概要
ロシアとキューバの関係(ロシアとキューバのかんけい、ロシア語:Российско-кубинские отношения、スペイン語:Relaciones Cuba-Rusia、英語:Cuba–Russia relations)は、ロシアとキューバの国際関係の事である。両国関係は政治的・経済的・文化的交流を反映しており、ロシア移民のほとんどはキューバの社会に溶け込み、場合によってはそれを豊かにした。
両国の比較
国名 | 政体 | 現在の首脳 | 国土 | 人口 |
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ロシア連邦 | 半大統領制 連邦共和国 | ウラジーミル・プーチン | 1712万5191平方キロメートル | 1億4642万4729人(2023年1月) |
キューバ | 一党独裁制 社会主義共和国 | ミゲル・ディアス=カネル | 10万9884平方キロメートル | 1111万3215人(2021年12月) |
歴史
初期
1902年5月にキューバが独立した直後、トーマス・エストラーダ・パルマ大統領はロシア皇帝ニコライ2世に外交関係の樹立に関する書簡を送った。同年7月にニコライ2世はこれに同意し、1913年8月になって初めて、サンクトペテルブルクにキューバの最初の領事館が開設された。
ソビエト連邦
1959年1月にキューバ革命が成功に終わり、それ以後のキューバはソ連と友好関係になった。キューバはソ連から経済・軍事援助を受け、1962年10月にソ連はキューバに核ミサイルを配備した。1972年7月にキューバはコメコンに加盟し、1991年6月に機構が解散するまで残留した。1991年12月にソ連が崩壊した後、キューバは特別期間として知られる経済的困難の時期に入った。
ロシア連邦
2000年5月にプーチンが大統領に就任し、その後に両国関係は深化した。同年12月にプーチンはキューバを訪問し、フィデル・カストロと共にキューバに対する禁輸措置の解除を求めた。ロシアは依然としてキューバの主要な債権国であり、両国は互いに緊密な貿易・経済関係を維持している。キューバは2008年8月に発生した南オセチア戦争において、ロシアの立場を強く支持した。
2014年7月にプーチンはラテンアメリカ歴訪の一環としてキューバを訪問し、ラウル・カストロと会談した。その前に彼はソ連に対するキューバの債務(350億ドル)の90パーセントを帳消しにし、残りの10パーセント(35億ドル)はキューバ経済に投資する事になっている。2017年5月にロスネフチは、キューバに対する原油の輸出を再開した。
2022年2月に発生したロシア・ウクライナ戦争は国際的に非難されたが、キューバはロシアの行動を非難する国際連合決議の投票を棄権した。同年11月にミゲル・ディアス=カネルはロシアを訪問し、債務の返済の延期と引き換えに、ロシアの指導者に対する支持を表明した。カネルはロシアが同年9月に実行したウクライナの4州(ドネツク・ルハンスク・ヘルソン・ザポリージャ)の併合を称賛し、アメリカがNATOの加盟国を拡大する事で戦争を引き起こしたと非難した。