黒い精子
くろいせいし
戦闘能力
通常時
普段は一個体に無数の個体が内包されており、いくらか分裂した後でもS級ヒーローに大ダメージを与える程の身体能力を持つ。
切断されたり粉微塵にされるといった物理攻撃を受けても、ほとんどの場合犠牲になる個体は少数にとどまり、欠損した肉体も瞬く間に再生する。キングが劇中で考察したように、11兆を超える命のストックを殺し切らない限り倒せないという、相当に凶悪な存在。その他にも、変形能力によって肉体の形状を自在に変えられる。
小数の個体を別行動させることで攪乱・陽動も行うほか、一体でも逃せばタンパク質を摂取することで再びストックを蓄え、大きな脅威と成り得る。
ただし、上記の攻撃力は無数の個体が集まったことが前提であり、細胞ストックをすべて失った正真正銘一体の状態では子犬にも勝てないとのこと。
また、切られたりして完全に分離した際には分裂する事で無効化できるが、中途半端に斬られたり、潰す、貫通などの攻撃は通るなど弱点もある。
しかし、上記の通り犠牲になるのはほんの少数であるため明確な弱点ともいえないが…。
合体
奥の手として、個体同士で合体することで身体能力が大きく向上する。黒い精子達は合体を細胞結合と呼んでいる。
- 多細胞精子(たさいぼうせいし)
原作でのみ披露した合体形態。
1兆の黒い精子が合体することで誕生する。
未合体の精子によると相当のスペックのようだが、相手が相手だけにあっけなく撃破されてしまったため戦闘力の詳細は不明。
- 黄金精子(おうごんせいし)
原作・村田版どちらでも披露した合体形態。
原作では10兆、村田版では42兆のの黒い精子が合体することで誕生する。
原作では、S級ヒーロー達でさえ目で追えないほどの速さと、負傷しているとはいえタツマキの念動力による攻撃にも軽く耐える肉体強度を見せている。
村田版ではGブサイク大総統の溶解液さえも寄せ付けない耐腐食性まで見せた。(金は王水と呼ばれる強酸の液体以外では溶解=腐食しない)
アマイマスク曰く、「かつてない強怪人」(ただしONE先生曰く「本調子のタツマキなら黄金精子を倒せる」とのこと)。
この状態では、常に敬語を用いて話すなど慇懃無礼な品行の性格になる。
また、村田版においてはホームレス帝の助言を素直に聞き入れる、敵の攻撃から味方を庇うなど、黒い精子よりはある程度協調性がある節も窺える。
- 白金精子(プラティナムせいし)
「あ、ちょっとそこ通りますよ」
村田版で披露した合体形態。
53兆9999億9999万9900の黒い精子が合体することで誕生する。
黄金精子から少しスマートになったが筋肉質な体つきは変わらず、登場時のポージングや見た目からブラック・ウィドーのような体型に近い。
閃光のフラッシュを凌駕し、怪人化ガロウとの超高速戦闘にも対応することができるほどのパワーとスピードがある。
しかし、合体の大きな弱点として一度細胞結合した個体は再度の分裂・変形が不可能になる。(ただし、合体後さらに他の黒い精子を吸収することは可能)
多細胞精子が死亡すれば1兆個体分、黄金精子が死亡すれば10(42)兆個体分が一度に死亡する事になるため、当人達もあまり使いたがらない。
また、(描写的に白金精子以上の)合体の際には合体元の大量の精子たちで自我の奪い合いが発生する。自我を奪えるのは1人のみ。それ以外の全ての精子たちの自我は消滅する。これも合体をあまり使いたがらない理由である。
ただし合体完了時、保険として合体外に残されていた100体の黒い精子は感涙し、自分が潰される事も構わず「新しい俺デビュー……」と呟いていたため、いざ使用するとなれば新しい自我の産まれを喜ぶ独特な感性をしている模様
- 不埒な回し受け(プラティナムリング)
両手と頭の尻尾を回して、相手の攻撃を受け流す。
合体後の人格は残った個体たちを下に見る傾向があり、残った個体の意思とは反する行動をとることもある。黄金精子にならなかった黒い精子曰く「その数の寡多に関わらず全ての黒い精子は立場的に同格」らしいが、なめられることを嫌う彼の性格故の発言の可能性もある。
フラッシュ、ガロウとの三つ巴の戦いで、フラッシュを下したがガロウには及ばず
ガロウ「ちょっとそこ通るぜ」と通り過ぎる間にバラバラにされて死亡。