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概要

魔術士オーフェン』の主な舞台となるキエサルヒマ大陸最大の黒魔術士養成機関。大陸魔術士同盟の中でも最大派閥を誇る。作中では《塔》などと呼ばれる。

名前の由来は、同じタフレム市にある天人の遺跡『世界図塔』の通称から。

また、タフレム市全体を指して《牙の塔》と呼ばれることもある。

志願者や、資質のある孤児を集めて魔術士としての教育を行う施設であり、ここに在籍している(もしくは出た)ことはキエサルヒマの魔術士にとって最大のステータスである。現代日本で言えば東大出ました、とかそう言うレベルである。

また、ここで教職に就いたり、優れた業績をのこした者に対しては「上級魔術士」の称号が与えられる。

このように、資質根性さえあればどこまでも登り詰められる超実力主義な場ではあるものの、オーフェン世界では駆け出し魔術士が魔術暴走自滅しそのまま命を落とすケースが多いため、志願してここに入ろうとしても大概止められる事も追記しておく。

近年は、王都の魔術士養成機関「スクール」と鎬を削っている。その始まりは、スクール出身であり《王都の魔人》と呼ばれる魔術士プルートーの出現にある。

また、《塔》出身の魔術士が市井で私塾を開いて若手を育てることもあり、ティフィスなどがいるレティシャの「マクレディ教室」もその一つである。オーフェンマジクに魔術を教えているのも、見ようによっては私塾と言える。

ドラゴンの紋章

入学者には「剣に絡みついた一本足のドラゴン」を図案化した、銀製のペンダントが授与される。

紋章の裏には個人の名前が刻まれており、身分証明になるとともに、大陸最高峰の魔術士養成所である《塔》の出身者であることを示す一種のステータスにもなっている。

広げたコウモリのような両翼の、コウモリで言う前足のあたりに、首にかけるための鎖がつけられている。

この紋章のデザインを考案したのは、《塔》の前身・戦術技巧所を創設したアルフレド・マインスであり、何物にも屈しない「力」を象徴しているとされる。

一方で、このドラゴンは、世界を囲っている巨大なドラゴン(唯一の真なるドラゴン)「ミズガルズ・ソルムル=ウロボロス」を示しているとも、巨人化によりドラゴンと化したケシオン・ヴァンパイアと魔剣オーロラサークルを示しているともされる。

このドラゴンはしばしば、ドラゴン種族を知らない一般人が連想する「ドラゴン」(角と翼を持つ巨大な爬虫類)の姿の説明にも用いられる。

外観

《塔》とは言われるが、建物自体は城塞に近い形を取っている。この形態のため、非常時にはタフレム市民のシェルターとしても機能していた。

魔術訓練に適した広い運動場や、体術・戦闘訓練用の教室など、魔術士養成所ならではの設備もある。

組織構造

《塔》はそれ自体が自治機構として認められる組織であり、「最高執行部」(長老部)と呼ばれる機関により運営が行われる。長老部は20人の「長老」と呼ばれる魔術士によって編成されており、彼らの合議で運営方針が決定づけられる。

その下で若輩者たちの指導に当たる教師・教師補たちにより、「○○教室」(○○には担当教師名が入る)が編成され、そこで生徒たちは様々な学科体術を学んでいく。

長老部の他にも警備部、風紀委員等が存在する。

第4部以降のネタバレ

《塔》の歴史は、第1部から遡ること200年前から始まった。

初代最接近領領主アルフレド・マインス(人間種族の始祖魔術士オーリオウルの使い魔シスター・イスターシバの最後の弟子)が、《塔》の前身となる「戦術技巧所」を創設。

それがのちに、タフレム市にある世界図塔の愛称から《牙の塔》を正式名称とするようになった。

アルフレド・マインスは魔術士狩りの末期に疑似時間転移で200年後にタイムトラベル。

そして、名をチャイルドマン・パウダーフィールドと変えた。

つまり、オーフェンの師が《塔》の創設者ということになる。

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