本記事自体が重大なネタバレにつき注意。
概要
メインヒロイン斑鳩渚の実の姉。幼少時から常人離れした思考を有し、並外れた頭脳の持ち主であった。上述踊り、作中では既に故人。
主人公東山浩太とも縁があり、ヒロインの一人南十字花芽理は親友だった。
母はグランドノースの現オーナー斑鳩丈一郎の妻、斑鳩叶。
人物
生前の容姿は長い黒髪を縛った美少女。白嶺学園の在校生でもあった。
斑鳩の忌み子と呼ばれ、上流社会内では彼女の存在に触れること自体がタブーに等しく、マスコミさえその存在が公にされるのを恐れている。しかし、これだけ騒がれているのにもかかわらず、何故『忌み子』と呼ばれているのかは未だに明かされていない。
渚の幼馴染みの幾島実憂は存在すら知らず、大手銀行の令嬢の桜田門志津も名前しか聞いたことがない。
何故か、渚のスマホに保存された生前の彼女の写真には浩太が一緒に映っていた。
本来の出生
ネタバレのまたネタバレにつき注意
星架は斑鳩丈一郎の娘ではなく、東山グループ創設者の東山慶三の娘……つまり、浩太の異母姉で渚にとって異父姉にあたる。
慶三のミストレスであった叶は丈一郎と結婚した時には既に星架を身籠っており、憤慨した丈一郎は外で他の女性と関係を持った。その結果生まれたのが現在の西河グループの次期会長西河雪哉である。
余りに歪ながら、渚にとっては幸せな家庭であった。もっとも、長くは続かなかった。
過去
六年前の白嶺学園は腐敗の極致に達し、立派なのは家柄だけで、実際には生徒達の学力は低い上に品性もない有様だった。星架はそんな濁った温室の学園を盤面に見立て、作り変える同志を探していた中で、当時同学年で、真面目に課題に取り組む異端の南十字花芽理と出会う。
彼女の孤独に目を付けた星架は花芽理を生徒会役員に加えて会長に立候補、巧みな話術とカリスマ性で生徒達の人心を掌握、綱紀の粛正に成功した。
花芽理はそんな星架に心酔し、肉体関係を持つほど深い仲になるが、次第に星架が内に秘めていた冷徹さや傲慢さに恐れを抱き、遂に自分達の関係を自ら主従ゴッコと称したことで花芽理と喧嘩別れしてしまう。
その後病死してしまい、花芽理だけでなく浩太と渚の人生にも深い影を落とす。
本質
本質は慶三の娘らしく、一切の容赦も挟まない冷徹な策略家。良識やモラルを人並み以上に持ち合わせている節もあり、学園の生徒達を「幼稚なまま国の中枢になるから自分が正しい姿に矯正する」と侮蔑していた。
花芽理を通じ、忘れていた彼女の記憶を思い出した浩太は自分が渚に惹かれていたのは死んだ姉の面影を求めていたためで本当の恋慕ではないと悟った。ミストレス解任で自分を見なくなって、情緒が不安定になった母に寄り添わないといけないとマザコンをこじらせた浩太に寄り添ってくれたのが唯一星架だった。
彼女の側に居心地の良さを感じていたのは、浩太自身も星架と同様に冷徹で傲慢であるからと自らの本質を自覚した。
浩太が渚に惹かれたのはシスコンの延長に等しく、渚が浩太に興味を抱いていたのも、姉が将来戦う敵であるという事以外に、よく聞かされていた星架の唯一の弟に関心もあった模様で、互いにシスコンを拗らせるといういびつな関係であった。