八甲田山
はっこうださん
青森県中央部にある奥羽山脈系の火山群。
概要
青森県ほぼ中央部の青森市、十和田市、黒石市、平川市にかけて広がり、奥羽山脈に属する。
北八甲田連峰(山系)と南八甲田連峰(山系)に分けられ、最高峰は北部の八甲田大岳(1,585m)。
円錐形の火山が多く、アオモリトドマツを中心とする森林が発達。
ミズバショウや高山植物の豊かさなどでも知られる。
山域は日本有数の豪雪地帯でもあり、樹氷や山岳スキー場も有名。
酸ヶ湯温泉、城ヶ倉温泉、猿倉温泉、蔦温泉、谷地温泉などの温泉地がある。
また田茂萢岳(1,324m)の山頂近くまでロープウェイが開通している。
1902年1月に、同山域で行軍演習していた帝国陸軍青森歩兵第五連隊第二大隊が猛吹雪と豪雪に遭い、210人中199人が凍死するという痛ましい事故が発生した（八甲田雪中行軍遭難事件）。
同事件を題材とした新田次郎原作の小説・八甲田山死の彷徨をベースに、1977年に高倉健主演の映画が公開されている。
同映画の中の台詞のひとつである｢天は我々を見放した!」は、当時の流行語になった。
