概要
近年、急速に力を伸ばすホテル『グランド・ノース』のオーナー。様々なホテル、リゾート事業を買収して力を伸ばしており、東山グループを潰すのを目的としている。
婿養子として先代オーナーの娘、斑鳩叶と結婚している。
人物
直接の登場が少ないが、娘の斑鳩渚によれば非常にプライドが高い。加えて、極めて傲慢。
本質的に自分のことしか頭にないような男で、自身が乗っ取った『クイーンズ・ホテル』の令嬢幾島実憂に進路費用を見返りに東山浩太へのハニートラップを命令した際にも相手が娘の幼馴染みであることも知っているのに、大学生の卒業進路それも音大生であることを知りながら彼女の進路を『道楽』で片づけた上に『ガキ一人騙すくらい苦でもない』と、高校生を色仕掛けで誘惑した報酬程度にしか見ていない。
ここまでなった原因の一つは妻にもある模様で、元々浩太の父東山慶三の紹介で結婚した模様。叶とは恋愛結婚でもあったが、慶三のミストレスでもあった叶は結婚した時には既に慶三の子を身籠っていた。それに憤慨した丈一郎は当てつけのように外の女と関係を持ち、その中の料亭の女将との間に後に西河グループの跡取りとなる息子西河雪哉を儲けている。
雪哉のことは認知してはいるが全く会っておらず、法律上の父親というだけで雪哉からの心象も悪いのが見て取れる。叶はそれについてはお互いさまで、斑鳩の名前ほしさで結婚したと思っていたからむしろ嬉しかった模様。
人望
強引に奪いに行く経営スタイル故か、業界内では有名ながらも評判は悪い模様。
実憂にしてみても、学生だから両親立ち合いで説明したとはいえ娘を企業戦略それもハニートラップに使われる両親の心情を配慮せず、報酬さえ出せばいい、更に元は部下であった浅見奈緒ですら思い通りにならないと、全て壊したがる渚を『父親にそっくり』と半ば蔑むように見ており、その娘との親子関係も半ば破綻している。
決定的なのが妻との関係。結婚した時点で妻が他の男との子供を身籠ったことに憤慨し、当てつけのように外で女を作るほどに愛していたくせに、見舞に持ってきた花は妻の好みからかけ離れた派手な花で、渚もそこを冷ややかに見て、慶三ならば母の好みを知っているのではと述懐していた=妻のことさえ満足に理解していない。
このように、形さえ整えればいいと言わんばかりに他者に対する理解や配慮、尊重というものを全くしようとしない傲慢で利己的とも取れる人物で、当然ながら家の事業も進路も奪われた実憂は勿論、浅見もその自己中心的な性格を嫌い、実子である雪哉と渚の心象も悪い。
目の敵にしている慶三には人望があるような描写があるのに対し、本質的な人望は皆無のように見受けられる。
関連タグ
金上鋭――同様に腕の立つ経営者。しかし、人間性が酷く人望が乏しい点が共通。
金有増蔵ー経営者で、自信の野望のためには自分の子供を含む他者に対する理解や配慮、尊重というものを全くしようとしない傲慢で利己的な面が共通している。
天津垓ー丈一郎同様、敏腕経営者でありながら自分の目的のためには手段を選ばず、他者に対して無関心である。ただし、彼の場合は最終的に改心した。