トッシー
とっしー
概要
「妖刀村麻紗(ムラマシャ)」を手にした結果生まれた、人が誰しも持っているヘタレた部分が増長した土方十四郎のもう一つの姿。あくまで別人格ではなく、れっきとした土方自身であるとされている。
典型的なヒキニートであり、オタク趣味で萌えフィギュアや萌えアニメなど二次元の世界に頭までどっぷりと漬かっている。具体的には「美少女侍トモエ5000」「To LOVEる」などが好きで、着メロは「DANZEN!ふたりはプリキュア」に設定している。一人称は「僕」、二人称は「○○氏」、語尾に「~ござる」と付ける独特の喋りをする。好きなことに対しては饒舌であるが、基本的には臆病な性格であり、極度のビビりでヘタレ。危ない橋を渡ろうとすると全力で「逃げ」に回る。ちなみに第一志望はアニメ声優だったらしい。
村麻紗はその切れ味もさながら人の魂を食らう妖刀としても知られている。母親に村麻紗で斬られた引きこもりの息子の怨念が宿っており、伝説では普段は不登校でゲームばっか見ているくせに修学旅行には行きたいといいだした息子にキレた母親が使った刀らしい…。
一時は土方の魂は完全に食い尽くされたとも思われたが、銀時の𠮟咤激励(土方曰く「腐れ説教」)や自分が護るべき大将である近藤の姿を改めて目にしたことにより、妖刀の呪いをねじ伏せ、本来の自分を取り戻した。
しかし妖刀の呪いは土方の身体深くまでくい込んでいるらしく、その後様々なまじないや念仏を唱えてもらっても、ついに妖刀が土方の身体から離れることはなかった。またいつ妖刀に魂を食われるがわからない状況となってしまったが、土方は全部背負って前に進むことを決意した。
その後トッシーが登場する描写は無かったが、「寺門通OFC篇」にて突如復活を果たす。
赤いハチマキにジーンズ地のベストを素肌着用――と斬新な服装もさることながら、某ちゃんねるのAAのごとく「プークスクス」と笑い、語尾に「ござる」をつけるなど、THE 古典的オタクな特徴を一身に備えている。
妖刀「村麻紗」の呪いによるもので、土方の嗜好ではない。あ、あと大抵、片方の肘を守っている。
実は、土方の意識の奥底に閉じ込められたトッシーは、土方の身体を奪い取ろうと常に目を光らせていた。そのせいで自分の気付かぬうちに身体を乗っ取られ、自分の周りがオタク趣味に染められ、挙げ句に副長としての威厳も揺らぎかけるなど、土方自身に悪影響を及ぼし続けていた。
そこでトッシーを拒絶するのではなく正面から話し合うことにした土方は、トッシーがこの世に自分の生きた証を欲しがっていることを知る。そこで土方はオタク道を極め、全てのオタクを統べその頂点に君臨することを決意。オタクの覇王となるため、恥も外聞もかなぐり捨ててトッシーに扮し「通選組」を立ち上げ、寺門通オフィシャルファンクラブの座を巡って新八率いる「寺門通親衛隊」と戦うこととなる。
トッシーの時はタバコを吸わず、土方と人格をスイッチする際にはタバコがトリガーとなっている。
寺門通公式ファンクラブ決定戦・最終決戦のカードバトルにて、土方は劣勢に追い込まれ、新八の勝利になるかと思われた。しかし「最後くらい僕にやらせてくれ」とトッシーが現れ、禁断の「無(ディゾン)」カードにより、互いのLP(ライフポイント)は0となり相打ちでゲームオーバーとなる。しかしそれでもトッシーと新八は立ち上がり、勝負は壮絶な殴り合いへと発展する。土方の力を借りることなく、自らの拳でボロボロになりながらも闘うことで、トッシーは「今初めて生きている気がするでござる」と云う。好敵手(ライバル)と共に全力を尽くして戦うことこそが、トッシーにとっての生きた証となったのだ。最期のときまで燃えるように闘い続け、「勝負から逃げる弱い自分」を克服したことで、トッシーは新八やみんな、そして土方への感謝を表しながら成仏することができた。その後、新八たちの計らいにより、トッシーは寺門通公式ファンクラブの会員番号1番を永久欠番として飾っている。
ちなみに実写版では妖刀ではなく、天人が戦争中に造った特殊なチップの影響で豹変したという設定になっており、伊東鴨太郎の計略で土方にそのチップが埋め込まれたとしている。