概要
古代の朝鮮半島にあった国家。朝鮮半島南東部から興り、半島の中南部を統一した。古代の朝鮮半島は(倭人を含む)多くの国や民族が割拠し、扶余諸語や韓系諸語と呼ばれる様々な言語が話されていたと考えられているが、新羅による半島統一は、後の朝鮮語・朝鮮民族につながる独自性を形成した。
歴史
新羅のルーツは「斯蘆国」と呼ばれ、朝鮮半島の南東部(現在の慶尚北道周辺)を支配していた辰韓と言われる小国の一つであった。500年に即位した国王、智証麻立干が国号を「新羅」と定めたとされる。初期の新羅は高句麗に従属的な立場にあったが、6世紀に急激に台頭。高句麗の南部を併呑し、西隣の伽耶諸国を支配下に入れた。そして7世紀に唐と結んで百済と高句麗を滅ぼし、半島を統一した(統一新羅の成立)。
対倭国では660年に唐羅連合軍が百済を滅ぼしたのち、一部王族が倭国と連合して663年に白村江の戦いを起こしたがこれを撃破。その後は使者派遣が断続的に行われるが、遣唐使より先に廃止される。
唐朝が崩壊しかかった10世紀初頭に百済と高句麗が再興。(後)高句麗から興った高麗に降ったことによって滅亡した。