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百竜ノ淵源ナルハタタヒメ

ひゃくりゅうのえんげんなるはたたひめ

「モンスターハンター」シリーズに登場する古龍・ナルハタタヒメの形態変化した姿。
目次 [非表示]

この記事は物語の根幹に関する内容となっています。










































百龍ノ淵源ナルハタタヒメ

概要編集


種族古龍種
別名雷神龍
異名百竜ノ淵源
全長3875.05cm
危険度10

対を待ち続ける雷神龍ナルハタタヒメが産卵期を迎え、対なる存在イブシマキヒコの養分を吸い取り、その力を取り込んで変容した変異体。シリーズを通しても珍しい古龍種の、しかも超大型モンスターの特殊個体である。イブシマキヒコの力を吸収した事で身体にも変化が現れ、触手は青く発光し、イブシマキヒコの力で雷神龍の退化していた風袋やエラの機能が活性化したとされる。

ナルハタタヒメの雷の力に加え、イブシマキヒコの風の力を併せ持ち、尚且つ双方の力をより強大にした能力を操作する。イブシマキヒコのモーションも受け継いでおり、風力と電磁気力を操る強敵となっている。


風神と雷神の力を持つことに加え、イブシマキヒコから託された次代を築く無数の生命を抱えている危機感から凶暴化したことで、カムラの里付近に現存する記録と伝説を含めて見ても、恐らくは生命の頂点の一角と呼べる存在となった。カムラ地方には比肩しうるモンスターが存在しないため、縄張り争いも起こり得ないのではないかとも推測されているが……。


戦闘編集

特殊クエスト「百竜ノ淵源」の後半戦にて初登場。通常個体がクエストの最中、外的な要因により特殊個体へと変異するという前代未聞の展開となる。

上記の通り、強化された風力と電磁気力を武器として用いるが、中でも風の力はクシャルダオラアマツマガツチよろしくハンターをナルハタタヒメへ吸い寄せる効果を発揮する場合があり、回避を妨害されることもある。


ナルハタタヒメが利用していた電磁気力は更に強大化。色味が黄色から紫に変化し、ブレスの光輪や爆発が大規模になったほか、通常個体が扱わなかった落雷による攻撃を行う事も確認されている。

特に物理攻撃から誘発される落雷や爆発などは翔蟲受け身で回避した先で攻撃を受ける受け身狩り的な性質を持っているため、不用意に受け身を取ると連続攻撃で大ダメージを負う危険がある。


そして物理攻撃の最大の強化点として、通常個体がスローモーションに見えるほど圧倒的に素早くなっている。特に尻尾叩きつけや連続の噛み付きなどは威力も高い上にホーミング性能が高く、更に受け身狩りも抜かり無いため、注意が必要。危ないなら大人しく寝ているのも手だが、前者は命中すると無敵時間を伴わない硬直が発生するので冷静に追い討ちを受けない回避を心掛けたい。


ナルハタタヒメの大技であったエリアを一掃する光輪ブレス「霹靂神(はたたがみ)」は「撃龍・霹靂神」へとパワーアップしている。

エリア中央に移動し、チャージを始めたナルハタタヒメは、あろうことか6本の撃龍槍を地中からその磁力で引き上げ、風力で地面をなぞり抉るように回転させ始める。さらにその間ナルハタタヒメの方へ吸い寄せられる風が発生して回避を困難にしている。そしてチャージを終えたナルハタタヒメはエリア上部へ飛翔。とあるモンスターの攻撃に酷似した滴り落ちる雫のようなブレスを地面に放ち、地表を一掃する。

一連の攻撃の中でも撃龍槍の攻撃が厄介で、当たるとエリア外周に吹き飛ばされ、雷神龍から引き離されてしまう。そこで焦って雷神龍めがけて受け身を取ってしまうと、他の回転する撃龍槍に当たり、ハメのような状態になる事がある。一撃一撃の攻撃力も高いので冷静な対処が求められる。


対処法としては、

・スキル「飛び込み」をつけ、撃龍槍が出てから雷神龍へ向かってダイブする。

・フィールド外壁を壁走で登ってから翔蟲を使って撃龍槍を飛び越え、雷神龍の懐へ滑り込む。

などがあり、その後はひたすら攻撃して怯ませ、締めのブレスを阻止することもできる。

どうしても難しいときは、支給品にもあるモドリ玉で逃げてしまう手もある。


もしも撃龍槍で力尽きた場合も、すぐには戦線に復帰しない方が良い事が多い。エリア移動で戻ってきた瞬間にナルハタタヒメの攻撃に当たるという可能性があり、最悪のケースとしては締めの巨大光輪にクリーンヒットしたなどという事例も確認されている。大技チャージ中はキャンプから龍宮砦跡を見た時に大穴から光の柱が見え、ナルハタタヒメの咆哮が聞こえる為、その間はキャンプでおとなしくしていることをお勧めする。


激化した攻撃と高い破壊力に加え、隙を的確に潰してきている強敵ではあるが、戦闘を進めるとわぬ乱入者が訪れる。これまでにない演出に驚いたプレイヤーも多かった事だろう。彼らが龍宮砦跡に現れた明確な理由は明かされていないが、前者は百竜に追われ、そして神龍の手で葬られたモンスター達の怨念に導かれ…あるいは捕食対象だった説もあれば後者は縄張りを脅かす生命の頂点たる神龍を排除しに来たのではないかと考察されている(設定資料集でも強大な力に引き寄せられたか、縄張りを守るために襲来したのではないかとされている)。



MHRise:SBでは編集

MR30に上げると緊急クエストで登場。ガレアスの話からすると、ライズの個体とは別の個体である模様。

作中ではこの個体が現れた事によって再び百竜夜行が発生し、王国騎士がカムラの里へ出向いてモンスターの大群を抑えている間に、プレイヤーがこの個体を討つ事となる。

MRの新たな技をいくつか習得したほか、「撃龍・霹靂神」を使用した際の撃龍槍の数とフィニッシュの雷輪の数が増え、バリスタの台座上に判定があるリングが発生するようになった。このリングに被弾しても気絶することはないが、体力が減っている場合は追い打ちに注意。

また上位で話題を呼んだ乱入演出だが、今回はマガイマガドの代わりにメル・ゼナが登場するようになった(ドス古龍はそのまま続投)。この時のメル・ゼナは血氣活性状態となっており、かなりのダメージを叩き出してくれるため、頼もしい存在と言える。なお、緊急クエストでは確定でメル・ゼナが登場する。


なお、百竜夜行に興味を持っていたバハリは一目見ようとカムラの里へ向かったが、帰還後には「よく今まであんな数のモンスターを相手にしてきたな」と主人公に向けてドン引きするセリフを漏らしていた。

長命な竜人族であるバハリでさえ、あれだけのモンスターの大移動は初めて見たようだ。


MRで登場するのはこの特殊個体のみであり、通常のナルハタタヒメは登場しない。


戦闘BGM編集

曲名は『百竜ノ淵源』。風神雷神龍同様に歌もののボーカルがメインメロディを担う一曲である。イブシマキヒコが龍宮砦跡の地下空洞に落下し、エリアが切り替わった瞬間から流れ始める。全体を通して切なげでありながら、里の存亡を賭けた緊張感を感じる曲調であり、モンスターハンターライズを象徴するかの如きBGMとして実装から間も無く人気を博している。

ボーカルは禍群の息吹の加藤いづみ氏と、禍群の鳴神の宮崎カナエ氏の両者が担当。


一部でイブシマキヒコの戦闘曲『禍群の息吹』とナルハタタヒメの戦闘曲『禍群の鳴神』のフレーズが盛り込まれる形でアレンジされており、風神龍と雷神龍の謂わば融合体である本種に非常にマッチしている。特にそのフレーズが顕著なのはサビであり、イブシマキヒコ戦BGMである禍群の息吹のサビがそのままの形で流れる。しかしながらその背後ではナルハタタヒメ戦BGMである禍群の鳴神のサビフレーズが違和感無く流れる構成となっている。

“ナルハタタヒメ”戦でありながら風神龍のフレーズを特徴的に流し、その中でナルハタタヒメの存在感を出す、巧みなアレンジが成された名曲であると言える。


以下、日本語Ver.の歌詞。


いざや


風、雷、交じらふ


此方(こち)が末葉(すゑば)


天地(あめつち)なり


奇(あや)に霹靂(はたた)く鳴神や

裂くは一天(いってん)息吹き


ほろに毀つ


末葉 諸共に


慨(うれた)き世を断つ

憂(う)き世を断つ


我ら楽土が かぞいろは


いざや




さあ、始めよう


風神、雷神はここでひとつとなる


私の子々孫々は天の神、地の神となる


天を裂く息吹きが、世をばらばらに破壊する

ひどく鳴り響く雷が、世をばらばらに破壊する


子々孫々と共に忌々しい世を終わらせる

子々孫々と共に無情の世を終わらせる


我らは新たな世界(楽土)の父母である


さあ始めよう


これらの歌詞は公式資料集より引用したものである。

”私の子々孫々”と呼ぶことから、これを歌う主はナルハタタヒメかと思われる。となれば対に先立たれたナルハタタヒメの哀惜、そしてイブシマキヒコを死に追いやったハンターへの底知れぬ怒り、無情な世界への怒りとも取れる激情が見て取れるだろう。



余談編集

ナルハタタヒメとイブシマキヒコが互いに対を探すのは、ナルハタタヒメの産卵期が関係している。産卵期に達したナルハタタヒメがイブシマキヒコと交わることで卵を産むようだ。

なお、イブシマキヒコ吸収前の時点でナルハタタヒメは既に卵を抱えているため、産卵に際してイブシマキヒコの養分を吸収するのは必須ではないと思われる。


ではイブシマキヒコはナルハタタヒメに自ら進んで喰われたのか、それともナルハタタヒメに一方的に喰われたのかは時折議論になるが、それに関してはどちらとも言えないというのが結論である。

一見イブシマキヒコは理不尽に喰われたというようにも見えるが、イブシマキヒコは度重なる戦闘で瀕死。更には地中に身を隠していたナルハタタヒメも見つかり、外敵の襲撃によって種は存亡の淵に立たされていた。そんな切羽詰まった両者が、他の手段を取る余裕もなく、最後の手段としてこの吸収を行った可能性は高い。イブシマキヒコはそれを受け入れていたのかは不明だが、腹に喰らい付くナルハタタヒメに対し、苦痛の声を上げながらも一切の抵抗を見せない彼の姿は、一つの覚悟が感じられるという意見もある。それ以外にも彼らの選択の意味を考察する余地のある情報は多数存在するが、それをどう受け取るかは流々であると言える。

一方、作中ではイブシマキヒコは雌と会えない焦燥感に駆られていたのに対し、ナルハタタヒメは雄が来ないことに憤っていたと思われる描写があり、風神雷神龍間に(セルタス夫婦程ではないにしろ)立場の差がある可能性もなくはない。


カムラ周辺においては生命の頂点の一角と推測される本種だが、世界的に見てどれほどの影響力を備えているかは未知数である。ただ、古龍の王禁忌の存在のように単体で世界規模の被害が懸念されるといった設定こそ見受けられないものの、ゴコクは放置すれば子孫が増え、大地が百竜夜行で埋め尽くされるのではないかと危惧しており、子々孫々とともに天地を治めんとする目論見も大それたものではないかもしれない。


百竜ノ淵源ナルハタタヒメのレア素材「淵源の嵐玉」は「百龍の淵源たる龍が秘めし宝玉。その玉が帯びたるは、ちちのみの青嵐、たらちねの霹靂。」との説明文が添えられている。「ちちのみ」とは短歌などで父親の枕詞であり、「たらちね」は母親の枕詞である。百竜ノ淵源ナルハタタヒメの腹部に浮かびあがった卵、そしてこの説明文から「淵源の嵐玉」の正体は本種の卵ではないかという考察もある。古龍種の繁殖は不明な点が多く、世界観的にも重要な役割を持った素材となるかもしれない。

上記の説の裏付けと言うべきか、腹部の雷袋をよく見ると、胎内で蠢く複数の球状の物体が透けて見える。これは紛れもない神龍の卵であり、取り込まれたイブシマキヒコの力によって個々の生命が爆発的に活性化。内側から発光している。ゴコクたちの言う通り、産卵まで一刻の猶予も無かった事が見て取れる。ナルハタタヒメが絶命した後には腹部の発光が止まり、内部が見えなくなってしまうが、恐らくは母体と運命を共にしたと思われる。

現にVer.14.0.0のパッチノートで、『百竜ノ淵源ナルハタタヒメの雷袋内の8つの卵が、討伐して爆散した後も表示され続ける不具合を修正します』と書かれており、この球体は間違いなく卵で、母の死とともに砕け散ったことが明確になった。


何気に繁殖方法が明らかになった古龍種はシャガルマガラに次ぎ2例目、ゲーム内で明かされたのは初の事例である。

シャガルマガラの繁殖方法は生態系に甚大な被害をもたらすが、最初に成体となった個体が他個体から繁殖能力を奪い、生息域の外へ出た個体も追跡して殺害することで、個体数が増えすぎないようにしている。

それに対し、風神・雷神龍は個体数を増やして支配域を広げようという明確な意思があることが共鳴現象によって判明しており、その点ではかなり危険なモンスターである。

百竜ノ淵源ナルハタタヒメの腹部に見える卵は8個で、その全てが成体になるとは限らないが(どの程度子育てをするのかは不明)、繁殖力は決して弱くない。


MRにおける百竜ノ淵源ナルハタタヒメではクエスト名が「戦慄く神解」となっている。「戦慄く(わななく)」とは主に「震える」などの意味を持ち、「神解(かみとけ)」とは簡単に言えば「落雷」を意味する。

また、MRでは龍神玉ではなく「淵源の天鱗」が稀に手に入る。古龍種の天鱗は比較的珍しく、これもシャガルマガラ以来となっている。


ちなみに、HR50になった際に解禁される上位の集会所クエスト「百竜ノ淵源」は実はサンブレイクをプレイする上ではクエストクリアしなくても良い。クリアする必要があるのはHR7の「雷神」のため、上位の通常のナルハタタヒメを討伐すればMRであるサンブレイクをプレイする事が可能である。そのため、特殊個体のナルハタタヒメを見るのがサンブレイクで初めてのプレイヤーももしかしたら存在するかもしれない。しかも上位の淵源を討伐していない場合はライズのストーリーの要である百竜夜行の原因が討伐されていないということになる。

ではストーリーに矛盾が発生しているかと言われると別にそういう訳では無く、百竜ノ淵源を討伐した後のムービーでギルドマネージャーのゴコク曰く、百竜夜行は「収束した」訳ではなく、「収束に向かっていく」のである。ここまで来ると言葉のあやなのだが。

何れにせよ、プレイ進行の都合で前のナルハタタヒメを完全に討伐してない状況が一応できあがる可能性があるということになっている。


さらなる余談だが、狩猟中にナルハタタヒメと共鳴していたミノトはクエスト中に主人公が心配で食事が喉を通らないという、イブシマキヒコを食べたナルハタタヒメと真逆の状態になり、エンディングの際中にお腹を鳴らすというオチが付いた。


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モンスターハンターライズ

古龍種 特殊個体 ラスボス

ナルハタタヒメ

イブシマキヒコ


シャガルマガラ ネルギガンテ 繁殖方法について研究の進んでいる古龍種。


アマツマガツチ 嵐を操る古龍種。サンブレイクの無料タイトルアップデート第5弾で復活した際、雷も操れる事が判明し、風と雷を操るという共通点ができた。


ゲネル・セルタス あちらは空腹を満たすために、オス個体であるアルセルタスを捕食している…といった違いがあるが、旦那を捕食(吸収)している事は共通している。


ラゴラスエヴォ あちらも対を成す怪獣を捕食することで変容しており、冷凍怪獣と溶岩怪獣の両方の特性を併せ持っている。


撃龍神 風と雷の力を併せ持つ勇者ロボ。字面も本種の大技を彷彿とさせる。


MUTO こちらはオスの成熟に由来するが、互いに相手を待ち続け、更に用途は異なれど電磁気力も使用する。またオスのみだが飛行能力を有す他、劇中メスの胎内で蠢く複数の卵が透けて見得る場面があり、最終的に営巣、産卵まで至ったが、孵化する前に全滅し、親も宿敵に討たれた。

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