湖上の氷精(東方ロストワード)
こじょうのませい
曖昧さ回避
原作の「湖上の氷精」はこちら。→湖上の氷精
湖上の氷精とは、東方ロストワードにおけるチルノの二つ名だが、同時に同作品におけるパラレルワールドのチルノの二つ名となっている。この記事では主に後者の方を指す。
実装形態 | 恒常 |
---|---|
式 | 破壊式 |
気質 | ダイヤモンドダスト |
拡散 | アイシクルシュート |
集中 | 冷凍光線 |
スペカ1 | 氷符『アイシクルフォール』 |
スペカ2 | 凍符『パーフェクトフリーズ』 |
ラスワ | 『アイスエイジ:スノーボールアース』 |
概要
彼女の世界の幻想郷は紅い霧の異変が長期化している。汎異記号は霊夢や魔理沙、そして咲夜と同じく「A6」。
この世界のチルノは紅霧異変による現象を有効活用していて、長い期間紅霧異変が続いたことによって幻想郷中が低温多湿の環境となり、どこでも暴れ回れるようになったという。
ただし、異変の長期化の恩恵を受けてるだけであって、異変が長く続いてる原因そのものには全く関わっていない。
なお、この世界のチルノも大妖精とは友だちである模様。通常のチルノと同じく最強を名乗っている。東方三月精で判明した住処はまだできていないらしい。
花映塚の射命丸文と妖々夢の八雲紫などと同じく生放送での告知がない中での実装だったのでメインストーリーに登場するかは現在不明である。
L1世界線のチルノは東方非想天則の立ち絵をベースとしていたが、こちらは紅魔郷のチルノの立ち絵に寄せられている。また、白い帯や白い靴下といった紅魔郷のプレイ中では明らかになっていなかったところも描かれている。
また、一人称が紅魔郷の時と同じ「わたし」になっているほか、現在のような男勝りの喋り方ではなく、「〜わ」と女の子らしい口調になっている。立ち絵はL1チルノより若干頭身が小さい。
ちなみに自己紹介時では自身を「雪ん娘チルノ」と話している。
気質は『氷霧』。
プレイアブル化
式 | 妨害式 |
---|---|
拡散 | ヘイルコア |
集中 | フリーズドライヤー |
スペカ1 | 雹符『ヘイルストーム』 |
スペカ2 | 雪符『ダイアモンドブリザード』 |
ラスワ | 『パーマネントレッドアイスフォッグ』 |
2022年1月14日に開催された「紅い氷で冷凍保存 フェス」で実装された。
1人で出しても相当のダメージを出すことができるが、
- 結界異常「凍結」にすることができることが得意。凍結結界ブレイクを得意としているチルノ、水橋パルスィや、環境トップクラスの火力を持つ秘封フランと組ませると結界ブレイクのコンボが狙える。(初心者ログインボーナスで入手できる鈴仙・優曇華院・イナバでも可。)
- 妨害式らしく敵に対して多くのデバフをかけられる。スキル2、3で相手全体のCRI防御、回避、CRI回避ダウンの効果があるため、CRI(クリティカル)に特化したキャラクターとの連携で高火力も狙える。
- グレイズやスキル1の使用時には自分に陰防バフを入れられる。このチルノの火力は自身の防御力に応じてダメージが上がる硬質弾がメインとなっているので、味方の陰防を上昇させられるキャラクター(紅美鈴など)と組ませることで硬質弾のダメージを伸ばせられる。
…といったことから、単騎で活躍できるというより、誰かと組ませることで真価を発揮するキャラクターでもある。
東方紅魔郷オマージュ
モーション
拡散ショット「ヘイルコア」は1回目の通常弾幕、集中ショット「フリーズドライヤー」は2回目の通常弾幕が元ネタとなっている。
スペルカードはどちらも紅魔郷からの採用。雹符「ヘイルストーム」はあの氷符「アイシクルフォール」のHard以上の上位版スペカ、雪符「ダイアモンドブリザード」はNormal以上で繰り出す3枚目のスペカ。
台詞
- 「もう二度と陸には上がらせないよ!」(戦闘開始時の台詞。原作では魔理沙が自機の時の台詞。)
- 「いっぱいいっぱいじゃないわ!」(原作での魔理沙の台詞「いっぱいいっぱいなんだろ?」から来ている。)
- 「そう、私の前に半袖で出てきたのが、あんたの敗因よ!」(恐らく魔理沙で勝利した時の台詞「ああ、半袖じゃ体に悪いわ。(中略)」が元ネタ。)
- 「ちったぁ驚きなさいよ!」(グレイズ時の台詞で、原作では「あんた、ちったぁ驚きなさいよ。目の前に強敵がいるのよ?」となっている。その後、霊夢に「標的?こいつはびっくりだぁね。」と言われ、下記の台詞に行き着く。)
- 「道に迷わせるのは妖精の得意技よ。弾幕で道筋を誘導して、行けそうかな~って思わせて撃墜!これが基本。……分かったわねー?」
ボイス
- ボイス1「道に迷わせる程度の声」
→「道に迷うは、妖精の所為なの。」(自機:博麗霊夢)(これは工画堂のPCゲーム「エンデリック・コンサート」での「へぇ……じゃあ、こんなに寒いのはその氷の精のせいなの」というダジャレが元となっている。)
- ボイス2「冷凍英吉利牛程度の声」
→「ふざけやがって~。あんたなんて、英吉利牛と一緒に冷凍保存してやるわ!!」(自機:博麗霊夢)(紅魔郷が頒布された2002年ではBSE問題(狂牛病騒ぎ)が取り上げられていた。神主曰く「意味はあんまりない」らしい。)
- ボイス3「暑いよりはいい程度の声」
→「暑いよりはいいでしょ?」(自機:霧雨魔理沙)
余談
紹介動画のサムネイルにもなっている特徴的な表情(`┃ω┃´)((`・ω・´)に近い顔)もネタにされている。かわいい。
スキル名に採用された「超流動」は極低温において液体ヘリウムの流動性が高まり、容器の壁面をつたって外へ溢れ出たり、原子一個が通れる程度の隙間に浸透したりする現象で、「零点振動」は原子が極限までエネルギーを失ったとしても、不確定性原理のために静止せずに振動していること。Wikipediaの記事も参照。
『パーマネントレッドアイスフォッグ』は途中で静止する弾幕の挙動と弾幕から変化した氷が画面を埋め尽くすことから、チルノの代名詞とも言えるスペルカード凍符「パーフェクトフリーズ」からの派生と思われる。
また名前を直訳すると”永久の紅い氷の霧”になるが、”レッドアイス”の名前はSCP-009(レッドアイス)が元ネタになったと思われる。
SCP-009はアラスカ州████で19██/11/05/11に発見された鮮やかな赤色の物体で、普通の水(H2O)とは違い-100°Cより低い温度では気体、蒸気-100°Cから0°Cの間は流体/液体、0℃より高いと個体として振る舞うようになる。、水と接触すると、その異常な特性を他の物体や生き物に移す(氷、蒸気、茶、フルーツジュース、海水、血液、および[データ削除済]を吸収できることが可能とされている。)。
ラストワードの弾幕の3段階の挙動は、レッドアイスの物質による変換のプロセスを示唆するものの一つとなっている。(以下SCP財団のサイトより抜粋)
1. 初期被曝:被験者をSCP-009に曝すと、被曝表面に存在する水分を自らと同化させ始めます。たいてい、この段階の被験者はわずかな温かさを感じる以外は異常な徴候に気づきません。
2. 表層変換:被曝領域とSCP-009自身の温度が0℃を超えると、被曝領域に霜が形成されます。この段階の進行には一分から█時間かかり、この間に被験者は表皮に[編集済]の結晶を知覚し始めます。
3. 深部組織変換:SCP-009の温度が指数的に増加する結果、被験者の体が反応暴走を起こし[編集済]となります。[編集済]の氷晶により実際の失血量は最小限に留まり、██時間以上被験者は生存し意識を保ちます。
4.[データ削除済]
Dクラス職員に対する実験は20██/4/23以降中断しています。
また、解説文では紅い霧を凍らせていると記されているため、単純に紅い霧から生み出した”紅い氷”から『レッドアイス』というワードを連想させただけという考察もある。
だが、凍らせた紅い霧がレッドアイスに似た性質だとすればいたずらでは済まないレベルで非常に危険なはずなのだが、チルノの力の強さとかしこさを考えればあまり危険ではないかもしれない。
また、L1世界線のチルノのラストワード「アイスエイジ:スノーボールアース」は氷河時代だけではなくスノーボールアースも元ネタとしている。スノーボールアースは地球全体が赤道付近も含め完全に氷床や海氷に覆われた状態であり、スノーボールアース現象とも言われていて、日本語にすると雪球地球、全球凍結、全地球凍結と表記される。氷河期と混同されがちだが、氷河期は"地球上に氷河が存在している時期"で、スノーボールアースは"地球が完全に氷に閉ざされた状態"である。
この現象の存在を提唱したスノーボールアース仮説は、原生代初期のヒューロニアン氷河時代(約24億5000万年前〜約22億年前)の最終期と、原生代末期のスターチアン氷河時代およびマリノアン氷河時代(約7億3000万年前〜約6億3500万年前)に、地球表面全体が凍結するほどの激しい氷河時代が存在したという考え方である。
これまでありえないと考えられてきた「全球凍結」という壮絶な環境変動が実際に起こったかもしれないこと、そしてそれが原因となって原生生物の大量絶滅(大絶滅)とそれに続く跳躍的な生物進化(カンブリア爆発)をもたらしたとされることが注目されている。
チルノ本人は「地球まるごと凍らせているつもり」らしく、その勢いで対象を氷で押し潰すという妖精にしては相当えげつないことをしている。
たとえ偶然だとしても、危険物質の存在や全球凍結という強力なワードセンスを用いているのはまごうことなき天才の証なのかもしれない。
実は没用の立ち絵が存在しているが、東方輝針城の立ち絵のように腰に手を当てている。