一つの中国は、中国大陸・マカオ・香港・台湾は不可分の中華民族の統一国家「中国」でなければならないとする政策的立場および主張である。
特に中華人民共和国政府は、これを自国の核心的利益であると主張し、「全中国を代表する唯一の合法的政府である」との意味合いで用いることが多く、諸外国に対してこの考えに同調するように。また国際社会では、中華民国を国家承認する国家が少ないため、「一つの中国」は中華民国を国家として承認しないという要求と同義として解釈される傾向が強い。
また、蒋介石時代の中華民国も「漢賊不両立」のスローガンのもとに「一つの中国」を主張し中華人民共和国と国交を結ぶ国と断交し続けた。この結果中華民国と国交を結ぶ国は少なくなり、遂には国際連合からも脱退して台湾が国際社会から孤立する原因となった。