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マジク

まじく

「魔術士オーフェン」シリーズのキャラクター。主人公・オーフェンが間借りしていた宿屋バグアップス・インの一人息子であり、やがて弟子となる黒魔術士の卵
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CV:南央美(少年期・旧アニメ版およびドラマCD)/鈴木千尋(青年期・ドラマCD)/小林裕介(少年期・新アニメ版)

人物編集

本名はマジク・リン

オーフェンがトトカンタにて間借りしていた宿屋「バグアップズ・イン」の持ち主アイリス・リンと亭主バグアップとの間に生まれた一人息子。


無謀編』及び『はぐれ旅』におけるマジク編集

母、アイリス・リンとよく似た容貌で端正な顔立ちをした金髪碧眼美少年。年齢は14歳。

未だ声変わりをしておらず、容姿も中性的なため時折女性に間違われる事も。


12歳の時に実家の宿に転がり込んで来た、当時18歳であったオーフェンと出会う。

そこから2年ほど居候同然に住み着き飯をたかり、家屋を壊し、変人を引き寄せては騒動を起こし

度々の破壊行為で宿に客が一切近寄らなくなるなど彼には甚大な被害を被ってきたが

ご飯代の代わりに宿題を見てもらったり、破壊された家具を記録してツケにしたりと受け入れて仲良く生活していた。


マジクが14歳になる頃オーフェンへの憧れから魔術士になる事を決意。とある事件をきっかけに旅立つ彼に同行し、弟子入りする事となる。

お師様」と呼び慕っており、内弟子として約半年間の旅の間行動を共にしていた。



基本的に真面目お人好しな性格で、自立心旺盛。ちゃっかりしている所もあるが、性根は優しく不器用でキリランシェロ時代のオーフェンを彷彿とさせる。

いじめられっ子体質で、無謀編時代から学校では友達(奇人変人)やクリーオウには虐められたり八つ当たりされたり、に出てからもオーフェンからこき使われたりと、何かと貧乏くじを引き易いが、打たれ強いのか立ち直りは早い。


魔術の才能はずば抜けており、オーフェンから習う数々の魔術を人間の範疇では考えられないスピードで習得。

本来なら構成を感知するのに2年から3年かかる所を二週間未満で知覚し、同時に、数十年かかる魔術の発動もこなした。魔術の威力も桁違いに強く、一度見ただけのチャイルドマン教室の最秘奥を見よう見まねで再現したしたりと異常なほどの素養を示す。

初期は魔力を必要以上に練り込んでしまう悪癖があったが、訓練を重ねて克服し、師から卒業するまでかかった時間ははぐれ旅本編のわずか半年足らず(マジクが14歳と半年になる頃にオーフェンに弟子入りし、15歳になる前にマスターしている)である。

しかし本来10年20年とかけて身につける様な大魔術を素人同然のマジクが見よう見真似で簡単に再現してしまう、というアンバランスさは諸刃の剣で、オーフェンすらも上回る「」に振り回されたマジクは旅の間、挫折と苦悩の連続であった。


体術の方は物語後半に特訓を開始し、型を教えてもらう手前でオーフェンの元を離れており修行期間の短さから能力の見極めは難しく

学校ではクラスメイトやクリーオウ、道場では10歳の女の子に無抵抗のままボコボコにされていたりと鈍そうなエピソードがある一方、

体術を習い始めてすぐにゴロツキの攻撃を回避して蹴りで反撃したりと(蹴りに威力がなさすぎて更に怒らせたが)運動神経そのものは悪くなく、素人の時期でもそれなりに動けているという評はオーフェン談。

その後イザベラに狂った戦闘法を叩き込まれ、ブラディ・バースとなり更に実母アイリス・リンの元で実力を大幅に上げており母親と同じく体術の方も才能があったと思われる。

しかし達人になった成人後でもオーフェン宅の次女エッジが10歳の時に向かってきた際は無抵抗のままボコボコにされており、基本的に相手が女子供、敵ではないが向かってくる相手に対しては気の優しさが悪い方向に出てしまいやられっぱなしである。

ただし相手が明確に敵になると容赦がなく、やる時はやるタイプ。



第二部が終盤に近づくにつれて人間の手に負えない強敵との戦いも増え、マジクは素人にしてはかなり善戦できていたのだが魔術士としての知識が乏しい為、自分の才能には無自覚のままオーフェンや自分の母アイリスを基準として考えてしまい(アニメ特典『まだ遠くはない夜にて』より参照)自信を喪失、スランプになってしまう。

実際の所、マジクは魔術士としての技量よりも「いかなる状況に置かれても必ず事態を打開し、周囲の者にもそれを成せる存在だと信頼させる」オーフェンの人としての強さに憧れており、彼からするとオーフェンは超人であった。


マジクが苦悩を深める中、タイミング悪く師匠のオーフェンも深刻な事態に直面し弟子に向き合う余裕がまるでなかった為、すれ違ったまま卒業という形に。

その後は自らの意思で道を決め、理想の魔術士を目指すところで第二部は終了するが

超人の責務を無垢に信じた結果、それだけの才能があった彼は実際超人となり、超人故に生き残り、母と同じく化け物としての余生を送る事となるのだが…?



新シリーズにおけるマジク編集

マジク

新シリーズでは原大陸でもトップクラスの実力を有する術者となっている。母親と同じ二つ名の「ブラディ・バース」と呼ばれ、オーフェンの懐刀として戦闘魔術騎士団に席を置いている。騎士団内では戦闘において最も頼りにされると同時に畏怖される存在に。


マジクは「魔王の弟子」「貴族殺し」「人類最強」「最も生還率の高い人類」「伝説の魔術士」など物騒な異名で呼ばれる事も多く、怪物扱いされている為か

魔王の力を持つオーフェンの事を決して「魔王」と呼ばず「校長」または「あの人」まれに「お師様」と呼びオーフェンからは自慢の元弟子、頼りになる友人として認識されている。


オーフェンに頼まれ裏では秘密裏に敵を処理し暗躍しているが、表向きは魔術学校に教師として働いている。

人とは思えない、かつてない術者と魔術戦士達には恐れられ孤立しているが、日常生活では昼行灯を装い実力を隠している為か魔術学校の生徒達には舐められている。

授業の合間に暗殺業をこなすという激務なため、精神的に堪える事も多く学校に戻った際にはトイレで嘔吐したり

物心ついた頃から宿の手伝いをしていた為得意としていたはずの家事全般も全て放り出しており、世話焼きの弟子に度々叱責されては好き勝手に部屋を掃除されている。


「なんか似てるから」という理由でオーフェンからラッツベインを押し付けられ弟子にしているが、上下関係は非常にゆるい。

仲は良いが、マジクがどれだけ戦闘で活躍を見せても何故か「よわっちさ満点で頼りない師匠」との認識を頑なに変えないため、師弟で交わされる会話はボケ漫才のようにずれている。

自らが弟子だった時代に挫折を経験してきた為か、マジクの助言は優しく的確でラッツベイン曰く「師匠としては悪くない」との事。

師匠に会ってはダメ出しし、師匠に関連する話が出ると師匠のダメな所を語り、こきおろしつつも懐いているラッツベインを三女ラチェットは「師匠コン」と評した。


顔や人当たりが良いため少年時代は上級生の女子に人気があり、学校のロッカーには大量にラブレターが入っていたり女の子の友達に誘われてダンスパーティで踊ったりとかなりモテていたが

新シリーズの彼はオーフェン一家以外の人間には完全に心を閉ざしており、特に色恋話やお見合いの話となると拒絶の姿勢一辺倒で未だ独身である。

原因は17歳の頃に暗殺者で敵対組織の人間でもあった女性サファイア・エラガンとに落ちるも、怪物にされた恋人をマジクが魔王術で消去する事となった事件であった。


少年時代、故郷を守るために少年兵として戦ったがスケープゴートとして戦犯にされ、家を燃やされ親ともはぐれ

大陸を追われたマジクは自分の手で恋人のサファイアを消去したことで何もかも失い

以降20年暗殺業に身をやつし恋人を陥れた敵への復讐だけを目的に生きていたが、番外編『遺されたもの』を経てようやく心の整理をつけオーフェンの後継者を目指す事となる。





アンソロジーでは編集

作者次第だが、本編ではあまり生かされていなかった可愛らしい美少年という部分をピックアップし、我が森に集え狼の時の様に女装する展開もよくあった。


備考編集

  • 名前の由来について、Magic(魔法)のもじりや、某台所用洗剤の商品名など諸説あったが、正解は「作者の単純な思いつき」ということらしい。
  • 緑色の瞳(緑記載は一度だけで本編では翡翠色、碧眼と称される事が多いが)や超人的な潜在能力の高さから、読者の間で「実はドラゴン種族ではないか」という噂も流れたが、一応は人間である。しかし母親がケシオン・ヴァンパイアの末裔という事から彼もその血統と示唆される。

関連タグ編集

魔術士オーフェン

魔術士 無謀編 ブラディ・バース ラッツベイン 師匠 ショタ 師弟

後日談 あいつがそいつでこいつがそれであいつ以下略

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