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八甲田山死の彷徨

はっこうださんしのほうこう

新田次郎による小説。ここではそれをもとにした映像化作品についても解説
目次 [非表示]

天ハ…天ハ我々ヲ見放シタ……!!


概要編集

八甲田雪中行軍遭難事件を元に、新田次郎が1971年に発表した小説。新潮社から単行本書き下ろしという形で刊行された。


実際に発生してしまった遭難事件を題材としてはいるが、登場人物が差し替えられていたり、事実とは異なる部分が少なからずあるため、ノンフィクション小説ではない


映像化編集

この小説を原作とした映像作品が2作作られた。

ひとつは映画「八甲田山」であり、1977年に東宝系の映画館で公開された。出演は高倉健北大路欣也緒形拳加山雄三三國連太郎ほか。監督:森谷司郎

同映画の中の台詞のひとつである「天は我々を見放した!」は、当時の流行語になった。



もう一つはテレビドラマ「八甲田山」であり、1978年4月4日から5月9日にかけて、TBS系列全23局(当時)に加えフジテレビ系列局約1局にて放送された。

出演は原保美村野武範中山仁目黒祐樹高橋幸治ほか。


追記編集

八甲田雪中行軍遭難事件に関しては、小笠原孤酒という、青森県在住であった在家の研究家によるドキュメンタリー小説「八甲田連峰吹雪の惨劇」が存在しており、これを基にしたイタリア映画「Mount Hakkoda」が存在する。

なお、新田次郎は、「八甲田山死の彷徨」を執筆するにあたり、小笠原孤酒の協力を得てはいるが、その小笠原は、「八甲田山死の彷徨」に関しては批判的な評価を下している。あの一件の事を新田が「人体実験」と断じた事にショックを受けたためである。


また、元陸上自衛官の伊藤薫による検証本「八甲田山 消された真実」と、事件に巻き込まれた兵士の子孫で、こちらも元陸上自衛官の間山元喜が、札幌市在住のノンフィクション作家である川嶋康男と共に書き記した「八甲田雪中行軍 一二〇年目の真実」という本も存在する。

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