人物概要
魔術士オーフェンの主人公オーフェンとヒロイン、クリーオウとの間に生まれた娘。黒髪黒目の女性で、三姉妹の長女にあたる。
年齢は初登場時では17歳。新シリーズでは20歳。
性格はひたすらマイペースで、どんな時でも緊張感のかけらも無い呑気な素振りを見せているが、父親曰く、はにかみ屋で引っ込み思案な面もあるらしい。
打たれ弱い部分があり、ひとたび逆境に追い込まれパニック状態に陥ると、プッツンを起こして大暴走するという悪癖を持つ。成人後は訓練の成果もあってか冷静な対処が可能となるが、人の話を聞かず思い込みで突き走る所は全く改善されていない。
魔術学校には通わず、「なんか似てるから」という理由でオーフェンからオーフェンの元弟子、マジクに押し付けられ、弟子となっている。
価値観が「凄い魔術士だからってなに?それよりひとりの人間でしょ?」というクリーオウに近く、
師匠としては優秀なマジクを尊敬はしているらしいが、魔術の腕は超一流でも日常生活は昼行灯な彼を心配し、悪気のない暴言を吐きながら背中を押して回っている。仲は良いのだが、上下関係は非常にゆるい。
独り身な上に女性を遠ざけ、相手を作ろうとしない師匠を心配し、お見合いおばさんの様にカップリングしようとするが「万引き常習犯で休日は駐輪場に停まってる自転車のタイヤをパンクして回るのが趣味で腐った毒入りクッキーを作る女」だの成立しようがない相手を親切心で当てがおうとし、
いざ相手としてまともそうな美人が登場すると無駄な希望を抱かないようにとマジクに辞退を促すという迷惑極まりない傾向がある。
赤ん坊の頃からマジクに可愛がられている為、末妹から『師匠コン』と評されるほど懐いているが、
オーフェン界で脈々と受け継がれる「師匠を英雄視し、憧れて理想化し空回りする弟子」というチャイルドマンやキリランシェロ、マジクの師匠コンのそれとは違い
彼女は魔術の腕前にはあまり関心がない為、内容としてはブラコンの意味に近いと思われる。
姉妹の中ではお姉ちゃんぶるが、一度訊ねなければ分からないような話し方をする、昔から甘えたがりの癖があるとは師匠のマジク評。
本人は自分はしっかり者だと自負しているが、仕事上対立関係となったマジクをお互いの立場などお構いなしで自分の仕事の謝罪に突き合わせたり、破壊した家屋を魔術で治してもらいたがったり、一緒にご飯を食べたがったりとしっかり者どころかマジクに対しては特に際限なく甘え倒している。
その甘えん坊で天然気質のせいか仕事をバリバリこなすキャリアウーマン系の女性に敵視されやすく、本人も苦手意識を持っており、実際関わると相手に毛虫のごとく嫌われたりと毎回ソリが合わない模様。
幼馴染で年上のドロシーの息子・ヴィクトール・マギー・ハウザーに想いを寄せているが、彼に憧れ、英雄視するあまり
ラッツベインの中で彼はヒーローになってしまっており、そのせいか彼自身の気持ちはあまり見えておらず
度を超えたアピールや悪戯もあった事でヴィクトールのトラウマ的存在にもなっており、望み薄である。
立場的にも、大陸の魔王の娘と最大の権力者の息子という政治家からすると爆弾になりかねない関係に加え
性格の相性的にも、理論的合理的に語り合いディベートし合える様な関係に喜びを覚えるヴィクトールと
全ての話を強引に自分の半径三メートル以内の家庭の話に着陸させる甘えたがりのラッツベインとでは噛み合わず、絶対に駄目だし成立する事はありえないとは産まれた頃から2人を見てきたレキの評。
雑談時にヴィクトールにプロポーズされたと勘違いし、暴走していたが、いつもの天然ゴリ押しでねじ伏せる力技が効かない相手だったため念入りに2時間かけてフラれ、泣いた。
魔術の腕と威力は父親譲りだが、モグリの魔術士であることに加えて問題だらけの性格が災いして一向に定職にありつけず、開拓公社でアルバイト生活を数年続けていたが、とうとうクビになったため、帰郷しオーフェンの結成した魔術騎士団に所属。マジクの部下として働いていたが、戦術騎士団の壊滅で再び無職に。一家でなんでも屋を始め、経理を務めるが、それもままならず家族の中での地位は落ちていく一方である。
声優
竹達彩奈……ドラマCD
備考
- 初登場は「我が遺志を伝えよ魔王」のあとがき。当時は没キャラ扱いであった。その後無謀編にて正式に登場する。
- 当然ながら「ラッツベイン」という名前を嫌っている。ラッツと通称されることもあるがこれも嫌っている。隙あれば変な名前仲間を増やそうとする傾向があり、4代先の子孫・パイルドライバーが自分の変な名前の元凶となった人間に苦情を言おうと時空転移の魔術を使用したがラッツベインが変な名前加害者の可能性は高い。ちなみに「ラッツベイン」とは「殺鼠剤」という意味。(ラットの複数形であるラッツ【rats】+毒【Bane】)
- なぜかワニを好む。