人物概要
マジク・リン
端正な顔立ちをした金髪碧眼の少年で、年齢は14歳。オーフェンがトトカンタにて間借りしている宿屋「バグアップズ・イン」の亭主バグアップの一人息子。オーフェンの弟子として魔術を習い、オーフェンを「お師様」と呼ぶ。
基本的に真面目で気の良い少年。気弱そうに見えて窮地に追い込まれた時の判断は意外に冷静である。自立心旺盛で、ちゃっかりしている部分もあるが、生き方は師匠のオーフェンに負けず劣らず不器用。
いじめられっ子体質で、無謀編時代から学校の友達(奇人変人)やクリーオウには散々虐められたり八つ当たりされたり、オーフェンからはこき使われたりと、何かと貧乏くじを引き易いタイプだが、打たれ強いのか立ち直りは早い。
異常なほど魔術の素養があり、オーフェンから習う数々の魔術を人間の範疇では考えられないスピードで習得、本来なら数十年かかる所をわずか半年足らずでマスターし、一人前の魔術士として認められた。
しかし本来何年もかけて習う技術をあっという間に習得した分、経験は圧倒的に不足しており、高度な技術と未熟な精神とのアンバランスでマジクは苦悩し、通常の魔術士なら問題のなかった師弟関係も沢山のフォローが必要な状態になっていたが、タイミングが悪くオーフェンは弟子に向き合う余裕がまるでなかった。
マジクは悩みを深めた結果、オーフェンとすれ違ったまま卒業という形に。自らの意思で道を決め、挫折と成長を繰り返しながら一人、理想の魔術士を目指す。
成人後は魔術士の頂点とも言える高みへと上りつめ、原大陸でもトップクラスの実力を有する術者となっている。オーフェンの懐刀として戦闘魔術騎士団に席をおき、「ブラディ・バース」と呼ばれ騎士団内では畏怖される存在に。
魔術学校に教師としても働いているが、こちらでは実力を隠しているせいもあってか生徒達には大変舐められている。
オーフェンに無理やり押し付けられる形でオーフェンの娘・ラッツベインを弟子にもつが、日頃のマジクの昼行灯ぶりとラッツベインの天然な性分も手伝って、マジクがどれだけ戦闘で活躍を見せても「よわっちさ満点で頼りない師匠」と認識を変えない為、繰り広げられる会話はボケ漫才のようにずれている。仲は良いが、非常にゆるい師弟関係の様子。
戦闘魔術騎士団では新司令官の任に付き、直属の部下がラッツベインとオーフェン家の次女エッジになった為、姉妹喧嘩を繰り返す二人を尻目に苦労が絶えない日々を送っている。
備考
- 名前の由来について、Magic(魔法)のもじりや、某台所用洗剤の商品名など諸説あったが、正解は「作者の単純な思いつき」ということらしい。
- 緑色の瞳や超人的な潜在能力の高さから、読者の間で「実はドラゴン種族ではないか」という噂も流れたが、一応は人間である。しかし母親がケシオン・ヴァンパイアの末裔という事から彼もその血統と示唆される。