天帝がかつて存在した世界を一度滅ぼして作り直した世界とされ、天帝が定めた法『天綱』が教条的に働く世界である。十二国記の世界は中国の周時代をモデルにした世界であり、山海経に登場するような神仙や妖魔の存在する世界となっている。
十二国
内海がある花のような形をした大陸と、その四隅に三角形の大陸が存在し、大陸の東西南北に位置する国を「四大国」、四大国の間に存在する国を「四州国」、外海にある国を「四極国」と呼ぶ。また、世界の中心は国ではなく妖魔が跋扈する土地で黄海と呼ばれる。
黄海
大陸の内海、つまり世界の中央に位置し、妖魔・妖獣が跳梁跋扈している人外の土地。
「海」という呼称であっても実際には海ではなく、金剛山と総称される高く急峻な山に囲まれた土地に荒涼とした砂漠や荒地、樹海や瘴気が漂う沼などが広がっている。人間世界からは四州国の対岸に一つずつある四令門を通じてのみ行き来が出来る。
さらにその中央に神仙の住まう五山があり、その一つである蓬山には麒麟の生まれる捨身木がある。
その生まれた麒麟に王の選定をしてもらうため、蓬山に向かう者を昇山者という。