ARIEL
おーるらうんどいんたーせぷとあんどえすこーとれでぃー
概要
物語の特徴として、巨大ロボットもの、侵略もの、スペースオペラ、ファーストコンタクト、タイムトラベルなどのSF的な要素が盛り込まれている。OVA化、オーディオドラマ化もされた。
因みにARIEL(エリアル)とは「ALL ROUND INTERCEPT & ESCORT LADY(全領域要撃/支援レディ)」の略称。女性型なのは開発者の岸田博士の趣味で、機体デザインに亡き妻の姿を取り入れている。
この女性型巨大ロボのスペックは
『①身長(アンテナ類を含まぬヘルメットの頭頂部までの全高):40メートル
②体重(無装備状態の自重):800トン(次世代型ARIELで600トン)
③装甲(特殊複合装甲):キロトン級の核兵器の直撃に耐える(慣性制御ユニット非使用時)
④(大気圏内)飛行速度(推進システム:可変サイクル式スクラムジェットエンジン):マッハ2.4(核融合炉と可変サイクル式スクラムジェットエンジンを組み合わせる事により、垂直離着陸および超音速巡航能力を実現している。慣性制御ユニットを用いればマッハ5.8、理論上の最高速度はマッハ10。大気圏外ではプラズマロケットに推進システムが切り替わる)
⑤走行速度:時速400km以上(慣性制御ユニット非使用時)
⑥電子兵装:第6世代自律型ニューロ光コンピュータ“AYUMI”を搭載(AYUMIは「人工創出による多機能知能」の略語)
⑦探査・索敵・観測能力:初期型で米空軍電子戦専用機E-3-セントリー早期警戒管制機の1,000倍
⑧機体設計強度:初期型で(プラス・マイナスともに)10G以上(慣性制御ユニット非使用時)
⑨駆動系:複数の高効率超電導モーターを組み合わせてアクチュエータとして使用(試作動骨格第1号で大小合わせて128のアクチュエータ、192個のモーターを装備)
⑩固定武装:高出力X線レーザー(大気圏内有効射程範囲60キロメートル)
⑪(対宇宙人用)外部兵装:「ECG-300B型荷電粒子砲」(岸田博士は「原子熱線砲」と呼称。宇宙人から見れば原始的な低威力のビーム兵器)、超高出力自由電子レーザー砲(ドラム缶サイズの原爆1発をレーザー砲の薬室で発火させることにより、1回発射分のエネルギーを得る。瞬間最大出力500ギガワット(5億キロワット)のハイパワービーム。ちなみに500ギガワット(5億キロワット)は500GJ(ギガジュール)に相当し、これは広島型原爆(55TJ《テラジュール》)のほぼ0.9%に相当するエネルギーである)
⑫出力(小型・高出力トカマク型レーザー核融合炉):前期初期型で150万キロワット(204万PS)→前期最終型で300万キロワット(408万PS)→次世代型で500万キロワット(680万PS)』であり
作中で「イージス護衛艦、次期主力戦車、次期要撃/支援戦闘機を一機種で兼用できる」と説明されている。
初期型でアメリカ第七艦隊と同等の戦闘力(単純に第七艦隊と互角というわけではなく、60隻の海上戦力と350機の航空戦力全ての力を有しており、それを時と場所を選ばず行使できるという意味)を誇り、建造費は原子力空母10隻(最新鋭ジェット戦闘機だと1000機)に相当する。
ただし、地球の兵器としては圧倒的に強いのだが、宇宙人から見れば原始人が作った降下兵(宇宙人の機動兵器)でしかない。
全戦通して宇宙人の機動兵器を単体で2機(“スクラッパー”2号機および3号機)撃破できたのは、(廃品となった降下兵のパーツを寄せ集めてでっち上げた)「寄せ集め降下兵」“スクラッパー”(出力、防御性ともに、通常型降下兵の10分の1以下というハリボテで、大気圏再離脱はおろか水平飛行すら不可能、かろうじて滑空のみ可能という代物)との戦闘時のみである。
初戦にて、次世代型ARIEL(“Advanced ARIEL”の頭文字からAA(ダブルA)とも呼称される)は放棄された“スクラッパー”の骨格を流用した(刀身長20mを超す)剣で降下兵(通常型降下兵)の翼を一刀両断、1機撃墜している。
のちに、次世代型ARIELは慣性制御ユニットが追加装備され、性能が飛躍的にアップした。
慣性制御ユニット使用時には、実効質量を10分の1にする事によって、出力が10倍になり強度も10倍に跳ね上がる。
慣性制御ユニットとは、軽量化と、構造の強化と、出力の強化を同時に達成する宇宙人の超技術である。
関連動画
OVA『ARIEL VISUAL1 SCEBAI最大の危機(前編)』(1989年7月21日発売)
OVA『ARIEL VISUAL2 SCEBAI最大の危機(後編)』(1989年8月21日発売)
※上記2作については、一応地球の科学技術が宇宙人のそれに及ばない事だけは踏襲しているものの、ARIELがゲドー社の侵略を見事撃退するという内容になっている(再掲載の理由:VHSおよびLDでリリースされた大昔のOVAかつ(日本国内では)DVDパッケージング化される予定が皆無な作品)。