煉佩
れんはい
概要
「煉佩」とは煉獄杏寿郎外伝に登場する煉獄杏寿郎と佩狼のカップリングの略称である。
佩狼は十二鬼月を構成する下弦の鬼に位置する「下弦の弐」がである。
容姿や性格
本編における出来事
かつて煉獄杏寿郎の父親である煉獄槇寿郎に酒瓶片手で嬲られた挙句「畜生」などと呼ばれた出来事に怨念を燃やし、帝都に爆破テロを仕掛けて煉獄杏寿郎を誘き寄せる。
煉獄親子の容姿がよく似ていること、極度の情緒不安定により現実検討能力が欠落していたことなどから、煉獄杏寿郎を煉獄槇寿郎と誤認し、煉獄杏寿郎に対する熾烈な攻撃を開始する。
帝都中に仕掛けた時限爆弾による爆破テロへの対応に一般隊士を当たらせることで人員を割かせ、
また、刀しか武器を持たない煉獄槇寿郎に対し、様々な銃器や爆発物で攻撃を加える、
戦闘に不慣れな甘露寺を人質にする、
帝都中に狼を放ってその狼への対処に一般隊士を当たらせるなど、非常に周到かつ残虐な手段で煉獄杏寿郎の抹殺を試みる。
しかし彼の銃火器はあくまで彼の血鬼術である「鹵獲腔」由来のものである。
最終的に弾が尽きたことで激昂し、後述した自害じみた行動による精神安定も図れず、
「一刻も早く奴を否定しなければ」と恐慌状態に陥りながら「鹵獲腔」の中から取り出したものは、一本のボロボロの刀であった。
結末
歳若き頃、彼は道場の仲間たちと共に在りし日の青い日々を駆け抜けた。
その後京都で治安維持の命令を受けて暗躍の日々を過ごすも、
最終的に朝敵の烙印を押され、北への敗走を強いられた。
同じ旗の下に集った仲間たちは次々と散り、ある者は労咳で去り、
とうとう盟友であり幼馴染である者すら、騙し討ちの形で捕らえら、武士としての最後の情けである切腹すら許されず、斬首し生首を晒された。
最終的には佩狼自身も新政府軍と思わしき者に
「惨めだなあ 武士道だの何時までも時代遅れな では武士道とやらで弾をうち落としてみろ」
と嘲られながら、瀕死の状態で取り囲まれて銃を撃たれて致命傷を負った。
そうして鬼となった彼は刀を捨て、銃を捨て、武士としての矜持を捨て、また人間の血肉を食らうことで人間道からも落ちた存在となる。
全ての記憶を失い曖昧とした記憶の中で、煉獄千寿郎に必死に蹲って命乞いをしたものの手足を面白半分に切り刻まれ、逃げようとしところ「卑怯者」と嘲られ自尊心を著しく傷付けられた。
空虚の中に怨念と憎悪のみを詰め込まれた佩狼の胸中は、ただ煉獄槇寿郎を倒したいという一点のみであった。
無用の長物になろうが捨てることなく鹵獲腔の奥の奥に仕舞い込んでいたボロボロの刀を通じ、在りし日の光景が脳裏をかすめた彼は、武士としての矜持を取り戻したのか、目の前の敵を復讐相手の煉獄槇寿郎ではなく煉獄杏寿郎という一人の強者として改めて認識する。
自らも「俺は佩狼」と名を挙げて、「ここからは一人の武士として貴様を殺す」と刀を手に取り宣言をする。
それに対して煉獄杏寿郎は「ああ 望むところだ」と一騎討ちを受ける。
佩狼は全身に纏って黒い人狼のような姿となる「鹵獲腔・戦禍陣狼」を発動し、真正面から煉獄杏寿郎との命懸けの果し合いををする。
周囲の全てを飲み込む自身の影の能力もあり最初は圧倒しているように思われたが、煉獄家の名を冠し、「一瞬で多くの面積をねこそぎえぐり斬る」と言われているように業火の如き威力で周囲を一瞬にして切り伏せる炎の呼吸の奥義である玖ノ型「煉獄」の圧倒的な力により、佩狼は身に纏っていた影の血鬼術ごと切り伏せられて敗北する。
しかし、彼は最期に杏寿郎の剣の腕を「……いい太刀筋だ」と称賛し、満ち足りた様子で散っていった。
何はともあれ、この件の功績で、煉獄杏寿郎は新たな炎柱として就任する事が決定した。
しかし、最終的に佩狼は正気を取り戻し、目の前にいる相手をかつての仇敵である煉獄槇寿郎ではなく煉獄杏寿郎という個人として認識し、
鬼であるにも限らず、隊士である煉獄杏寿郎に対して、「俺は佩狼」と自ら名乗りをあげた。
また、刀を手に取り、全身に影を身に纏い黒い人狼のような最終形態となり、「一人の武士として貴様を殺す」と、武士として真正面から煉獄杏寿郎との果し合いを求めた。
突如名乗りを上げられた煉獄杏寿郎も、「ああ 望むところだ」と、目の前で破壊と殺戮を繰り広げた悪鬼に一人の武士として相対した。
最終的に炎の呼吸奥義玖ノ型・煉獄により佩狼は敗れるも、自らを破った煉獄杏寿郎に対して「いい太刀筋だ」と、敵でありながらも賛辞の言葉を残し、散った。
佩狼は敵でありながらも煉獄杏寿郎の実力を認め、煉獄杏寿郎もまた、倒すべき敵である佩狼を武士として尊ぶなど、短編外伝における敵と味方という関係ながら相手への敬意に満ちた間柄である。
また、余談ではあるが煉獄杏寿郎の黒系統の隊服と白い羽織、佩狼の白系統の隊服と黒いコートとは対となったデザインである。
二次創作について
現時点で投稿作品は全て記事作成者によるものである。