概要
CV:三木眞一郎(2008年版)、奈良徹(2019年版) 演:市原隼人
短髪で太陽の柄模様の着物を着た剣士。
16歳から金銭と引き換えに暗殺をすることで生活しており、標的の四肢を切断してから嬲り殺す非道で残虐な性格の男である。愛用の刀「ホトソギ」も独特の形状をしており、刀身の背が相手をいたぶるために鋸刃になっている。
百琳の半年ほど後に無骸流に入り、これまでに30人以上の逸刀流剣士を殺害してきた。女をズタズタにして犯すことを好むという最低な性癖の持ち主であり、何人もの女を惨殺してきた快楽殺人鬼である。良心というモノが欠落している腐れ外道であり、作中でも指折りの悪人である。
天津影久を殺すために万次と手を組んだこともあったが、あまりの非道振りに愛想を尽かされ、文字通り”手を切られる”ことになった。
しかしここからが尸良の狂気に満ちた人生の始まりであった。万次への復讐を誓った尸良は手始めに斬られた右手の骨と肉を削いで槍のような形状の武器に変え、その激しい苦痛で白髪になってしまった。恨みを晴らすべく万次に再戦を挑むも、尸良を憎む凶戴斗の横槍によって左手も切り落とされた挙げ句に、断崖絶壁の滝壺に落とされ生死不明となった。
しかして尸良は死ななかった。公儀に回収された尸良は吐鉤群の”不死実験”の被検体となり、血仙蟲が宿る万次の左手を奪って不死身の剣士となって復活した。
滝壺に落ちた際に左目の視力を失ったが、さらに側頭部を負傷したことで痛覚が麻痺してしまい、痛みを感じない体になってしまった。
このとき、かつて万次の討った逸刀流・川上新夜の息子、錬造を世話役として引き連れている。
「痛みを感じること無く戦い続けられる不死身の肉体を持った外道」となってしまった尸良は文字通り最低最悪の強敵として万次たちのまえに立ちはだかることとなった…。
読者からの評価
上記の通り残虐非道なキャラクター性から「まさに外道」と評価されているが、妙にお茶目な面もあり、ある意味では血生臭いが遊び心を忘れない本作を象徴するような人物でもある。
読者からの愛称に「蟹」がある。これは、万次の腕を叩き切った際に「くっつきゃしねえよボケ! 蟹じゃねぇんだからよッ」と発言したことからである(この時「…………蟹だってつかねぇよなぁ……」とツッコまれている)。
ちなみに、のちに自身の腕の骨を削って武器とした際にはどことなく蟹の爪のようなシルエットとなっている。