・・・・・・見よ、あの暗くよどんだ我が魔界の空を・・・!
いずれあそこに真の輝きを呼ぶ戦いがやってくる!
概要
DRAGON QUEST -ダイの大冒険-の舞台となった地上より遥か地底に存在する世界。
マグマがたぎる見渡す限りの不毛の大地であり、魔力で生み出された紛い物の人工太陽が薄暗く地下世界を照らす。
偽りの太陽は昼夜を分けるが、照らしはすれども決して大地を暖め草木を実らせはしない。
この過酷な環境を生きる魔族や竜族は常に弱肉強食であり、力の強い者だけが陰惨な魔界を生きられる。
無論、そんな環境に嫌気がさして困難を乗り越え地上を目指す者は多いが、
本物の太陽の光を見ることもなく魔界で何百年と中身のない人生を過ごして死ぬ者も多い。
かつて神々は地上が人族、竜族、魔族の三種族により荒れに荒れた末、
最も脆弱な人族にだけ地上に住み続けることを認め、竜族と魔族をこの魔界に追い込んだと言われており、現在の魔界の有力な勢力はいずれもこの行為が許せず神々への怒りを燃やしている。
ちなみに『ダイ好きTV』によればハーフのラーハルトを例外として地上生まれの魔族は存在せず、魔族は魔界出身とのことである。
ラーハルトの父もまた魔界の環境に嫌気がさして地上を目指した一人ではないかとコメントされている。
魔界の伝説
最強の武具と鎧
かつて魔界には最強の武具と鎧を備えた不死身の剣豪が存在した。
何人も敵わなかったが、後に少女に化けた魔族の女が最強の剣を奪い剣豪を刺殺した。
剣豪が持つ最強の剣こそが最強の鎧をまとう彼を倒せたという逸話である。
伝説の剣豪
かつて魔界にはその大地を牛耳ったヒュンケルという名の伝説の大剣豪が存在していたとされている。しかしこの剣豪、伝説では謎の死を遂げたらしく・・・?
幻の魔界編
本編最終話から5年後を舞台として、大魔王や冥竜王に続き地上への侵攻を決意した第3の強敵とダイ率いる新生竜騎衆の戦いが予定されていた。
バランの役目を引き継いだ竜騎将ダイを筆頭に、バランの代から忠誠を誓う陸戦騎ラーハルト、そこへ海戦騎クロコダインと新たな空戦騎を加えた新生竜騎衆が結成され、本編で急遽ラーハルトが復活してダイの下へと駆け付けたのはこの新生竜騎衆誕生への伏線だったとのコメントが存在している。
ルーラが使える!
原則的に魔界から来た者はルーラでいつでも魔界へ戻れるので、地上と魔界を簡単に移動することができるとコメントされている。また近年でもアニメ版の最後でピロロがリリルーラによって魔界へ帰還している描写がある。
考察
以下、ファンの間での考察
魔界への道
地上から魔界へ向かうルートとしては、デルムリン島、破邪の洞窟、旧アルキード王国のアルゴ岬、そして『獄炎の魔王』に登場する『ギュータ』の逢魔窟くらいで、リリルーラを用いるとの考察がされている。
特にリリルーラは場所ではなく人物を指定して移動するという関係から、たとえ呪文を唱えた者にとって未知の土地であったり、異空間であっても瞬時に移動することができる。もし今後、竜の騎士が姿を消し、魔界から地上への本格的な大侵攻が行われた場合、逆に魔界へ攻め込む手段の一つとなり得るだろう。
余談だが、リリルーラは最終回で行方不明となったダイの行方を握る非常に有効な呪文であり、アバンだけはその居場所をつかんでいる可能性もある。
魔界の剣豪ヒュンケルと魔族の女に倒された剣豪は同じ人物か?
剣豪ヒュンケル自身は謎の死を遂げたとのコメントがあるので、両者が同じ人物である可能性は低い。しかし死んだとされているだけなので、伝説の剣豪ヒュンケルは今もどこかで生きている可能性がある。魔界で戦いに明け暮れ地上へと去ったラーハルトの父の正体、という独自の考察なども存在する。
魔界最後の邪悪な力とは何か?
竜の騎士を生み出す聖母竜マザードラゴンすら死に至らしめる、大魔王や冥竜王に続く魔界最後の敵とは何者なのか。
これについてヒントは存在しないが、ファンの間では神々が生み出した3つの種族、竜・魔・人との関係を中心に考察されている。すなわち魔界の3つの勢力とは、竜の頂点に君臨する冥竜王、魔の頂点に君臨する大魔王、そして最後の敵とは人間と関係した何者かなのではないか、という推察である。
そこから冥竜王を魔竜、大魔王を魔人として、3つの種族を複合する形で最後の敵は竜人、つまり竜の騎士ではないかという意見も存在する。
魔族と竜は神々を憎んでいるが、生涯を血塗られた戦鬼として戦いに捧げ、死ねばまた別の騎士を誕生させ代替が利く兵器のような扱いを受ける竜の騎士の存在に疑問を抱いた者、もしくは戦いの中で傷つきその運命を呪って神々を恨んだ騎士がいたとしてもおかしなことはないだろう。また『戦いの遺伝子』が引き継がれる中で、騎士たちのこういった疑問や戦闘経験によって生じる苦痛が受け継がれている可能性もありえなくはない。実際にバランが大魔王の手先となったように、神の使いである竜の騎士が神に逆らったような例もある。