概要
作者は「三色網戸。」氏。『月刊ドラゴンエイジ』2021年3月号より連載中。単行本は既刊4巻。
一見すれば、ハーレム系の恋愛漫画だがその実態は企業バトル漫画であり主人公や周りの女達、更には企業乗っ取りを企てる外部企業との駆け引きが描写される要素が強い。
主人公がチェスの天才である設定から、サブタイトルを全てチェスの用語で統一しているのも特徴。
あらすじ
巨大企業創設者の愛人の息子・東山浩太。跡継ぎ問題は他人事だと思っていたが、次期会長候補として突然拉致され、目の前には愛人候補となる5人の美少女が! 果たして彼は“選ぶ”側なのか“選ばれる”側なのか!?(公式より)
登場人物
主人公。現会長の子供で唯一の男子であったため、会長の武器であるミストレスを選抜するミストレスガーデンへ連れてこられる。
メインヒロイン。浩太の想い人だが、浩太以上に深い闇を抱えている。
ミストレス候補の一人。大人の雰囲気と美貌の大学生で、音楽家志望。実は渚とは昔馴染み。
ミストレス候補の一人。学校で浩太を苛めていた一人で、現役モデル。ただし、モデルとして行き詰まっている。
ミストレス候補の一人。中学生で、スマホなどの解析能力を持つ。
浩太の学校の生徒会長。苛められていた浩太を助けなかった負い目もあり、愛人選抜に参加する。
現会長の秘書で、ガーデンに浩太好みの少女を連れてきている。実は渚の父のスパイだが、個人的に浩太に肩入れしている。
動画配信を趣味にした女子高生で最初の候補者の一人。浩太同様学校でいじめが原因で不登校である。
浩太の父。一代で東山グループを巨大企業にまで育て上げた経営者。
志津加
浩太の母。慶三の23番目の愛人だが、病気により愛人を解雇された。
東山グループのライバル企業、西河グループの御曹司。浩太とは仲が良かった。
雪哉の妹。
渚の父でグランド・ノースの現オーナー。クイーンズ・ホテルを始め多くのホテル事業を牛耳って東山グループの乗っ取りを企てている野心家。
浩太をいじめているグループのボス。
和式ファッショングループの令嬢で、現在の経営者。
用語
ミストレス
所謂愛人。ただし、本作の場合は夜の相手は勿論だが東山グループの会長東山慶三によるグループ発展を後押しした、会長のアドバイザーや部下としての側面が強い。
ミストレスガーデン
浩太が連れてこられた愛人選抜の舞台。定員は五人で、毎週金曜日には必ず一人を退場させる=どれだけ優秀だろうと美しかろうと候補者達が一定することはあり得ない。コレは、愛人達は自分達を会長のコマで会長も愛人達をコマと見做さなければならないというしきたりに基づく。
白嶺学園
浩太が通う学園。外交官の白嶺家が創設し、生徒会長の亜莉亜は現理事長の娘。財界人や芸能人の子女が通う名門校で、浩太も家の名前でこちらに通う。しかし、内部ではマウンティングやそれによる苛めが日常的に行われて教師も親達の権威を恐れてイジメを止めない=学校がイジメに積極的に協力しているという最低最悪の様相。ここで生徒会に所属していたことは、卒業後のポストに関わり、そうした関係から教師の投票数の方が生徒より影響力を持つ。卒業後の出世のコネ作りのためとはいえ、浩太が東山グループの次期会長になった途端、コレまでいじめたり笑いものにしたり、助けなかった生徒達は愛想良くなって露骨に媚びを売るという下劣さと醜悪さをまき散らしており、上流社会の暗部や恥部の縮図と言っても良い。