「クッサ!!」
「かわし切るにも限度がある。いずれ、捕まるものなのよ…。」
概要
本作の主人公の一人。愛称は『ユメちゃん』。相棒である和美とは対照的に黒髪ロングの女性。(スタイルも真逆である。)
命の危険と隣り合わせの裏バイトを続ける理由は『親が残した借金の返済と、弟と妹を養うため』という至極真っ当なものである。
人物
非常に生真面目で、常に他者を慮ることのできる心優しい人物。自分に助けられる人間であれば、積極的に助けようとするなど、他者を蹴落とすことを良しとする裏バイトの世界にはそぐわない性質を持つ。だが、そんな彼女の最大の特徴は『怪異の予兆を異臭として感じ取れる』能力を持つ。(本人曰く「自分の対応能力を超えた厄介事の前兆」。「黒い匂い」と呼称されることも)これにより、関われば死を免れないレベルの怪異と遭遇することなく仕事を切り抜けることを可能としており、作中では何度も和美と共に修羅場を潜り抜けている。
また、安全なものや場所に対して「白い匂い」を感じ取ることも可能。こちらは差し迫った厄介事に対する対抗アイテム、あるいは避難場所を発見することが可能である。
ただし、裏バイトの現場に安全な場所などほぼ無いため、前述の「黒い匂い」に比べると影は薄い。(実際、第2回のビル警備員のバイト以降、ほぼ出番が無かった)
しかし、この「白い匂い」が一見危険地帯に思える場所こそが生存の鍵になることを察知した回もあるため、なかなか侮れない能力となっている。
まさに裏バイトにおける生命線とも言える彼女だが、自分の対応能力を超えるとフリーズするという悪癖があり、命の危機に瀕した際も完全に機能停止してしまう。更に風邪などで鼻が悪くなると当然能力が使えなくなる。
彼女のバックボーンは非常に謎が多く、幼い頃に遊園地で親に捨てられ、その後の養親も借金を残して雲隠れしてしまっている。(弟の望と妹のミライはこの養親の子であり、血の繋がりはない。)さらには、養親の失踪は裏の案件らしく、その調査を行った小松茶々は行方不明になった後、廃人となって発見された。
関連人物
かけがえのない友人にして、相棒。出会った当初は彼女の奔放さに手を焼き、怒りさえ覚えていたが、共に裏バイトをこなしていく内に仲は深まっていった。
彼女とは学生時代からの知り合いだったが、再開した当初は和美に完全に忘れられており、和美への当たりが強かったのはその怒りから。
和美の後輩。水族館バイトで初めて顔を合わせ、その後も度々同じ裏バイトをこなしている。意味不明なミスをする彼女には若干呆れているものの、彼女が帰り道に間違って四国まで行かないように付き添うなど、かなり世話を焼いている。
キャンプ場のバイトで知り合った八木の同僚。彼女とは2度同じ裏バイトをしており、その両者で彼女の命を救っている。そのため、茶々にとっては命の恩人。
ただ、そのお礼に消えたユメの養親を捜索している最中に行方不明になり、廃人化してしまった。現在は元の状態とほとんど変わらない程度まで回復したが、この一件が彼女には心残りとなっている。