初めに
この報告書は、データ異常の影響で修正が必要です
レベル4の職員であるあなたは、この報告書に誤りや不合理な箇所があった場合、訂正する権限があります
SCP-CN-102
メタタイトルは「超音速少女」
オブジェクトクラスはKeter
説明
SCP-CN-102はメタタイトルの通り、超高速で動く事ができる少女である。(少女と言っても1998年生まれ)
運動会でソニックブームを発生させたことで、当時学校に潜伏していたエージェントの目に留まり収容される。
助走無しで急加速することができ、ハイスピードカメラでも二コマ目で10m/sを叩き出していた。
しかし、急加速はできても急な減速はできないらしい。
それどころか、この能力自体どうも本人にも制御がしきれておらず、収容中にもその高速移動が原因で怪我を負ったりしている。
なお、この時の怪我は担当職員であったTictoc博士が直接手当、さらにTictoc博士は自分の結婚指輪を彼女にプレゼントするサプライズまで見せたとか。
というワケで、高速で動ける少女の収容プロトコルは
LEVEL5の収容室に拘禁。
壁は二重構造とし、壁と壁の間には吸入式の麻酔剤が塗布された布を用意。
3名の警備員を室外に常駐させ、2名の警備員が監視室にて収容室近辺を監視。
全ての飲食物は収容室上部ハッチからエレベーターで搬入され収容室と外部の連絡はいかなる場合にも禁止。
また、Tictoc博士の命令により、男性職員がSCP-CN-102と接することは禁止。接触を試みた男性職員は終了される。
以下の物はSCP-CN-102が要求した物品リスト
・ベッド
・毛布
・本
・衣服
・包帯と薬(Tictoc博士が選んだものに限る)
・インターネットにアクセス可能なパソコンとスマートフォン
これらは全て承認されました。
当報告書に修正すべき点は見つかりましたか?
関連タグ
なんで高速で動くだけの女の子を外界から隔離して頑丈な収容室へ?
収容方法も彼女の脱獄や外部からの襲撃に備えてないか?
外部の連絡はいかなる場合も禁止ってしておきながらパソコンとスマホ与えちゃってるけど?
完全に制御できていないとは言えKeterクラス?
Tictoc博士はなぜか結婚指輪渡してるし、男性職員との接触禁止とかちょっと個人的なアレが見え隠れしてません?
…とまぁ、ツッコミどころの多い報告書である。
元ページでは、報告書の下部に「修正点があったか」を確認するリンクがあるのだが、
そこで「はい、問題点を見つけました」をクリックするとO5-7(財団の最高管理者の一人)より直々にメールが届く。
真の概要
そのメールによると、SCP-CN-102の真の能力とは願ったことを現実にする現実改変者であり、高速移動は運動会で「速く走りたい」という願望が叶った結果に過ぎないらしい。
ただし、彼女自身はその能力には気づいていないとの事。
早い話がちいさな魔女ことSCP-239と同じ能力である。ただし、あちらは無知でこちらは無意識。
収容プロトコルでは二重壁の間に麻酔薬が仕込まれてるとあったが、実際はスクラントン現実錨(現実改変に抵抗できる財団の作った兵器)が仕込まれている。
強固な収容プロトコルは彼女の潜在的脅威に対抗するため。
彼女の要求が全て承認されているのは「彼女がそう願った為に現実改変されてしまった」結果。
Tictoc博士が自身の結婚指輪を差し出したのは、怪我の手当をした際に彼女に「いい人だ」と思い込まれたため、その時点で博士は彼女にとっての「いい人」へと作り変えられてしまったと、O5は考えているようだ。
そしてなぜ報告書がこんな体裁で、わざわざO5からのメールが来るのかというと、現在の担当であるTictoc博士に知られないためである。
なぜなら「いい人」となってしまった彼が全てを知った時、きっと彼女に全てを打ち明けてしまうものと考えられているから。
そして、彼女が「ここから出たい」と願ったときには…。
ちなみに
「修正点があったか」を確認するリンクの選択で「報告書は正確です」を選択すると。
これは新入りの研究員に対するテストであり「こんなガバガバ報告書にも気づかない奴にレベル4の資格を与えるな!」とO5にブチギレるTictoc博士のメールが表示される。