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USBメモリの編集履歴2023/06/12 09:14:24 版
編集内容:ご先祖様(SRAMカード)と派生品(学習向けマイコンボード)について修正・追記。

概要

USBポートに接続し、データの読み書きができるデバイス。記憶素子にはフラッシュメモリが使用されている。

これをパソコンに接続すると、OSから取り外しの可能な大容量記憶装置として認識される。

また、USBメモリを単にUSBと呼ぶことも多いが、USBはあくまで規格名であるため厳密には誤りである

2000年頃に登場し、その使い勝手の良さからフロッピーディスクZIPを駆逐した。

初期のものでは8~64MBのものが普通で、1GB以上のものは数万円することもざらであったが、最大1.44MBと当時ですら容量の少なさから陳腐化しつつあったフロッピーディスクの代替としては十分であった。

最近ではフラッシュメモリの低価格化により、容量64GBの製品が1000円程度で買える程に値下がりが進んでいる。反対に容量が1GB未満の製品はもはやほとんど売られていない。

汎用性と使い勝手に優れ、パソコン以外の電子機器でもメモリーカードと同様に記憶媒体として広く用いられている。

スマートフォンが広く普及してきた近年では、MicroUSBやLightning端子、USB-TypeC端子に対応した製品も登場。これによってわざわざ別のリーダーを用意する事なくデータをやりとりすることが可能になった。

構造に伴う意匠

USBメモリは多くの機種がUSBコネクタに蓋をして保護しているため、イラストのようなネタがつきもの。ただしスライド式など別の方法を用いて保護している機種も増えてきてはいる。

注意点

USBメモリは安価かつ入手しやすいために頻繁に利用されているが、暗号化やウィルス対策などが施されておらずセキュリティ面では脆弱な製品も多く、物理的に小さいため紛失のリスクも高い。

そのため、万が一紛失したり盗難の被害に遭ったりした場合、情報漏えいの危険性が高い。また、USBメモリを感染路とするPCへのウイルス感染などの被害も起きてしまっている。

企業の従業員教員がUSBメモリを紛失したことによって個人情報や機密情報が流失してしまいニュースになることも少なくない。

しかしながら、近年では多くの企業で対策が取られており、そもそもUSBメモリの使用が禁止されていたり、利用できる場合であっても社用のパソコンで私物のUSBメモリが動かないように設定されていたりすることも多い。

さらに、クラウド上にデータを保存できるようなシステムを導入するなど、そもそもUSBメモリが必要となる機会が無いようにしていることも増えてきている。

とはいえ、万が一私物のUSBメモリを仕事上で用いる必要がある場合は、紛失に備えて暗号化やウィルス対策機能が付いたものを利用することが望ましい。

また、社会人でなくても個人情報や趣味嗜好の入ったUSBメモリーが他人の手に渡った際には悪用される可能性のあることを忘れてはいけない。

↓参考までに(外部リンク)

バッファローから発売されているセキュリティーUSBメモリー

一応付け足しておくが、USBメモリを装着してもパソコン本体の「内蔵メモリ」(RAM)の容量が増えるわけではない。質問サイトなどでは『パソコンのメモリ不足を解消するにはUSBメモリを装着すればいい』といった回答が時折見受けられるが、「内蔵メモリ」と「USBメモリ」は別物であるため、パソコンのメモリ不足を解消するには該当するメモリを購入して増設するしかない。

最近ではUSB端子の挿入口が、テレビやプリンター、コンポなどにも搭載されている。そのため、それぞれの機器で読み込み可能なファイルをメモリ内に保存しておけば、その機器でファイルを用いることができる。

ご先祖様

USBメモリの登場や、またUSBバス規格そのものが登場する以前は、主にノートPCや高機能の計測機器向けにPCカードスロット用のSRAMカードやリニアフラッシュカードが使用されていた。

現在ではUSBメモリ含むフラッシュメモリデバイスやその他の大容量記憶媒体が登場しているため、ほとんど使われておらずOSからのサポートもない。そのため現在は過去の資産を使う必要のある業務などで使われているのみ。

ちなみに、SRAMは電源がなければ当然情報を保てないため、昔のゲーム機のカートリッジの様にバッテリーバックアップによってデータを保持していた。ただ、ゲーム機のカートリッジとは異なり、ユーザーが任意に電池交換可能な構造になっており、また電池交換時の電源途絶によるデータ消失を防ぐため内部に小容量の蓄電池が内蔵されているものもあった。

派生品

試作・学習向けマイコンボードではプログラムROMへのデータ書き込みを簡単にするために、USBメモリとしてOSに認識されるように作られているものもある。

有名な例だとARMホールディングスMbedBBCmicro:bitRaspberry Pi財団Raspberry Pi Picoがこの方法でプログラムROMへの書き込みを行う。ただし、これらは実行するプログラムをマイコンへ転送するのが目的であるため、実行するプログラムファイルと関係のないファイルは書き込もうとしても受け付けない、プログラムROMへの書き込み終了後プログラムファイルがドライブ上から消える、同じく書き込み終了後にアンマウントが自動で行われるといった動作の差異がある。

また、プログラムファイル書き込み時などUSBメモリとして認識させる際に基板上の特定のボタンを押しながら接続する(またはマイコンボードのリセットをかける)といった差異もある。

USBメモリの編集履歴2023/06/12 09:14:24 版
編集内容:ご先祖様(SRAMカード)と派生品(学習向けマイコンボード)について修正・追記。
USBメモリの編集履歴2023/06/12 09:14:24 版