概要
ウィザーディング・ワールドの魔法生物。巨大蜘蛛。
ハリー・ポッターと秘密の部屋に出てきたクモ、アラゴグの種族。
黒い毛がびっしりと胴体を覆っていて、肢を広げると5メートルにもなる。更に怖いことにハサミまで持っている。
ヒトの言葉を話し、ヒト並みの知能があり一応卵からの育ての親ならば訓練できる、が非常に危険で、なんと人肉を好む。
そのため魔法省からは動物に分類され、更に危険レベルは最高。
また同族であっても死体は食べてしまうが、単に食料として見ているのか、葬いの意味があるのかは不明。
天敵はバジリスクで、この生物については話すことすら嫌がる。
東南アジアのボルネオ島原産で、鬱蒼としたジャングルに棲む。元々魔法使いの財産や家を守護するために品種改良された生物というのが定説。
ルビウス・ハグリッドは学生時代ある旅人からアクロマンチュラの卵を譲り受け、孵化に成功。アラゴグと名付けて物置で隠れて飼っていた。そしてトム・リドルにその事実を利用され、謎のマートル殺人事件の犯人にでっち上げられて退学処分になっている。
後に冤罪は晴れた。
しかしよく考えると、リドルのやっていたこと(バジリスクによるマートル殺し)より遥かにマシとは言え、アクロマンチュラもバジリスクと同じぐらい危険な存在であり、法制定の20年以上前とはいえそれを勝手に学校で飼うなど重大な危険行為である。退学にならなければハグリッドはアラゴグを飼い続けていただろうし、そしたら本当にアクロマンチュラによる死人が出たかもしれない。
まぁ、そんな事態にならないようにダンブルドアが流石にちゃんと見張っていたのだと思うが……。
ハグリッド退学後はアラゴグは禁じられた森の奥の窪地に住むように。ハグリッドの好意により妻モサグを得て、アクロマンチュラのファミリーを形成していた。ハグリッドの顔を立て、ファミリーにも人を襲わないようしっかり指示していた。
しかし縄張りにやってきたハリーとロンは食べようとした。このへんは生粋の肉食生物である。
ハリーとロンが出会ったときにはすでに老齢で失明しており、それから約4年後にアラゴグは死亡。
アラゴグはハグリッドに対してだけは強い恩義と友情を持っており、ハグリッドだけは縄張りに入ってきても襲わなかった。
しかし彼の死後、他のアクロマンチュラ(モサグはどうなのか不明)はアラゴグがハグリッドを食うなと言うから食わなかっただけで、アラゴグが死んだ後までその言いつけを守る気は無かったことが判明。
これにはハグリッドもショックを受けたようで、命がけでアラゴグの遺体を回収し(前述の通り、アクロマンチュラは同族の死体も食べる)、葬儀を行った。
それでも縄張りからは出なかったアクロマンチュラ・ファミリーだが、後に完全にタガが外れたらしく、ホグワーツの戦いでは死喰い人と共にホグワーツを襲撃していた。
まぁ、禁じられた森をヴォルデモート側に抑えられたのがホグワーツ側の最大の失策とは言え、ハグリッドの責任もあるだろう。アクロマンチュラが誰かを食べていないか祈るばかりである。
総じて見ると、倫理観は普通の蜘蛛とあまり変わらないのにヒト並みの知能を持ってしまった生物であると言える。
なお未だに誰がハグリッドにアクロマンチュラの卵を譲ったのかは不明。