解説
ロールプレイングゲーム『Wizardry』にはそれぞれ固有の技能を持つ職業が存在するが、最も厳しい転職条件を誇る忍者にはAC(アーマークラス、キャラクターの防御力や敏捷性を統合して表した能力数値でマイナスに近付くほど強い)に関わる唯一の固有技能が存在する。
特に、初期Wizardryの世界では種族や職業に関わらずACの基本数値は10であり、強力な武具は全て戦利品から得なければならず、キャラクターの死亡に対するリスクが非常に高いという大原則があるため、冒険を進めるに当たってはACに対する気配りが死活問題を左右する最重要課題となる。
ところが、忍者は転職直後から無装備状態でACの基本数値が8であり、さらにレベルが3つ上がる毎にACの基本数値が1ずつ減少するという類を見ない強化が成され、24レベルで0、54レベルでLO(-10)、221レベル以上でVL(-100)にまで到達し、単身で最高位の敵キャラクターを倒せるほどの無類の強さを発揮する。
しかし、この忍者特有のACは無装備状態でのみ発揮されるという特徴があり、武具を装備すると武具に設定されたACが優先されてしまうため、最終的には何も装備するべきではない状態となり、この様子を当時のプレイヤーが『何も装備しない=裸』の図式で表したことで広く認識されるようになる。
ただし、この裸の受け止め方はプレイヤーによって忍び装束のみの状態、頭巾と鎖帷子と褌のみの状態、頭巾と褌のみの状態、頭巾のみの全裸状態と多様であり、初期Wizardryに性別の設定が存在しなかった事も手伝って大半の場合は男性の姿で描かれる。