概要
本名ブラッカガー・ボルタゴン。
一定年齢に達すると超能力を得る種族インヒューマンズの一員にして、彼らの国アティランを治める王。
その能力ゆえに一言すら声を発することはできず、身振り手振りなどで他者と意思疎通を図る。
時には、それが原因で誤解されたり、理解してもらえないという事態が発生するが、その誤解を会話で解くこともできないため、ただ文字通り「不言実行」を貫く孤高の男。
インヒューマンズとしての能力は、小声ですら街一つを壊滅してしまう「破壊音波を伴う声」。
ゆえに、彼の声を聴いたものはいない。
額に音叉のような飾りをつけた、全身を覆うマスクとスーツを着用している。
インヒューマンズの代表としてイルミナティにも参加している。
MCU
演:アンソン・マウント(ドラマ版)
ABCで制作・放送された連続ドラマ『インヒューマンズ』では、アンソン・マウントが演じた。
吐息程度の口の動きしかないためか、日本語吹替版の担当声優は未公開。
以下、公開中の映画のネタバレあり
2022年公開の『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』では、今まで描かれていた「アース616」とは別の宇宙「アース838」の彼が登場。
俳優はアンソン・マウントが続投。
アース838における「イルミナティ」の一員として、616から訪れたドクター・ストレンジの前に現れる。
一言もしゃべらないため、ストレンジから「額にフォークをつけている」と弄られても言い返さなかった。
実は、838におけるサノスとの戦いが集結した直後、闇の魔術に手を染めた838のストレンジを処刑することになった際、その声をもって執行した人物でもある。
その際の言葉は「すまない」だった。
616のストレンジに関する協議中、ワンダ・マキシモフがイルミナティ施設を襲撃したため、他のメンバーとともに対応。
しかし、ミスター・ファンタスティックがブラックボルトの能力をワンダに説明してしまったため、声を発する前に口を消されてしまい、驚きのあまりに口内で発してしまったつぶやきによってエネルギーが頭部内で暴発。
戦闘に入る前に死んでしまった。
余談
『ドクター・ストレンジ2』への登場はかなり遅い段階で決まり、また撮影まで日がなかったことから、スーツを作ることができなかった。そのため、合成用スーツ(MCUではハルクやサノスでも用いられている)をアンソン・マウントが着用して演技し、CG合成で衣装を着ているように編集したとのこと(参照)。