プロフィール
超脳力 | ブレインイーター |
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怪伐軍歴 | 27年 |
CV | 檜山修之 |
概要
怪伐軍の第2連隊長にして、『七剣星(セプテントリオン)』の勲1等と称される兵士。
同じく七剣星の勲6等ルカ・トラヴァースの実の兄でもある。
第1連隊長のフブキ・スプリングは幼馴染にして同期。
超脳力は「ブレインイーター」。あらゆる脳力をコピーし自らの物とする。
歴代の怪伐軍兵士の中でも類を見ない、極めて強力な脳力とされ、作中の描写だけでも瞬間移動、冷却、放電、念力、透視等、多くの脳力を使いこなしていることが確認できる。当人の戦闘力も高く、その実力は強者揃いの怪伐軍の中でも、最強格とされる。
性格は寡黙であまり多くを話さない。それでいてお世辞や謙遜など、上辺だけのコミュニケーションを嫌う。また自分の信念に忠実なところがあり、必要とあれば命令違反も平気で行う。フブキによれば、入隊からたった一年の時点で、累計50枚もの始末書を書いたとのこと。
そのため最強とされる脳力の高さに反して、軍上層部やニューヒムカ政府からの信頼は低く、上からはいわゆる問題児として扱われている。その一方で、兵士としての優秀さや、その独特の人間性に惹かれる者は多く、一般市民や同僚、部下からは憧れの対象として見られている。
親しい者は特におらず、しいて言えば弟ルカと、幼馴染のフブキが数少ない理解者と言える。
ちなみに髪色は銀髪だが、入隊時はルカと同じ緑髪だった。
老化か、脳力の変化か、あるいは何らかの理由で今の髪色になった模様。
関連イラスト
関連タグ
ルカ・トラヴァース:弟。
フブキ・スプリング:幼馴染。
ストーリーでの活躍(ネタバレ)
以下、本編序盤~中盤のネタバレが含まれます
反乱
軍上層部およびニューヒムカ政府から不信を持たれているカレンだが、彼もまた連隊長として彼らの裏の顔を知っているが故に、上を信用しておらず、その体制に不満を抱いていた。
(情報統制、防犯カメラによる国民の監視、政府に都合の悪い人間は人格矯正される等)
そして物語中盤、ニューヒムカ第一都市スオウにあるアラハバキ(ニューヒムカの中枢コンピュータ)を利用した通信ジャックで、全国民に演説を行う形で反乱を実行する。
ニューヒムカ政府を痛烈に批判すると、第二都市セイランと結託して、革命戦争を起こすと宣言。国民に自らと共にスオウ京を離れ、セイラン市へ加わるよう訴えかけた。
元々市民からの支持が厚く、他の兵士達から尊敬を集めていた(※)こともあって、演説は成功。怪伐軍戦力のうち半数をセイラン市へと引き入れる。そしてセイラン市に新たな怪伐軍本部を設立、自らが新たな本部長の座に着いた。
※ただしゲンマを唆して無実のセトを悪人に仕立て上げる等、不正な手段も用いている
真の目的
カレンの真の目的は、政府に存在を揉み消された怪伐軍兵士アリス・イチジョウを助けること。
アリスはカレンとフブキの幼馴染で、同僚でもあったが、ある事件で断絶の帯(※)に触れ、怪異と化してしまった。だが怪異が人間から生まれることを公にされたくない政府によって、アリスは戦死したことにされ、怪異化の事実は揉み消された。
※怪異発生の原因とされている、粒子の集まりのこと
それを不服としたカレンは、裏でセイラン市と結託。どうにかして怪異化したアリスを回収すると、その治療法をセイラン市に研究させていた。
そのため演説で述べた政府への批判は建前であり、実際にはアリスを助けたい気持ちの方が大きかった。革命戦争もセイラン市の協力を煽るための方便に過ぎなかった。
(ただしカレンエピソードで分かるが、体制に不満を抱いているのも、ある程度は事実である)
研究の成果もあり、治療法には至らなかったものの、人間由来怪異の人格を取り戻すアンプルの開発に成功している。しかしアンプルの原料は人間の脳であり、アンプルの製造は事実上の殺人を意味し、カレンはそれを暗に認めていることになる。
なお本来であればアリスが怪異化した時点で、カレンとフブキも都合の悪い存在として政府に消されているはずだったのだが、フブキがカレンを助けるために政府に忠誠を誓ったことから、二人は難を逃れている。
結末(ネタバレ)
以下、本編終盤のネタバレが含まれます
時間跳躍
アリスをセイラン市に任せ、反乱を主導するカレンだったが、カレンの目を盗んでセイラン市に侵入したニューヒムカの手先(コダマとユタ)により、アリスは怪異兵器として戦いに連れ出され、死亡してしまう。
絶望したカレンだったが、それでもアリスを諦め切れず、今度は時間跳躍脳力「レッドストリングス」に目を付ける。不意打ちする形でカサネとユイトからレッドストリングスをコピーすると、全てをやり直すべく、その力で過去へと跳んでいった。
実はこのような出来事は初めてではなく、過去、カレンはアリスを喪っては、レッドストリングスで過去へと跳び、アリスが死ぬ歴史を改ざんするという試みを繰り返していた。しかし幾たび繰り返しても、彼女を助け出すことはできなかった。
(作中の描写から一度コピーした脳力は覚えたままでいられるはずなのだが、レッドストリングスはあまりに強い脳力のためか、それは当てはまらず、一度発動すると失われてしまう模様。カレンエピソードでは、無脳力者であるカレンには荷が重かったとされている。)
補足
カレンエピソードで補足されたことだが、正式なレッドストリングス保有者ではないカレンにはその力は制御し切れないようで、跳べる時間軸は2000年前のニューヒムカ建国時代に限られていた。
当然だが生身の人間が2000年もの間生き続けることはできない。そこでカレンは当時の人間達のリーダー格であり、建国者でもあるヤクモ・スメラギが仮面で顔を隠していることに目を付ける。
ヤクモ・スメラギを不意打ちで殺し、素顔を仮面で隠すことで成り代わる。その時代に解け込むと、アラハバキの中でコールドスリープに入り、未来への時間跳躍を果たす。
本来の時間軸と合流すると、その歴史のカレン・トラヴァースを召喚。自らが見聞きしたことを、記憶をコピーさせる手法で伝える。そして真実を知ったもう一人のカレンに、アリスの救出を託すという形で、物事をループさせていた。
(かつては自ら行動していたが、老化を抑えることができないため、数ループしたところで、もう一人のカレンに託す選択をするようになった)
また確実に次のループを起こせるよう、アリス救出と同時に、レッドストリングスの発現も図るようになる。反乱の際にセトを悪人に仕立て上げたのは、彼がカサネの想い人であり、彼の死がレッドストリングスの発現に繋がると知っていたため。
なのでカレンは、クナドゲート(※)による世界崩壊を招いた張本人とも言える。
※レッドストリングスの発現によって生じる重力異常で、徐々に拡大し世界を崩壊させる
ループの終わり
だが上述したカレンの行動は、クナドゲートの「もつれ」を残すという弊害を抱えていた。
カレンがアリス救出のために行動するのと同時に、カサネとユイトともクナトゲート消滅のために動いていた。しかしカレンの残した「もつれ」によって、クナドゲートが消えないことが分かったのだ。「もつれ」は残した本人にしか解くことはできない。
レッドストリングスを発動し、過去に跳んだように見えたカレンだったが、跳躍は失敗しており、その理由を確かめるためにアラハバキへ向かっているところだった。しかしクナトゲートとの関わりを知られたことで、カサネとユイトもまたカレンを追っており、アラハバキにて両者は相対する。
クナドゲート消滅のため協力をせがむ二人に対し、カレンはあくまで望みは時間跳躍だとして拒絶。ブレインイーターの脳力で、強引にレッドストリングスを奪おうとする。しかしカサネとユイト、そして二人の仲間達の前に敗北する。
それでも諦めることなく足掻くが、加勢に来たフブキの説得により、ついに折れる。
カレンの長い戦いはここに幕を閉じた。
最後の時間跳躍
協力を認めたカレンは、二人にクナドゲートだけでなく、断絶の帯をも消滅させることを提言。カレンはかねてから、アリスを破滅させた断絶の帯を疎ましく思っていた。二人も、それは願ったり叶ったりだとして承諾する。
後日、クナドゲートのもとに集まった一行。悪事を働かないと約束したうえで、カレンはレッドストリングをコピーすると、三人でクナドゲート、そして断絶の帯の消滅に臨む。
だがここに来て、アリスへの想いが再燃。カレンは二人を裏切り、単独で時間跳躍を行う。
気が付くとカレンの姿は無く、クナドゲート、そして断絶の帯も消滅していた。
辺りを見回しても変化はなく、歴史が改ざんされた様子もなかった。
その時、不審がる一行の前に一人の怪伐軍兵士が現れる。死んだはずのアリス・イチジョウだった。カレンの意図を察したフブキは、カレンの所在をアリスに尋ねる。だがアリスはそんな名前は知らないと返す。
カレンは自らの存在と引き換えに、アリスを救い出したのだった。
余談(ネタバレ)
- 実はルカと同じく旧怪伐軍病院の元被験者で、無脳力者である。