「私がアーデルハイド様とお茶をするなんて……」
概要
古い下級貴族の出身。兄妹が多く、実家はハンナの仕送りに頼っている状態。
帝国で広く信仰されている大地の神(おそらく六竜のうち一柱である『緑』)の神殿で修業をしていた経験があり、下位ながら司祭として癒しの術と不死者払いの術も会得している。
『貧民殺し』と呼ばれる肺の病を患ったアーデルハイド皇女の世話をするにあたり、二次感染の懸念や、皇族の姫君の側仕えにふさわしく由緒ある家柄などの諸事情を鑑みて、皇女の父である現皇帝の拝命を受けてヴィルヘイム離宮に務めることとなった。
かつてはハンナ自身も感染を恐れ、アーデルハイド皇女の心を傷つけたことを悔やむこともあったが、今では皇女が信頼する良きメイドであり友人。
七日に一度、ハンナも知らない何処かに『散歩』に出かけていたアーデルハイド皇女がある時シュークリームをお土産として持ち帰り、一度は身分の差から躊躇っていたものの、なかば皇女に押し切られる形で同席。
別世界の菓子を味わった者の例に漏れず、ハンナもその味の虜となった。