概要
対象の身体特性に合わせた機能、形状をしている。
これを用いて体温を測る事を「検温」という。
pixivでは風邪シチュエーションの一環として、ヒトの検温風景がよく描かれている。
かつては汎用の温度計とそう変わらない構造をしていたが、本体がガラス製な上に中の水銀も有毒という危険性や、技術の進歩でデジタル式温度計の精度が向上した事を受けて改良が進められ、差異は拡大していった。
アナログ式で残ったものもなくはないが、水銀の代替品となる「ガリンスタン(※)」という低融点合金が開発されたため、現在はそれを入れて製造されている。
※:ガリウム、インジウム、錫からなる。ちなみにこの「ガリンスタン」はドイツ「ゲーラテルム・メディカル社」の登録商標である。
主な検温方法
体表付近に血管が集中する部位である事を利用したもの。
「挟んでしばらく保持するだけ」という単純さから、長らく最も盛んな検温方法であった。
アクセスしやすい体内その1。より正確な値が取れるが、衛生管理がしにくい難点もある。
「気怠げに物を咥える」という光景にフェティッシュなものがあるのか、画題としてはこの方法が人気な傾向にある。
アクセスしやすい体内その2。ただし人前で簡単にできないという難点もある。
全身が毛皮や脂肪に覆われた動物では、現在もこの方法が主流という種族も少なくない。
ヒトに対しても、主に特殊性癖の一種としてR-18界隈で根強い人気がある。
アクセスしやすい体内その3。主に赤外線を用いた非接触式の検温を行うもので、価格面の折り合いが付いた2000年代に急速に広まった。このあたりから、工業用の超高温物向けモデルとの共通点が増えてくる。
単純・高速・正確さを兼ね備える事から一時は新たな主流になりかけたが、技術の更なる発達で体外からも同等の精度を確保した検温が可能になると、急速に衰微に転じた。
作品としては既に現存しないようだ。
- その他
現在は額や手首などから一切触れる事無く検温する技術が確立している。
「ソーシャルディスタンス」がキーワードとなった新型コロナウイルスの流行が決定打となる形で、在来型からの置き換えが一斉に進んだ。
役所や商店など、医療機関以外の場所で見られる事も珍しくなくなっている。