雑誌社「至楽社」唯一の社員で、『帝都マガジン』の編集者。英語が堪能で、とある伝手から『ストランド・マガジン』を入手できる。 仕事の依頼で礼を訪ねた際、世間話の一環でシャーロック・ホームズのあらすじを話したところ、予想以上の興味を示され、『ストランド・マガジン』を礼に訳すのと交換条件に、仕事を受けてもらっている。 当初は、他人が書いた世界的人気を誇る作品を訳すだけで仕事を受けてもらっているという、人の褌で相撲を取るような行為に後ろめたさを感じていたが、礼自身に気に入られたこともあり、友人関係を築く。礼の絵に対して純粋な尊敬の感情を抱いている。 幼い頃に両親が相次いで亡くなり天涯孤独の身となり、父親の遠縁の里見家に養子に迎え入れられ、3人の義兄弟と差別なく、本物の家族同様に暖かい家庭で育った。だが、義兄を差し置いて跡継ぎに指名されたことで親戚にやっかまれることに嫌気が差し、家を出た。兄弟は他に、義理の姉と弟がいる。
里見高広
さとみたかひろ
『帝都探偵絵図』の登場人物。