曖昧さ回避
- マイクロコンピュータ(MicroComputer)の略。1970年代に現れた、従来のメインフレームやミニコンに比べて小型のコンピューターシステムを指す。現在でいうパソコンやワークステーションなどを含む概念。
- マイコンピュータ(MyComputer:私のコンピュータ)の略。今で言うパソコン(個人用コンピューター)の事だが、ポケコンやラップトップも含む。1970年代末から1980年代中頃まで使われていた言葉だが、コンピュータの個人所有が当たり前になった今では死語。 → レトロPC
- マイクロコントローラ(Microcontroller)の略。機器組み込み用にコンピューターシステムを半導体チップにまとめたもの。MCU(Microcontroller unit)とも呼ばれる。本稿で詳述。
- ワンボードマイコン。3.に入出力ポートやフラッシュメモリを追加して単体で使えるようにしたもの。元々は機器組み込み用の評価用ボードだったのだが、ArduinoやRaspberry_Piなどが電子工作用に市販されるようになり、IoT機器などで用いられる。
- pipa社の手書きブログ「手ブロ」の「マイアイコン」の略。
- 電波新聞社の雑誌「月刊マイコン(1977〜95)」。
- 刑事ドラマ『太陽にほえろ!』に登場する刑事・水木悠(演:石原良純)のニックネーム。由来は2.が得意な事から(初登場の1984年はWindows以前でMS-DOSがようやく普及したという時代なので、七曲署には彼以外にパソコンを扱える人間は居なかった)。
マイクロコントローラ
機器組み込み用に一つの集積回路で完結するようにしたコンピューターシステム。MCU(Micro Controller Unit)ともいう。
基本的に次の4要素を備えている。
上記はSoCと共通する要素であるが、家電や自動車などの機器制御用に用いられ性能が限定的(内蔵するCPUは8ビット〜32ビット、メモリもせいぜい数十メガバイト)なMCUに対し、SoCは格段に高性能(64ビットのCPUやギガバイトクラスのメモリ、プログラマブルシェーダを搭載したGPUを内蔵)でスマートフォンなどの汎用のシステムに用いられる。もっとも、要求性能の高度化や汎用システムと同様の開発ツールの援用要求により、スマートフォンと同様のSoCが機器組み込み用に用いられることも一般的である。
かつてはプログラムの格納には(書き換え不可能な)マスクROMが用いられたが、1993年に日立製作所(現ルネサス・エレクトロニクス)がフラッシュメモリ内蔵マイコンをリリースして以降、他社も追随し、現在では後からプログラムを書き換え可能なMCUが主流になっている。また、ユーザー側で論理回路を変更できるFPGAの使用も広がっている。