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和久井譲介の編集履歴

2023-06-13 10:40:48 バージョン

和久井譲介

わくいじょうすけ

医療漫画「スーパードクターK」シリーズ「K2」の登場人物。

概要

黒須一也が高校生の時に転校してきた同級生。


ろくでなしの父親が蒸発し、残した借金苦から母親からも捨てられた少年。

ドクターTETSUが寄付している養護施設で子ども達を支配していたが、ある子どもを制裁している場面にTETSUが登場し、結果としてナイフが胸に刺さりながら命乞いをしなかった反骨心を見込まれ、彼の内弟子となった。


彼から医学を教えられながらも、それを支配に使えると人の命を軽視する危険な人物だったが、凄まじい向上心でTETSUの教えを吸収すると同時に、TETSUの思惑でドクターKに興味を抱き、一也と接触する。後にとある事件を通じて、医師としての倫理意識が芽生え、一也の良きライバルとなる。


不慮の事情で帝都大学の受験に落ちてしまい、浪人生となる。それを取り戻すどころか勉強もままならず燃え尽きたようになってしまう。そんな自分を変えるため、またTETSUもそれを後押しするかのように大金を残して去り、一人の診療所で修業を積むことになる。


そんな生活の中で、譲介の将来を案じたTETSUは譲介の母親を探しだし、再婚して異父弟が肝臓移植が必要な窮状を知らされる。複雑な心境の中、異父弟を救うべく生体肝移植を決意し、そして母は我が子を捨てようとしつつも捨てられずに戻ろうとした矢先に事故に遭い、退院したときにはもはや探す術もなかった、即ち捨てられたという事実がそもそも誤解であり、偶然の掛け違いで起きたに過ぎなかったことを知る。


後見人だったTETSUのことはなんだかんだで慕っており、燃え尽きかけていた時期に独り立ちしようにも恩義から決断しきれずにいた程だが、その後押しのため彼が自分の元を去った時は泣いており、髪を伸ばして似たような髪型にした。なお、TETSUからはふざけた髪型と評され、「あなたには言われたくない」と返した。また、護身にテコンドーを習得していたTETSUの様にある場面で格闘する際に踵落としを披露している。

一人の下での修行で人間的成長も重ねる中で、村に縛りつけ闇医者になる事を望まない一人の根回しによってアメリカのクエイド財団にスカウトされ、一也の大学卒業と同時期に渡米した。


偏食(単なる好き嫌いではなく、前述の「捨てられた」事へのトラウマに起因する精神的なもの)で長きにわたってカレー以外食べられなかったが、渡米の直前に(TETSUの根回しで)親のしがらみを全て精算した後は「今はソバの気分だ」と零し、これを克服した事を匂わせている。


人物

暗い生い立ちから、性格の変化が著しい。

当初は、捨てられたコンプレックスから、人間不信を拗らせ攻撃的で支配欲や顕示欲を潜ませていた危険人物だった。同時に小動物への愛情を持ちあわせており、小動物を殺して怪文書をばら撒いた相手に容赦なく報復したり、虐待の疑いがあるシングルマザーの元にナイフを持って不法侵入しようとするが、結局子どもは笑い症で暴れてケガを負っていただけだったが、愛情深い母親の存在を信じ切れないなど、どこか歪な人格形成をしていた。


しかし、一也の出会いから、人を救う経験も増え、また良縁に恵まれて変わり始めたものの、上記の受験失敗から一人の元へ、村で医学を学び始めてからは、村民の付き合い(後に認められたくて痛々しかったと言及されている)を経て、人格も柔らかく落ち着いていく。

その一方で、向上心の強さは変わらないため、時に一也にKの一族やオリジナルのKAZUYAのことも突きつけ、切磋琢磨しながらも馴れ合わず、でも患者を前にすれば連帯感を発揮する不思議な関係を築いていく。

また、TETSUの計らいで母親と今の生活、異父弟と自分を捨てたことが誤解と気付き、ようやく地に足がつき始めた。


こうした良縁に恵まれ、一人と朝倉の海外留学の際には過去の自分の振る舞いから、自分は多くの人に支えられ、縁に恵まれていたと述べるほどの謙虚さも見せるようになった。


関連人物

後継者にするべく、施設から譲介を引き取った男。


TETSUの計らいで出会った同年代のライバルで、友人で、相棒の如く互いに実力を認め合った相手。


TETSUが去った後に彼を引き取り、自身の診療所で育て上げる。


  • 岸田鈴子(きしだ・すずこ)

旧姓和久井で、譲介の母親。

元夫の借金苦から、幼い譲介を捨てようとしたものの、出来ずに戻ろうとしたところで交通事故に遭い、意識を取り戻した頃には所在を掴めなくなり、捨てたわけではなかった。

その後、再婚して一児をもうけるが、その息子徹が肝臓移植を要する窮状を知ったTETSUは、譲介に生体肝移植を促す代わりに互いに名乗り引き取ることを許さないことを条件にした。

徹に会いに来た譲介に、名乗り出ることは出来ないながらカレーを振る舞い、術後には一人の計らいで目を覚ます前の譲介に涙ながらに別れを告げた。


  • 岸田徹(きしだ・とおる)

鈴子の息子で、譲介の異父弟。

胆道閉塞症で、術後に回復せずに肝臓移植が必要な状態に陥っている。

生体肝移植を決意した譲介とは、入院中のわずかな時間に兄弟と知らせないままに交流を果たす。

余談だが、TETSUの本名は「徹郎」で、読みは違うが何の因果か同じ漢字を使われている。


  • 和久井京介

譲介の父で、息子と同じ内臓逆位。

ヤミ金から借金を抱えて蒸発し、結果として妻の鈴子にその負担が向かい、譲介の不幸の元凶。

ヤクザから借金とその特異な内臓が、組長の移植に適してるために強引に心臓を奪われかける立場に落ちぶれていた。その手術を引き受けたTETSUから、譲介も内臓逆位で移植のストックとして京介の監禁場所へ連れられ、父と引き合わされる。

父の雑談の中に家族を顧みる様子もない姿に、譲介は一片の家族愛どころか憎しみすら湧かず、別れの言葉も正体も告げずに別れた。

しかし、一緒に監禁された少年が息子だと気付いた京介は、息子の手術を見届けた後に、父として何も出来ないならば、重荷とならないよう自分は消えるしかないと去って行った。なお、ヤクザからの借金は、TETSUが組長の治療費から精算されるよう根回しを行っている。


  • 島村益男(しまむら・ますお)

譲介が受験生時代に進学塾で交流があった年上の浪人生。

農業高校出身だが地元の医師にさじを投げられた父親を救ってくれた帝都医大に憧れ、医師を目指している。

自分に気をかけてくれたことで譲介も心を開いており、譲介と共にゼミの集団感染で受験に失敗したが、譲介の励ましで来年も挑戦を決意する。

その後、浪人生活の苦しみを感じ始めた譲介の元に訪れ、環境を変える提案をして、譲介がT村で過ごすキッカケを与える。


関連タグ

K2(漫画)

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