概要
声:福山潤
人物
主人公であるガレット・レヴォの友人にしてライバル的存在。
モーブと呼ばれる紫の血の流れる種族で、モーブ特別区の統治者であるルシアンの息子。
一見すると物腰の柔らかい好青年に見えるが、常に二手、三手先を読んで行動し、古今東西あらゆる戦略に精通する。
一方で、モーブが被差別種族として扱われる事に強い憤りを抱き、自分の信じる信念を決して曲げない芯の強さを持つ反面、自らの目的や理想の為ならば手段を選ばない非情な面も持ち合わせる。
そして、それは父・ルシアンの死を機に暴走していく事になり、ガレットから決別を言い渡される事態にまで発展する。
劇中の様相
ある一件をきっかけにガレットと出会い友情を育んでいく事になるのだが、父・ルシアンがモーブ特別区からのモーブ解放を目指して、統一政府代表として出場したサイファー・トライとバトルに敗北した際、統一政府側が不正を行ったと主張したのが原因で、激怒した観客達による暴動が発生。その混乱の最中で、ルシアンが自身やガレットの目の前で何者かに刺殺される形で命を落としてしまう事になった。
その後、モーブの支援者と信じていた統一政府議員のレオニードが不正の黒幕である事を突き止め、父の仇としてレオニードを殺害しようとするも、ガレットによって阻止される。
1年後、父の死や赤のコアの光主に選ばれたのを機に、モーブ以外の人種に対する排他的感情を悪化させたヴァルトは、武装蜂起の決行とモーブによる全世界の支配を理想として考える様になり、ガレットにも協力するよう求める。
しかし、父・ルシアンや彼の父・アバレスの理想を信じ続けようとしていたガレットには拒絶され、バトルを挑んで強引に引き込もうとさえしたが、結局敗北した上で決別を言い渡される。
その後、サイファーにバトルを挑んで勝利した後、政府から実質人質として扱われていた彼の家族を保護した上で、自らの味方として引き込む。
しかし、その手段は実質的に「拉致」も同然(しかも、彼の自宅の警護・監視をしていた統一政府側の兵士達を殺害させたと思われる描写があり、指揮を取らされたモルガンは何処か後ろめたい様子を見せていた)であり、ただ単に統一政府からヴァルトに代わる形で人質に取っていると見れなくもない。
そして、特別区に隠された牙城を起動させ、大勢のモーブ達から絶対的な支持を受ける形で実質的な最高指導者として武装決起を起こす事になる。
デッキ
今までのバトルスピリッツのアニメでは、主人公が赤というパターンがほとんどだったが、今回はライバルポジションである彼が赤デッキを使用している。
疑惑
第1話の序盤、ヴァルトの目の前で父・ルシアンが何者かに刃物で刺殺される形で死亡する描写があるのだが、身体の何処を刃物で刺されたのかが描かれず、ただ紫の血溜りだけしかない等、その描写に関しては何処か曖昧になっている。
更に死亡時のルシアンの目の前にはヴァルトの姿があった事から、一部視聴者から実はルシアンを殺害したのは他でもないヴァルトだったのではないかという推測が出ている。
実際、モーブの開放を望んでいなかった統一政府側が不正を行ったのは事実であるものの、バトルで敗北したルシアンをわざわざ殺害する必要性までは無く(そんな事をしてもモーブどころか人間や魔族といった種族を問わずに統一政府への反感や疑惑が無用に高まるだけで、不正の事実を露骨に曖昧にしようとしていると見られてしまう愚策となってしまう為)、またヴァルトの作中での様子からも、物語序盤よりあくまでも平和的な方法でモーブの解放を目指していたルシアンのやり方に対し何処か疑問を抱いている節があった。
また、ヴァルトとガレットがレオニードと対面するシーンでも、あくまでも「不正」についての追及はしても「ルシアンの死」に関しては一切追及しておらず、またガレットとの決別のバトルでは彼から「バトルスピリッツと父親を裏切った」と評されており、それが「父親の殺害」を意味しているのなら納得のいく部分がある。
果たして真相はどうなのか、今後の展開が気になる所である。