ヘミキオン

へみきおん

哺乳綱食肉目クマ科に属する大昔の熊の仲間。

概要

食肉目（ネコ目）の動物

学名の意味は「半分イヌ」。

体長1.5m。

食べ物はシンテトケラス、クラニオケラス等の草食動物。

生息年代は中新世~鮮新世前期。現生種は1つもない。

北アメリカやアジア、ヨーロッパに分布。

森林生活者として進化を遂げてきたクマ科から分岐し、森林での生活を捨てて平原での生活に適応した特徴的なグループであり、ヘミキオン科 (Hemicyonidae)といわれる独立科に分類される生物の総称である。ヘミキオン科は食肉目（ネコ目）の下位に位置付けられ、クマ科と最も近縁な科であり、ヘミキオン科とクマ科の2科でクマ上科という分類群を構成する。現在知られているヘミキオン科の種は全てが化石種であり、科全体として絶滅している。

ヘミキオンとは「半分犬」という意味で、クマの仲間だが、姿は犬に似ていたと考えられている。足は犬と同じように、普段から踵が地面に離れている「つま先立ち」をしており、速く走ることが出来たと言われている。

現生のクマのように二本足で立ち上がってバランスをとったり木に登ったりすることは苦手としていた。平原生活に高度に適応したイヌ科と比べてヘミキオン科の平原への適応は中途半端で疾走能力に劣っていたとされ、遅れて登場してきたイヌ科との競合にことごとく敗れ、科全体として絶滅へ向かい、現在では平原疾走型の長距離追跡捕食者の生物学的地位はほとんどイヌ科の種で占められ、クマ上科の種は森林生活者のクマ科のみが残る状況となっている。