概要
『月刊少年ガンガン』2022年1月号から連載開始した荒川弘の漫画作品。
『鋼の錬金術師』から実に11年ぶりのガンガン連載とあって注目を集める。
また、『ガンガンONLINE』でも連載されている。
単行本は2022年9月時点で2巻まで発売中。
あらすじ
山奥の小さな村落で暮らす少年のユルは、野鳥を狩り、大自然の中で静かに暮らしていた。
しかしユルの双子の妹のアサは、何故か村の奥にある牢の中で「おつとめ」を果たしているという。
それはまるで幽閉されているかのように…。
穏やかな村に浮かぶ不自然な謎、この村に隠された秘密とは一体…!?(公式ページより引用)
登場人物
ユル
主人公。東村に住む狩人の少年。夜と昼を別つ双子のひとり。
座敷の「妹」とともに平穏な生活を送っていたが、影森の襲撃によって下界に逃れることを余儀なくされる。
全体的に雑な性格で、急変する環境に戸惑いながらも割とすぐ順応していた。
妹のアサ曰く「ガチハンターメンタル」。
敵や獲物と見据えた相手には一切の容赦なく仕留めにかかる。
アサ
ユルの双子の妹。夜と昼を別つ双子のひとり。
幼いころに両親とともに村を出奔し、下界で暮らしていた。
双子の力を狙う勢力に幾度となく襲われており、本人曰く「やさぐれてしまった」。
兄に対しては溺愛に近い感情を抱いているかなりのブラコン。
その他の人物については、「黄泉のツガイの登場人物」を参照。
世界観・用語
- 東村(ひがしむら)
現代日本から隔離された自然が豊かな山奥の村。
結界が張られており、特定の場所で特定の複雑な手順を踏まないと入り込めない。
ユルのサポート兼保護者となった田寺家のデラさんやハナのように村の外にも血族がいる。
しかし影武者のアサを置きユルを村に止めさせていたり、本物のアサを連れて両親が逃亡したことから、不穏な部分もある。
- 影森家(かげもりけ)
東村の分家の一つだが、考え方の違いから離反し敵対している。
現在は部隊や戦闘ヘリを動かせるほどの地位を持っており、多数のツガイ使いを抱えている。
アサ(本物)も現在はそこに身を置いている。
- ツガイ
「対なるもの」。幽霊・妖怪・化け物・UMA・異形等々様々な呼び名で呼称される存在。
通常はツガイは一般人には見えないが、ツガイ側から干渉して特定の人間に姿を見せる事が可能で、稀に勘所があって見える者もいる。
人間と契約する者もいて、ツガイを従える者は「ツガイ使い」と呼ばれている。
概ね人ならざる姿をしていて持っている知性も個体差が大きいが、いずれも確かな意思と心を持った生き物である。
- 「夜と昼を分つ双子」
ユルとアサにまつわる言い伝え。
東の村で夜と昼が等しい日に生まれた男女の双子は、世のあらゆるものを強制的に解く事ができる『解』と、世のあらゆるものを強制的に閉じる事ができる『封』と呼ばれる力を手に入れると言われている。
力の覚醒には一度死んだ後、黄泉での契約を経て蘇る必要があるが、この「黄泉返り」に失敗してしまう場合もある。
彼らが生まれると世が割れると言われており、約400年前にも生まれた際には国が東西に分かれる大戦が、さらにそれよりも昔には南北に分かれ戦う時代になっていたとの事である(どちらも裏でツガイ使いらが関わっていた)。