概要
福岡秋月藩の黒田甲斐守の家来で、印旛沼の掘割工事を命じられた山田忠左衛門が提出した報告書にその記述がみられる天保14年(1843年)に千葉県にある印旛沼に出現したとされる怪物。
全長は1丈六尺(約4.8m)、顔周りが一丈(約3m)、鰭のような手の先にある爪の長さは一尺(約30cm)、口は五尺(約1.5m)、目は四斗樽ほどの大きさが有り、鼻は低く、猿のような顔つきをした全身が真っ黒な容姿をしていたとされる。
記述によれば印旛沼と利根川の水路の工事を行っている最中に弁天山近くのある底なし沼から濁水が吹き上げて来たので監視していた所、突如として大嵐となり、これが出現。
怪物は暫くの間、大石に腰を掛けていたが、化け物が雷の様な音を立てると見回りの役に立ちは13人即死してしまったという。