イブシマキヒコ
いぶしまきひこ
※この記事は、「モンスターハンターライズ」の物語の根幹に関する内容が含まれています。閲覧は自己責任でお願いします!
概要
モンスターハンターライズにて登場した雄の古龍種。上下逆さまの状態で空に浮かぶ不可思議なモンスター。里の姉妹、ヒノエとの「共鳴」を果たし、百竜夜行に深く関わるモンスターとしてカムラの里一行の前に現れる。この龍の巻き起こす風は狂飆や威風とも称され、人だけでなくモンスターも恐れをなす龍である。
危険度は9。戦闘能力もさることながら、風を操り周囲の物を薙ぎ払う災害を齎すことをも危険度の一端を担っていると思われる。ドス古龍を上回る最上位レベルの危険度だが、なんと4月末のアップデートで追加されたモンスターであるヌシ・ディアブロスよりも危険度が低い。 瓦礫を積み上げて人里を襲う蟷螂など、古龍種以外のモンスターが古龍の危険度を上回るということは前例が無いわけではない。また危険度とは飽くまで人間の尺度に基づくもので、生態系に於ける強弱に基づくものでは無い。ヌシモンスターは百竜夜行を率いる特徴を持つため、その点を加味しての危険度なのだろう。
生態・特徴
身体は灰色を基調としたゴム質の皮膚と、それが硬化した甲殻に覆われ、各部位に特殊なガスを溜める「風袋」と呼ばれる器官が存在する。その内部の気体の量を自在に操作し、姿勢を維持している。その為、風を貯蓄した風袋に衝撃を加え続けると姿勢を崩す。その際、風袋が窄む様を確認出来る。風神龍の別名に違わぬ風を操る技を多く持つが、風を発生させる原理は腕と尻尾から空気を吐き出す、というものらしく、風それ自体を操るアマツマガツチとは少し性質が異なる。また、風の力を帯びた龍属性のエネルギー弾や、ゼノ・ジーヴァやダラ・アマデュラの扱うエネルギーにも似た青白く発光する属性のブレスを扱う。
アマツマガツチやクシャルダオラなど、風邪を操作する古龍は複数存在するが、イブシマキヒコが扱う風は猛烈に強力。風を帯びた龍属性弾はものの一発で森林を薙ぎ払って更地に変え、更にはハンターの身長の倍以上もある岩石や足場を持ち上げるなど、非常に強力。
しかし実際の戦闘ではダメージ判定を持つ風は少なく、噛み付きや突進、龍属性を帯びた尻尾攻撃など、物理攻撃が多い。
しかし大技に当たる技では、地面から大岩を複数浮かび上がらせ、反対や関門目掛けて投げつけるという行動を見せてくれる。この大岩はバリスタや速射砲などでは破壊可能。投げる物が無ければダメージも無いので積極的に破壊しよう。百竜夜行の場合にはフゲンや破龍砲でダウンを狙うのもてだろう。龍宮砦跡では大岩の中に大砲の砲弾が含まれており、破壊した際の爆風により一律300の大ダメージを与える事ができる。大技発動と同時にバリスタが出現する為、積極的に破壊を狙いたい。
生態に関しては未だに謎が多いが、その暴風で周囲の環境を崩壊させ、モンスターの大移動を起こしている。つまり百竜夜行の原因となっているという事が判明している。その為、イブシマキヒコ発見後、カムラの里のハンターは数百年にわたる災いに決着を付ける為、イブシマキヒコに挑む事となる。その為現状では百竜夜行モードでのみ挑む事の出来るモンスターとなっている。イブシマキヒコの現れる百竜夜行では、ヌシなどが現れる際とは異なり空は曇天に覆われ、谷に沿って風が吹き荒んでおり、本種の強い環境干渉能力を見てとる事が出来る。
属性としては“風”となるのだが、残念ながらモンスターハンターの世界には風のエレメントが存在しない為、武器などには龍属性が当てられている。弱点属性も龍属性であり、龍光を利用しながら龍属性を苦手とするところはオストガロアを彷彿とさせる。
また、イブシマキヒコ最大の特徴として、里の竜人族、ヒノエとの「共鳴」が挙げられる。双子の姉妹であるヒノエとミノトが言葉を交わさずにお互いの感情を読み取り合う“「共鳴」”が可能で、イブシマキヒコが自身の衝動を知ってから知らないでか彼女と同調する事で百竜夜行との関わりが判明した。
戦闘BGM
曲名は『禍群の息吹』。読みは『かむらのいぶき』と思われる。弦楽器を中心とした構成に和楽器を組み込んだ一曲となっている。龍笛や神楽鈴に加えて特殊な響きを持つ鈴が用いられている。全体の曲調はアップテンポかつキャッチーなメロディが特徴的。風神龍らしく、風が吹き抜けるかのような疾走感を感じさせる。しかしその旋律の裏で流れる伴奏と低音で刻まれるリズムは、刻一刻とこちらを追い込むかのような緊張感と焦燥感を感じさせ、これもまた疾風が如き速度で侵攻するイブシマキヒコとの戦闘にマッチしている。
サビでキーが下がったように感じさせるコード進行は不安定さ演出するよう作られており、その中でも一定の調性から外れないメロディーは大いなる流れの中にいるイブシマキヒコの存在の大きさをイメージしているとされる。不安定さを孕んだ曲調は威圧感ではなく、より日本の神らしい“畏怖”の念を感じさせるものとなっており、反面こちらを圧倒するような雰囲気をあまり感じさせないBGMだが、それと同時にこちらを鼓舞するような曲調も少ない。なので初見では進撃するイブシマキヒコの勢いも相まって緊張感を強く感じる事だろう。
また、ナバルデウスのBGM同様、歌の形式を成したボーカルが全体を通したメインメロディを担っている。歌うのは歌姫ではなく里の受付嬢ヒノエであり、カムラ祓え歌などのボーカルを務める加藤いづみ氏。架空の言語、所謂モンハン語で歌われる本楽曲だが、5月に発売されたオリジナルサウンドトラックには日本語Ver.が収録されている。残念ながら歌詞カードが存在しない為、聞き取りによる歌詞解析となるが、大まかな意味は以下の通り。
忌みじ 風巻
うれたきかや
いざ出で逢へ
あゝさながら 毀つ禍群
疾風荒まし
掃滅が主よ
身を合はす 我ら思ひ病まぬ
灯火よ
訳
恐ろしい暴風
嘆かわしいことだ
さあ立ち向かえ
カムラの里を、全てを薙ぐ災禍の群れのようだ
吹く風は荒れ狂う
全てを討ち滅ぼす者よ
一丸となった我らは諦めない
灯火のごとく気焔を上げよ
聞き比べてみるとわかるが、原曲と日本語版では一部の歌詞や母音が重なる場所がある。その事を踏まえると、日本語版が先んじて作られたと考えるのが自然か。
余談
イブシマキヒコの別名である風神龍は風神雷神の”風神“からの来たものである。その事を考えるとなんて事のない別名だが、”神“というワードが別名に入るのは初めての事であり、これまでシリーズをやって来た方ならこの名を聞いた時に驚いた事だろう。
名前の由来は「息吹(いぶき)」と強い風を表す「風巻(しまき)」、男神を表す「比古神(ひこのかみ)」を複合させたものと考えられる。しまきという語はイブシマキヒコの装備の名前にもなっている。また後述の龍の存在から、ヒコの名には”彦星“のイメージも含まれるものと思われる。
百竜夜行にも現れるジンオウガは住処を追われて群れの一員となっているわけだが、過去にも似たような古龍に似たような仕打ちを受けている。つまり元の生息地を追われたその先で再び古龍に追い出されたのだ。
そんな不憫な彼だが、5月末のアップデートで憤怒に囚われた個体たるヌシが実装された。
…怒って当然である。
以下、ネタバレ注意
対は何処
対は何処
我は狂飆
並べて薙ぎ
楽土が辻の淵と成らん
里のハンターの活躍によりイブシマキヒコは撃退される。それにより百竜夜行は収束するものかと思われた。しかし百竜夜行は収まる気配を見せる事は無く、里を襲う竜の禍群は侵攻を続けた。そしてそれから暫く後、ヒノエによる「共鳴」によって示唆された存在。即ち「対」の存在が明らかとなる。
関連記事
以下、更なるネタバレ注意
淵源 今こそ逢着せん
対よ 対よ 大地を喰らう轟雷よ
対よ 対よ 叢雲を薙ぐ烈風よ
稲妻 狂飆 ほろに毀つ
我ら楽土が かぞいろは
いざ眷属で以て 天地を治めん
百竜ノ淵源
Ver.3.0アップデートにてついにナルハタタヒメと邂逅を果たす。
緊急クエスト「百竜ノ淵源」でついに通常のクエストでの登場となった。
本クエストではまず龍宮砦跡でのイブシマキヒコとの戦闘となる。稲妻の嘶くナルハタタヒメ戦とは異なり、蒼い風の息吹く龍宮砦跡は同じエリアとは思えない程の豹変振りである。前哨戦とも言えるこのイブシマキヒコだが、百竜夜行による傷が癒えていないのか、このランクのモンスターと比較するとかなりHPが低めに設定されている。その為、そう時間はかからずにHPを減らせるだろう。
HPが一定量以下になると墜落し、龍宮砦跡の地面を突き破って内部の空洞に落ちてゆく。
そして空洞内部にいたナルハタタヒメと出会い…
ナルハタタヒメに喰らいつかれ、息絶えてしまう
そしてイブシマキヒコの力を得たナルハタタヒメの特殊個体、百竜ノ淵源ナルハタタヒメとの戦闘に突入する…
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