戸村薫
とむらかおる
浩太曰く「間違っているいないに関係なく、騒ぎ立てて強引に自分のペースに持っていくのが得意」な自己中心的な大男で、浩太が東山グループの次期会長になっても『妾の息子』だからとそれを認めない。
浩太の想い人の斑鳩渚と婚約関係にあるが、彼女を『出世の道具』としか認識していない上に、それを大勢の前で言い放つなど良識やモラルも全く持ち合わせていない。
浩太が東山グループの次期会長となった後も認めずに騒ぎ立てるが、鏑坂世衣良を撃退した後の浩太に「縁故だけで何ら実績もない代議士の息子」とコンプレックスを刺激され、「自分に何もないことを自覚して、俺にマウントを取って暴力に訴えることしかできない」と矮小さを徹底的に抉られて逆上、殴り掛かるが浩太に脅された男子に袋叩きにされた上にその醜態を今まで味方と思っていたクラスメイト全員に盛大に嗤われた上に写真にまで取られ、「邪魔だからずっと停学で良い」とまで言い放たれた。
このように、実際には戸村の暴力を恐れていただけで、クラスメイトにも酷く嫌われており、「打ち筋などなく、闇雲にもがいてもキングの足元にたどり着くこともできない」と浩太に嘲笑された。
浩太から「自分にマウントを取るしかできない」と言っていたが、逆に言えばそれは他にマウントを取れる人間がいない。更に、本質は何でもかんでも自分の思い通りにならないと我慢できない自分勝手な幼児。
しかも、同じように何もないことを自覚しながらも、自分で手に入れるのを諦めていたが会長就任をきっかけに自分が欲しいものを手に入れようとする浩太に対し、似たような境遇でコンプレックスもあるくせに自分で克服する努力をしようとせずに渚を出世の道具扱いするということは、「斑鳩丈一郎の力で出世する」ということで、自分でやる気が全くない。
立派なのは家柄だけで、実際には学力も品性も最低という生徒会副会長の貴嶋と並んで『濁った温室」と称されるほどに腐敗している白嶺学園の実態を象徴する人物。