概要
地域によって様々な呼び名が有り、性別も異なっている。
様々な生き物に変身できる力も持っており、スカンジナビアの伝承ではバイオリンの音色と歌声で相手を魅了し、女性や子供を川や池に誘い出して溺死させる男性の水の精霊とされているが、全てのノッケンが悪意を持っている訳ではなく、男性も引き寄せるが、聴衆には全く無害という話も少なからず伝わっている。
また、人間と恋に落ちるものも存在しているが、彼らは水源から離れられない種族である為、大抵は元の住み家へと帰って行くという悲恋に終わってしまう場合が多いという。
また、バイオリンの腕前を上達させたいものは木曜日の夜を3つ越えるまで橋の下にバイオリンを置いておくと、ノッケンがそのバイオリンを弾いてそこに魔力を残して行くので上達できるといわれているが、1つ注意しなければならないことがある。
それは持ち主が戻った時にバイオリンが必ず2つ置いているという事であり、この時自分のバイオリンを正しく選べば偉大な音楽家になれるが、間違ってノッケンのバイオリンを取ってしまいとたちまち魂を抜かれてしまいという。
なお、スウェーデンのベカヘストもノッケンの化けた姿の1つであるとされている。
水木しげる氏著の『世界妖怪辞典』などの記述によると、ノルウェーの伝承では樅の木が覆い茂る森の奥深く泉に木の根っこに擬態して潜伏しており、気付かないまま近付いてきた犠牲者を水中に引きずり込んでしまうとされているが、注意深く観察すると光る眼が確認出来る為、見分ける事ができるという
