1形態
最初に主人公達の前に現れた際の姿(しかし作中での説明から、この形態の前にも複数の形態を経て進化した模様)。
人型の骨組みに申し訳程度のフレームが取り付けられたような外見で、作中の形態で最も華奢な体格。
頭からツノのようなものが生え、顔には左目だけが確認できる。
作中で最も戦闘回数の多い形態。
アタックは片脚で高速回転しながら、レイ01と同じように残像を残しながら突っ込む。
第2形態
オボロによる改造を受けつつ、更なる進化を遂げた姿。ダイブしたオボロに操られる。
首が若干伸び、右半身だけに装甲を追加したような左右非対称の歪な姿となっており、見る者に不気味な印象を与える。
この形態とは、主人公とヒロイン・マーシャのタッグによる2対1のバトルとなる。
アタックは横回転しながらオボロ本来の愛機と同じ軌道で体当たりする。
第3形態
作中におけるアールの最終形態。「旅立ち編」のラスボス。
ボディ全体が第1・2形態よりも遥かに大型化しており、人型に近かった顔は恐竜や猛獣を思わせるものに変化している。
この形態とは、主人公とマーシャ、仲間のハリーを加えたトリオによる3対1のバトルとなる。
この第3形態は「カスタムロボシリーズ最強」と言っても差し支えない程の強敵(攻撃力・防御力が高いのはもちろん、『V2』のジェイムスンと同様ダウンしない・怯まない上に、スカイヤーダッシュが2回可能になっている)であり、3対1でも苦戦することは必須である。
アタックは回転しながら前進し、宙にゆっくりと浮き上がる。動きが遅く隙だらけだが、弱点とは言い難い。
プレイヤーが使う際は、ダウンしない特性が長所であるため、メテオフリッカーガンなどの「威力は高いが着弾まで時間が掛かる」パーツを好きなだけバラまき続ける事が出来る。
デメリットとしてダウンしない性能故にマグマを踏むと吹き飛ばされずにダメージを受け続けてしまうという弱点があり、無敵時間も起きずにダメージが蓄積するので、ステージによっては立ち回りが重要となる場合がある。
関連パーツ
アールのパーツは「世界の終末」に由来する名称で統一されている。違法パーツ扱いだが、設定的にはパーツの一つ一つが違法のレベルではない未知の物質へと変貌している。
また、ガンとポッドは形態に合わせて1st→2nd→3rdと進化していく。
ラグナロク1st→2nd→3rdガン
中距離で炸裂する弾を放つフレアキャノンガンをベースにした違法パーツ。
弾が大きくなり攻撃力も増加しているほか、
進化するごとに炸裂を早めつつ炸裂範囲を拡げる事で『炸裂前(=近距離で)当てると十分な威力を発揮できない』という弱点を克服しつつ広範囲に弾を撒き散らすように強化されていく。
3rdに至ってはステージのほぼ全域に拡散し乱射するだけで接近が困難になる。
グランドクロスボム
ベースになったパーツは不明。
グランドクロス(十字架)の名の通り、自身の周囲に4発のボムを発射する違法パーツ。
カタストロフィ1st→2nd→3rdポッド
弾速こそ低いが横方向の誘導性が高いシーカーポッドGをベースにした違法パーツ。
弾速が向上している。進化するほどに弾速・攻撃力が増していき、3rdでは弾数が3発に増えている。
アルティメットレッグ
ジャンプの落下速度を除く全ての移動能力を向上させる違法パーツ。
余談
『激闘!カスタムロボ』のラスボスとして登場した違法ロボ「ハドロン」は、突如暴走し開発者から精神エネルギーを吸収して自我が覚醒、まるで開発者が乗り移ったかのような挙動を見せた。
その為ファンの間では「アールと何らかの関わりがあるのでは?」と言われてるが、現状は不明である。
(ちなみに吸収された開発者は死亡しておりカスタムロボが人を殺した明確な描写はこれが2例目)