デザエモン(SFC)
正式名称は「描いて・作って・遊べる デザエモン」。
より本格的な縦スクロールSTGが作成可能になった。
市販ゲームにも劣らない様な作品を生み出す制作者もおり、
後のプレイステーション版にはサンプルゲームとしてコンテスト入賞作品が
多数収録された。
エディター機能
ファミコン版での多くの不満点が解消されている。
- ファミコン版の二倍の全6ステージを制作可能
- ファミコン版では、ザコ・ボス敵が共用だったカラーパレットが別化。
色数は16色(透明色含)まで使える。
- 音楽ツールの音色の大幅な増加。
但し、データのセーブ方式に難があり、誤った操作をすると
簡単に上書きしてしまう事が多く、操作を知らないユーザーに説明せずに貸したりすると
苦労して作ったデータが消えて帰って来るようなケースも珍しくない。
デザエモン+
1996年にプレイステーション版として「デザエモン」に
敵キャラの拡大・縮小・回転機能を追加したデザエモン+が発売された。
従来のROMカセットからCD-ROMへ移行したことでソフトの容量は増加しているにも関わらず
内容はスーパーファミコン版とほぼ同等であり、
作成可能なステージ数も前作から1ステージ減って全5ステージになった。
内容のあまりの代わり映えのなさに落胆したユーザーも少なくないが、
それでもコンテストはかつてない程に大規模なものとなり、
入賞作品の数々が「デザエモンKids」付属の「デザエモン+セレクト100」に収録された。
近年ではPSP/PS3対応のゲームアーカイブス版として再販されている。
デザエモン2
完全新規のセガサターン版。
作り込めばさまざまな表現が可能なため、未だに根強い人気を誇っている。
ただし、円滑な作業や他のユーザーとのデータのやり取りを行うには
セガサターン用のフロッピーディスクドライブがほぼ必須。
このシリーズから縦スクロールSTGだけでなく、横スクロールSTGも作成可能になった。
他にも2人同時プレイや、ステージの合間に挿入されるデモ画面の作成、
ボスキャラクターの攻撃パターンの詳細化など、製作の自由度が従来よりも飛躍的に増えた。
作曲エディタも従来の16小節2パートから32小節4パートに改善され、使える音色も大幅に増えている。また、全デザエモン中スラーが使えるのもこの「2」のみ。
「優勝賞金100万円」の触れ込みでコンテストは開催されたものの、
審査の段階でアテナ社内がゴタついたのか結果発表はされず有耶無耶に。
そしてこれを境にコンテストが行われる事もなくなってしまった。
デザエモン3D
3Dシューティングを作成可能にしたNINTENDO64版。
カメラアングルや画面効果、更には任意のタイミングでBGMや効果音を鳴らすなど
「デザエモン2」以上に細かな設定が出来るようになり、
作曲エディタもより本格的なものになった。
ただし、自機の武器設定はショット、ロックオンレーザー、ボンバーのみと
非常にシンプルなものになっている。
製作の自由度自体はかなり高いものの、それに比例してエディタも
難解になりすぎてしまったきらいがある。
何よりも致命的なのはカートリッジ媒体ゆえの容量不足で、
ユーザーがサンプルゲームと同等のものを製作するのが不可能ということである。
元々はその容量不足を解消するために64DDとの連動を想定していたのだが、
その64DD自体が頓挫したのを受けて拡張用のソフトが発売されることはなかった。
デザエモンKids
一部エディターを排除・簡略化し、初心者でも扱いやすいようにしたデザエモン。
「デザエモン」では異例のCD-ROM2枚組構成であり、
DISC2には前年のコンテスト入賞作品100+2本が収められた
「デザエモン+セレクト100」が収録されている。
先述のとおり初心者向けということもあり、マスコットキャラクターの「ペロン」
(演:鉄砲塚葉子)が操作方法やゲーム製作の手順などを遂次解説してくれる。
従来のデザエモンから省かれた機能や設定が多く、BGMはサンプルの中から選ぶか
手持ちの音楽CDをセットして流す方式になっているが、敵キャラクターの攻撃方法は
かなり多彩になっており、弾幕STGさながらのアツいゲームを作成することも
不可能ではない。
後にサクセスからSuperlight 1500シリーズで発売されており、
こちらは「デザエモンkids」と「デザエモン+セレクト100」が
1枚のディスクに纏められていて、内容も一部変更されている。
一方で「デザエモン+セレクト100」の「The shooting star」が何故か削除されており、
アテナ版の「デザエモンKids」とのデータの互換性もない。
近年は「デザエモン+」と共にゲームアーカイブス版として再販。(アテナ版のみ)
PSP/PS3のネットワーク機能を利用して自分が作成したデータをネット上で
やりとりすることが可能になった。
その後…
1998年の「デザエモンKids」以降、デザエモンシリーズの新作は発売されていない。