シャントットは、オンラインゲーム『ファイナルファンタジー11』に登場するタルタル族の女性NPC。肩書からシャントット博士と呼ばれることも多い。
経歴
ウィンダス連邦元老院議員首席であり、国家を代表する学者「3博士」の一人。事実上星の神子に次ぐ連邦のナンバー2に当たる人物であり、基本的にウィンダスから動かない神子に代わりジュノ大公国オーロラ宮殿にて行われる各国首脳会談などに出席する場面もある。
また連邦軍の主力である戦闘魔導団の教練機関「口の院」の前院長であり、現在の口の院長にして連邦の若き天才と評されるアジドマルジドの師でもある。
ゲーム開始の20年前に終結したクリスタル戦争(前大戦)の時点でウィンダスの主力として活躍していた国の英雄であり、共に大戦を生き延びた同窓生であるヨランオラン・コルモルと共に3博士(「博士」は、ウィンダスにおいては政府機関5院の院長を務め引退した人物に与えられる称号)と称えられている。
(加齢により体格や外見があまり変化しないタルタルの種族的特性もあって、一見すると「尊大な子供」のようにしか見えないが、この経歴からそれなりのおばs……妙齢の大人の女性であることは間違いない。)
現在は本人曰く「引退中」であり、ウィンダス石の区の博士公邸にて、結婚し忘れたことを心残りとしながらも「悠々自適」の暮らしを送っている。
しかし現在もなお、後述の通り「連邦の黒い悪魔」とまで評される強大無比な黒魔道士としての実力を保持している。
性格
見た目だけならかわいらしいのだが…。
週刊魔法パラダイス(ウィンダス連邦)のやとわれ記者によれば、“その気位はユタンガ火山より高く、気性はグスタベルグ山脈よりも荒削り”らしい。
その性格のせいか元老院主席のくせに自国の要注意人物リスト(特別警戒レベル)に名を連ねている。
「オホホホホ~」と高飛車ぶった笑い方や、上品そうな口調をするが、その性格にタルタル族の容姿も相まってどう見ても「おばさまごっこをする小学生」のようにしか見えない。
とはいえ、その本性は、以下のような名科白に事欠かない、とんでもない毒舌家。四大強国が集っての重要な会議においても、さらりと相手や国の情勢を罵倒する始末。
「あら! わたくし、ブチ切れますわよ。」
「……ぶっ壊す!」「……ぶっ殺す!」
「口の院の傭兵になれば、死ぬまで最強の装備を身につけられますわよ? まぁ、死なないと脱げない装備なんですけれど。」
その人格も最凶というか、常人の尺度を当てはめることは到底適わない傲岸不遜傍若無人な性格の持ち主であり、仇なす(?)輩には強力な呪いを掛けたり、「北の大地で置き去り」の刑等々の粛清が待っている。
触らぬ神に祟りなし、下手に関わると「ヘッポコくん」の烙印を押される。DFFNTに登場するマーテリアも、「ヘッポコ女神」といわれる始末。
人気
こういった破天荒なキャラクターからか、国内のみならず海外プレイヤーの方々からも絶大な人気を誇る。この人気を背景に、他タイトルへの出演(後述)、彼女を中心に据えた追加シナリオ「シャントット帝国の陰謀」のリリース、トレーディングアーツとしてのフィギュア化など、ヴァナ・ディールの内外を問わずその活躍の場を広げている。
強さ
現時点のヴァナ・ディール最強の黒魔道士と考えられている。そのキャラクターから、連邦の黒い悪魔と呼ばれる場合さえある。
その魔力は強大かつ無限。あるクエストではバイオIII、ホーリー、トルネドを使用し、その威力たるや杖やロッドが壊れるほどである。本人は加減したとは言っているが、加減してこの破壊力である。当然、古代魔法II系も使用している。
また、「狙った獲物は地の果てまでも追いかけ、邪魔をする者には容赦しない。」と恐れられている罪狩りのミスラでさえ、シャントットには手を出さないで引き下がって行く。
年齢同様、レベルについても一切不明。噂では200をゆうに超えているとか…?
他作品への出演
ディシディアファイナルファンタジーではコスモス陣営(正義側)の隠しキャラとして出演。声優は林原めぐみ女史。
EXバーストではフルスイング → 両手棍を片手で持ち空鳴拳の一人核熱連携からマジックバースト古代魔法連続魔と言う離れ業も披露している。
魔法詠唱ごとに属性杖を持ち替えていたり、特定条件で黒AF2(ペタソスは除く)を装備したりと芸が細かい再現も。
だがこの時参戦したのは厳密に言えばシャントットの操る人形であり、彼女本人の実力の数十分の一も出していないと思われる。それでも対決する相手の多くから「世界が壊れそうな力」だとか、「闇より深い何かを感じる」だとか言われている。
更に言えば「未来は力ずくで奪うものですわ」「破壊者は一人でよくてよ」という過激なセリフもあって、何故彼女がコスモス側なのか、FF11をやっている人間ほど疑問に思えるだろう。
しかしゴルベーザ曰く「私はカオスの召喚を受けた身 それは心にいまだ弱さがあるということ」だそうなので、おのずとシャントットがコスモス側であることに納得がいくだろう。
「DFFNT」にも登場。舞台を新たにした異世界でも破壊魔法が弾けまくる。
ストーリーではアルティミシアを相手に絶対零度の挑発の応酬を繰り広げる一幕があり、フリオニールやティーダばかりかケフカまでドン引かせた。
「ファイナルファンタジーXIV」の2014年アニバーサリー企画において、FATE(リアルタイムで発生する戦闘イベント)にシャントット本人が登場。巨大化したシャントット人形を討伐するというもので、報酬としてミニオン(ペット)「マメット・シャントット」が入手できた。
また黒魔道士のジョブクエストにて「黒き魔女」「悪魔」の異名を持つ女魔道士「シャトト」なる人物が登場するのだが、どう見てもシャントットが元ネタである。第五星暦の時代、古代都市マハの軍事力とするべく、究極の破壊魔法・黒魔法を確立した事が明かされる。
「グランブルーファンタジー」で開催されるコラボイベントでもシャントットIIとして登場することが2022年5月1日の「これからのグランブルーファンタジー」で発表、プレイアブルではなく召喚石としての参戦となる。こちらに関しては何と闇属性で実装され、メイン加護は「全属性キャラの攻撃力50%アップ、奥義ダメージ20%アップ、チェインバーストの攻撃力10%アップ」とコラボ仕様には若干だが抑えられている様子。4凸化することでメイン加護のチェインバースト攻撃力アップの率が20%に上がる。トレジャー交換での入手になるのだが、エレメント化及び売却は不可能。キャストはディシディアと同様に林原めぐみ女史が担当。