CV:上田麗奈
概要
正式名称は不明。元・月読の部下。主人公・深澄真の飛ばされた異世界において創造神となっている。
絶世の美女と言える姿に強力な加護の力も持ち合わせているが、性格面に関してはぶっちゃけ「最悪」の一言に尽き、我儘を通り越した超々自己中で、口も汚い。美しさ至上主義者に加え、自らが「醜い」と判断した者には毛程の価値も認めず罵詈雑言を言い放って嘲笑い、殺してしまう事も厭わないという常軌を逸する差別思考と傲慢さの持ち主で、しかも美的基準は極めて主観的。自らの意向にそぐわないのであれば神として厳守しなければならない契約や法ですらも無視し、他者の尊厳を踏みにじるようなやり方も厭わない形で、強引に自分にとって都合の良い状況に持ち込もうとまでする。
かつての上司である月読を始め、多くの神々からはその度が過ぎる行いの数々を問題視されているのだが、創造神である事への自惚れから他の神々は愚か月読の事さえも軽んじており、手が付けられない状態となっている。
創造神とされているものの、自分で一から世界を作り出した訳では無く、元々誕生していた世界にそこの原住民である上位竜や魔獣と交渉し、後から整える形で現在のヒューマンを中心とする世界に作り変えたに過ぎない為、厳密には「創造神」とも言えない。
自分の価値観のみに固執する形で調整を行った結果、基本的な人間種族であるヒューマンは諸々の能力を下げる代わりに美人・美形になるよう調整・誘導し、唯一神の加護を受けている優遇種族となっており、逆にそうじゃない種族の亜人…特に魔族を徹底的に冷遇・迫害し、奴隷や家畜扱いする歪んだ秩序の世界へと至っている。
自らが構築した世界は、客観的見れば、神の加護を受けているヒューマンだけに都合の良い不条理極まりない物であり、亜人側からも事実が知れ渡っている事で、多大な反感を抱かれているのだが、女神本人は「醜いんだから当然の事」程度にしか考えておらず、全く意に返そうとしていない。
しかし、贔屓されてるだけあって、ヒューマンからの信仰は厚いのだが、ヒューマンだけが神の加護を受けられる事には、ヒューマン側にもかなりの悪影響や弊害も生じており、多くのヒューマン達は神の加護の力をあてにしている為に、ステータスに任せた短絡的な戦い方しかしようとせず、逆にヒューマンよりもステータスが圧倒的に高く、様々な策も練ってくる魔族を相手に窮地に追いやられる展開も多くなっている。この結果、女神が一眠りしていただけでヒューマン絶対優勢であるはずの世界のパワーバランスはあっけなく崩れてしまい、それを好機とした魔族からの侵攻にヒューマン種はかなり困窮する羽目になってしまった。
この事態の打開策として、自らの管理する世界から異世界に渡って暮らしている深澄家夫妻と交わした約束を思い出し、彼等の子を勇者として呼び出そうと考えるに至っている。
深澄真との因縁
本来、真は契約から自らの管轄下にある世界を救う勇者として引き渡される予定だったのだが、初対面時に彼の顔を見た女神は、「不細工だから」と拒否。「白鳥成分ゼロのみにくいアヒルの子」と口汚く侮蔑し、ヒューマン種以外の言語を『理解』できる加護だけ与えて「自分の世界を汚さないよう世界の果てでじっとしていろ」、「ヒューマンと交わったら殺す」と脅しを掛ける形で言い渡している。
更には、異世界に放り込む際、超高度の空から落としており、女神からしてみれば高所落下によってあっさり死んでくれればそれに越した事は無かったらしい。
その後、真の召喚のため開けていた世界間の繋がりから、契約を完全に無視する形で深澄家とは異なる自分好みの美形の人間2人を勝手に「勇者」に選び誘拐。真には僅かな加護しか与えていないのに対し、彼等には自身の加護を多大に与えて、ヒューマン国家の二大大国に送り込んでいる。
しかし、自らのあまりにも横暴なやり方に怒った元・上司の月読によって、真は亜空の能力を始めとする自身以上の加護を与えられる事になり、更には加護の使い過ぎで眠る直前に弟の須佐之男に自らの暴挙の数々が伝えられた結果、神々の間でも問題視される事になっている。
本来の契約相手である真とは、一度放り出して以降、彼が亜空の能力で自らの世界とは隔絶された世界に潜伏してしまった事もあって、完全に縁が切れたと思われていた。
しかし、自らが独自に選抜した二人の勇者は、双方共に「勇者」として国民達からの支持は得ているものの、魔族側が神の加護を無効化する機能を開発した結果、勇者としての力を最大限に発揮出来なくなり、二人が共闘する形でも戦況は芳しくない状態となっていた結果、女神は真を探し出し、無理矢理召喚する形で二人の勇者が戦っている戦場に介入させ、魔族側と戦わざるを得ないように仕向けている等、どこまでも身勝手さを見せている。
初召喚早々に厄介払いされていながら、自分に都合が悪くなると無理矢理協力させられる女神の横暴ぶりから、真からは完全に忌み嫌われており、当初は「くそ女神」呼ばわりされていたのに対し、現在は「虫」としか呼ばれなくなっている。
ただし、自らよりも上位の神である月読の加護を受けている為なのか、真が亜空の別世界に潜伏している間は、自らも居所の探知や干渉が出来なくなっている模様。