秋本治
あきもとおさむ
概要
1952年12月11日生まれ
東京都葛飾区亀有出身
漫画家になる前はタツノコプロダクションに勤務していたが、2年勤務して一身上の都合で退社。
雑誌の投稿を続け、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』通称こち亀が入選し漫画家デビューを果たす。
デビュー時は「がきデカ」の作者・山上たつひこをもじった山止たつひこと言うペンネームを使用していたが「紛らわしい」と抗議され連載100回を機に本名に改めた。
ジャンプ黄金期以前→ジャンプ黄金期→衰退期→2016年の40年間ずっと主戦場を週刊少年ジャンプで休載なく活躍し駆け抜け、こち亀は「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定されている
2019年に、ジャンプの作家として史上初の紫綬褒章の受章者となった。
主な連載作品
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 (1976年42号 - 2016年42号、週刊少年ジャンプ)
以下、不定期連載作品
『Mr.Clice』(1985年12月号 - 、月刊少年ジャンプ→ジャンプスクエア)
『BLACKTIGER』(2017年2号 - グランドジャンプ)
『京都女学院物語-finder-』(2017年10号 - 2018年17号週刊ヤングジャンプ)
『いいゆだね! 』(2017年3月号 - スーパージャンプ[1994年に読切で3回掲載]→ウルトラジャンプ)
人物
アクション映画が好きでアメリカを舞台にしたポリスアクション漫画を真剣に描く為に試行錯誤を繰り返したところ、『こち亀』が生まれたと『カメダス』の描き下ろし漫画で語っている。
ゴルゴ13のファンであり、『こち亀』で様々なパロディやボルボ西郷、後流悟十三などといったパロディキャラも登場していたしていた。
近年、作者のさいとう・たかをと対談を行い、2006年には『超こち亀』にて『ゴルゴ13』とのコラボ漫画も実現した。本人は、さいとう・たかをに憧れて漫画家になったとも述べている。
ミリタリー、鉄道マニアで彼の作品でよく登場している。
ブームを語る上で必要と見れば、『艦これ』などのいわゆる「萌えミリ」作品も、積極的に作品内で取り上げる柔軟な人物。
この縁もあってか、『ガールズ&パンツァー』劇場版のブルーレイ付属ブックレットには、西住みほ達と並んだ両津のイラストが掲載されている。最終的に同作は、「V.S.こち亀」作品の一つとして、両津と直接対決をすることになった。
阪神タイガースのファンである一方で、単行本の巻頭コメントにおいて「野球中継のせいで通常の番組がつぶれることは、野球嫌いにとってはたまらないのです」とも語っている。
煙草は吸わない。
『こち亀』では34巻『煙はEなもの!?の巻』において「今後この漫画に煙草を一切ださない」と宣言している。かつての版の『煙はEなもの!?の巻』には妊婦の喫煙に関するアイロニカルな台詞があった。
一方で酒と甘い物はかなり好きとのことである。
仕事面
原稿を締切前に必ず仕上げ、編集者からすれば大変ありがたい存在である。しかも常時数週間分のストックを用意し、旅行に出かけるなど漫画家では珍しいタイプ。
特技は「締め切りに遅れないこと」と自信を持って言うほどである。
アシスタントは全員、背景や人物、仕上げまでこなせるプロ集団で、駆け出しはいない。
1990年代より漫画製作のために「有限会社アトリエびーだま」を設立し、アシスタントを社員として雇い、彼らに対して安定した生活を保障している。勤務時間は9 - 20時(途中12 - 13時、17 - 18時に食事のための休憩時間を挟む)で、タイムカードによる時間給制を行っている。
基本的に日曜日は休みにする上、昼休みもキチンと取り、徹夜はさせないというスタンスを取っている。秋本自身も始業5分前に出勤し、定時に帰るなど、自己管理をしっかりとしている。
2016年9月17日、40年続いた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の連載を週刊少年ジャンプ42号ならびに同日発売の第200巻で完結した。
なお、こち亀連載末期は完結を決めた為ストックが無い状態で最終回執筆まで多忙だったらしい。
また、2021年4月にはゴルゴ13の200巻達成の際はビッグコミックの特集でさいとうとの対談が企画された。