解説
1971年の『ガメラ対深海怪獣ジグラ』以来9年ぶりに製作されたガメラ映画にして、昭和ガメラの最終作。
いわゆる完全新作ではなく、過去の映画の映像に新撮シーンを加えて製作されたものでこれまでのシリーズの総集編と言ったところ。
『STARWARS』など宇宙を舞台にしたSF作品の影響がみられるほか、宇宙を旅する戦艦型宇宙船、機械の体を貰うために出発するSL、亀有の公園前派出所に勤務する警官等どこかで見た事のあるキャラクターが客演する。
※ついでに言うと、とある怪獣(のそっくりさん)も、立て看板で登場している。
今作以降、大映と徳間書店はガメラシリーズの制作を休止し、1995年の『ガメラ大怪獣空中決戦』まで15年の空白期間を置くことになった。
あらすじ
地球征服を目論む宇宙海賊たちの宇宙船ザノン号が攻撃を開始する。
それに敵対するキララ、ミータン、マーシャの3人の異星人スーパーガールズは、故郷である平和星の決まりで武器を所持できず、超能力を使えばザノン号に感づかれてしまうため、表立った行動が出来ずにいたが、宇宙海賊がギャオスを送り込んだ時に経営しているペットショップで地球人の少年、圭一と知り合い、地球には平和の使者であるガメラがいることを知る。
その直後、ガメラは新宿に現れギャオスを倒すために飛び立っていった。スーパーガールズたちはガメラに味方し、ザノンが繰り出す怪獣達に立ち向かう。
ガメラの運命について
この映画では、映画の終了時にガメラの消息が不明となっているが、寺沢健一郎と破李拳竜による漫画『大怪獣ガメラ』では、『宇宙怪獣ガメラ』のガメラは平成ガメラと同じ姿のガメラに生まれ変わったとされている。
余談
上記のように、様々な当時の人気作品、およびそれらのキャラクターを客演させたり、SF映画の影響を多く取り入れているが、それらを踏まえていくつかの特撮シーンが新規撮影されている。
その中には、上記以外の作品をモチーフにしたものも見られた(背びれだけを海上に出して高速移動するジグラ=「ジョーズ」など)。
また、ザノン号のデザインやミニチュア、出現シーンなどは、「スターウォーズ」EP4のスター・デストロイヤーを彷彿とさせる。