動物の体温
恒温動物である人間では摂氏36度台に一定に保たれている(保たなくてはならない)。平均的な体温を平熱といい、それを超えることを発熱という。ただしこれは消化器などの「深部体温」の値であり、手足などの温度は外部温度の影響を受けて大きく変化するのが普通である。深度体温が35度を下回ることを低体温症といい、体温が下がるにつれ脈拍や呼吸の減少、意識や血圧の低下などが起こる。寒冷時には体内の物質代謝を盛んにし、それでも足りなければ震えるなどして熱を生み出さなくてはならない。長期間冷たい水中にいたり、激しい風雪で衣服が濡れたりすると簡単に体温が下がり凍死する。
多くの動物は激しい運動をすると体に熱が溜まり、長距離を走ることは難しい。人間や馬は発汗能力に優れているため、炎天下でも長時間にわたり活動を継続することができる。
植物の体温
植物体の温度は光合成に伴い夏の外気温以上に上がることもあれば、外気温の低下に伴い氷点下に下がることもある。寒冷地の冬の植物は糖分を溜め込んで体温が氷点下に下がっても凍らないようにしている。一部の植物は酵素の働きで自律的に発熱することが知られている。