概要
ボツワナ共和国(ボツワナきょうわこく、英語:Republic of Botswana、ツワナ語:Lefatshe la Botswana、通称:ボツワナ)は、南部アフリカに位置する共和国。隣接するザンビアとの国境は世界一短い国境線であり、その長さは約150メートルしか無い。
歴史
1885年1月にイギリスは一方的にツワナの領土を併合し、ウォーレン遠征隊を北部に派遣してこの地域の支配を強化した。同年3月にベチュアナランド保護領が設立され、1890年6月に北部まで領土が拡張した。1895年11月にベチュアナランド保護領はケープ植民地に併合され、1966年9月に独立主権国として成立した。1967年4月に国内で世界最大規模のダイヤモンド鉱床が発見され、現在では世界屈指のダイヤモンド産出国として潤っている。
国際関係
アメリカ合衆国
1966年9月に外交関係を樹立し、アメリカはボツワナをアフリカの安定の擁護者・モデルであると考えている。1995年2月にアメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、結核を改善する為の情報を生成する為、ボツワナ保健省と協力してプロジェクトを開始した。
2000年7月に両国はハボローネに国際法執行アカデミーを設立する事で合意した。アカデミーは両国が共同で資金を提供・管理してスタッフを配置しており、サハラ以南地域の警察・政府関係者にトレーニングを提供している。
日本
2016年8月に開催された両国の外交関係樹立50周年を記念するレセプションの席で、尾西雅博駐ボツワナ大使(当時)が「同じ基本的価値観、すなわち民主主義、法の支配、人権の尊重を共有する。」と述べた通り、極めて友好的な外交関係を有している。
ロシア連邦
1970年3月に外交関係を樹立し、当初はソビエト連邦の問題はザンビアのルサカにあるソビエト連邦大使館を通じて処理された。ボツワナは親欧米志向にも関わらず、1980年7月に開催されたモスクワオリンピックに初めて出場した。
1999年9月にロシアとボツワナは文化・科学・教育に関する協定を締結した。他にも両国は様々な分野で、特に人材育成において実りある協力関係を築いている。2019年6月にロシアのセルゲイ・ラブロフ外相とボツワナのユニティ・ダウ外相はビザ免除協定に署名し、同年10月に発効した。
社会
最貧国が集中するアフリカ諸国では珍しく中所得国に分類され、政治的にも非常に安定している。ダイヤモンドによる税収を教育分野に集中した事で、国民の識字率などが比較的高い。周辺諸国が資源を活かしきれず逆に紛争の火種にしてしまう中にあって、理想的とも言える資源の運用と優れた統治能力によって急成長を果たした事から、「アフリカの優等生」とも称されている。
一方で世界最悪のエイズ感染率という問題を抱えており、一時は国民の感染率が4割に達し、平均寿命が50代半ばまで落ち込んだ事があった。多大な国家予算を投じた対策の結果、現在は感染率・平均寿命共に改善してきているものの、未だ予断を許さない状況である。
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