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「(人間と友達になんか)なれるワケねェ! なりたくもねェ!!」 第29話


データ編集


概要編集

わんだふるぷりきゅあ!』に登場するキャラクター。ニホンオオカミ(日本にかつて生息していた絶滅種)の幽霊怨霊のような存在である。名前は、石の一種である「虎目石(タイガーズアイ)」が由来と考えられる。


人間界に送り込んだ怪物・ガルガルがいなくなったことに業を煮やしたガオウによって、ザクロと共に冥界から呼び戻された。


もともとオスのニホンオオカミだったが、遠吠神社狛犬にガオウの魔力が注いだことで、人間の少年の姿に変身できるようになった。


ガオウに従いつつも、完全に彼の部下というわけではなく、主(ガオウ)の復活を助けるため、人間界の様子を探る協力をしているにすぎない。


一人称は「オイラ」で、話し方は少し荒っぽい


絶滅したニホンオオカミとあってか、人間に対して強い恨みを抱いている。


第29話で初登場した時は、人間の犬飼いろはキュアフレンディ)から「友達になろう」と誘われたが、冒頭の台詞でこれを強く拒否。

さらに、同じイヌ科犬飼こむぎキュアワンダフル)に対しては、「なぜ人間側についているのか」と問い詰めていた。


ガルガルがパワーアップした怪物・ガオガオーンを作り出し操って戦う。

相方のザクロが見かけた動物に闇の力をまとわせるのに対し、トラメはガルガルのにさらなる闇を注ぎ込んで生み出していた。


しかし、ガルガルの卵はニコアニマルが闇にあてられたことによって生み出されていたもののため、彼らが全員救出された第45話では卵が見つからなくなってしまった。


❤💛

常にギザ歯を見せている点は、狛犬の阿形を思わせるが、相方のザクロとはいがみ合うことが多く、お世辞にも阿吽の呼吸とは言えなかった。


第45話でガルガルの卵がすべて消えてしまったと知ったトラメは、代わりに自分がプリキュアたちと「遊ぶ」と言い出す。


トラメの「遊ぶ」とは「戦う」という意味だったが、言葉をそのまま受け取ったこむぎにいろはが乗り、本当に山でプリキュアたちと鬼ごっこをすることになった。


その中でトラメは人間への恨みが少しずつ消え、最終的にプリキュアたちと友達になる。

そして、自らの意思で浄化技「プリキュア・エターナルキズナシャワー」を浴び、穏やかに成仏した。


楽しかったぜ!


成仏後にガオウの真の姿が発覚するが、その正体を把握していたかは言及されていない。しかし、生前から交流があった上、相方のザクロがガオウの正体を復活当初から認識していた事からトラメも知っていた可能性は高いだろう。


性格編集

少年の見た目にふさわしく、活発で面白いことが大好な性格。


しかし、長年の恨みと怒りによって、その「面白いこと」の内容が歪んでおり、ガオガオーンを暴れさせ人々を怖がらせることが楽しいと思っていた。


プリキュアのことも、最初は「遊び道具」程度にしか見ていなかった。(当初は「アイツ等遊ぶか」ではなく「アイツ等遊ぶか」と言っていた)


しかし、本当のトラメはただみんなと遊びたいだけだった。いろはもそれを理解していたため、鬼ごっこを提案したのだ。

実際、プリキュアたちと遊ぶ中で、トラメは仲間のニホンオオカミたちと山を駆け回った過去を思い出し、自分はもう一度仲間たちと山を駆けたかったのだと気づいていた。


アニメージュ2025年2月号の成田良美氏(シリーズ構成)の弁によれば、生前は物心がつく前に命を落としたため、人間への憎しみは大人のオオカミ達の影響が大きく、ガオウやザクロに比べて薄めであり、むしろ「もっと群れの仲間と遊びたかった」という心残りが強かったとしている。


容姿編集

獣形態時編集

無題

黄色が混じった黒い毛が特徴のニホンオオカミ。ガオウ・ザクロ・トラメ三者が共通で所持している、鬼火を封じ込めた宝玉は、紐で首から下げている。


人間態編集

トラメくん!

ザクロ同様、肌の血色が悪い。目は黄色で、目つきが悪い。歯はギザ歯となっている。


髪は、色が薄い金色と濃い金色の二色に分かれている。

宝玉は、長く伸ばして垂らした右サイドヘアーに付けている。


灰色に黄色がアクセントとして入った、袖のない上衣を着用。アンダーは暗灰色で、こちらも袖部分はない。


腕部に手甲を装着しており、履き物は先割れ長靴下に厚底の下駄


ボトムスは裁付袴で、その上に黄色の紐が結ばれている。2つに分かれた紐の先には、どちらも黄色の玉がついている。


全体的に忍装束を思わせる服装となっている。


生前の姿編集

生前は黄土色の毛並みが特徴的な子供のニホンオオカミ。瞳の色は金色で、回想では現代とは異なり純真無垢な目つきをしていた。


余談編集

演者について編集

担当声優の松井恵理子氏は、本作がプリキュアシリーズ初出演。

普段は女子キャラがメインで、少年役は珍しい。


作中の動向編集

第29話

記念すべき初登場。ザクロとガオウがどちらに命じたかで口論した後、ガルガルの卵を探しに駆け出した。


「闇を纏いし黒き獣よ、吼えろ!!」


トラメは下山の道すがら拾ったガルガルのからガオガオーン孵化させた(ガオガオーンはこむぎ命名)。


キュアワンダフルに変身したこむぎにこう問いただした。

「お前…!犬なのになんで人間なんかと連んでんだ?」

「一緒にって事?それは…一緒にいるとわんだふるだからだよ!」と返す彼女にトラメとザクロはニホンオオカミが人間のせいで絶滅したと話す。冒頭のセリフもその時のもの。


「潰れちまえ!!!」

トラメのその一言を号令に、四体に分身したガオガオーンは一斉に襲いかかる。


フレンドリベラーレがガオガオーンに破られた後、キュアフレンディの肩を組んでこう言う。

「ナメんなよ…そんなんでオイラ達を止められっかよ」

その後、キュアワンダフルに飛びかかられそうになるが、余裕で避けた。


とうとう変身解除に追い込まれたこむぎ達に対し「オマエ達、弱ェなァ。つまんね」と失望混じりに嘆息。


第30話

ガオウにプリキュアの存在を伝えていた。

ガオウが眠りについた後、妄想に身をくねらせるザクロを尻目に、ガオガオーンを召喚した者の権利だとして遊び(破壊活動)に行こうとするが、ドンケツで派手に吹っ飛ばされる。睨み合いの末のじゃんけんを制し、改めて出撃。


ガオガオーンを人の姿の状態で吠えて集めた後、命令を出す際に、プリキュアと遭遇してしばらく観戦する。ガオガオーンの力に圧倒されるプリキュアを見て「やっぱ弱っちいなオマエ等」と、またも失望混じりに嘆息するが、キラリンアニマルの力を借りるプリキュアを見て「お?まだやんのか?」と観戦再開。


ヘルプの効果時間も切れ、包囲されたワンダフル達に「そろそろ限界か?」と問う。


フレンディ「まだやるよ、あなた達と話せるまで!」


「話す?」


フレンディ「わたし、狼やあなた達の事、ちゃんと知らなかった。まだまだ知らない事いっぱいあると思う。だから教えてほしいの」


「なんで?」


フレンディ「友達になりたいからだよ!!」


「またそれか。言っただろ、友達になんかなれるワケねェって!」


キュアニャミー「そんなの…やってみなきゃ分からない!!」


フレンディ「アニマルタウンの人達は動物が大好きで、みんなで楽しく暮らす為に頑張ってるよ。その為に考えて、話し合って、助け合って、思い合ってる。わたし達も、あなた達と仲良くする方法を探したいの!!」


「分かんねえな、こっちは嫌いだって言ってんのに!なんで!」


キュアワンダフル「一緒に遊んだ方が楽しいから。」


フレンディ「みんな元気で…」

ワンダフル「みんな仲良し!」

ニャミー「簡単じゃない。でも…」

リリアン「そうなれたら嬉しいから!」

フレンディ「それが…」

「「「「わたし達のワンダフルだから!!!!」」」」


「何だ!?」

その時、4人のプリキュアが激しく光輝く。

プリキュアの言葉に反応したニコに力を与えられ、強化フォームのダイヤモンドリボンスタイルになり、新技・エターナルキズナシャワーによってガオガオーンは浄化されて元のニコサルに戻った。

「何だ?今の…」

絶句するトラメにフレンディは言う。

「トラメ!ガオウに伝えて、会いたいって」

続けてワンダフルも「一緒にわんだふるしようって」と。


「フン!オマエら懲りねェなァ!でもワクワクしてきたぞ!!分かった、伝えてやるよ!またな!!」と満足した様子で撤退した。

*ちなみにフレンディが何故彼の名前を知っていたのかは謎である。


第33話

リードに繋がれて散歩している犬達を見つめて

「繋がれて散歩か…面白くねェな…。よっし!仕方無え、オイラが自由にしてやっか!」ミニブタのガオガオーンを召喚する。ガオガオーンが浄化された後は「チェッ…もっとブッ壊したかったのにな」と不機嫌になるも「ま、いっか…。次はもっとやってやるからな!」と撤退していった。


第35話

遠吠神社で呼びかけても眠りから覚めないガオウを後にしてカンガルーのガオガオーンを召喚。

「精々愉しませてくれよ、プリキュア」

2人しかいない時に「なんか少なくね?前はいっぱいいただろ?」と問いかけて犬飼こむぎに「いっぱいじゃないよ!全部で4人!」と答えられて「3より多い時はいっぱいだ!」と返答するも「違うよ!3の次は4!わたし学校で習ったもん!」と威張られてしまう(後から駆けつけた猫屋敷ユキに「威張るような事じゃない」と突っ込まれている)その後、兎山悟の助言を受けてキラリンライオンの力を借りたフレンディの誘導と2つのニャミーシールドを足場にしてリリアンネットを抱えたニャミーとリリアンによって捕獲、カンガルーのガオガオーンは無事浄化された。

「チッ…今日はここまでか。まあそれなりに愉しめたか」

トラメが3以上の数を数えられないのは恐らく狼の生き残りが3匹だからなのかもしれない…。


第36話

声無しで登場、「ときめきがほしい!」と言うザクロを呆れた顔で見ていた。


第37話

大型モール内で3段重ねアイスクリームをイッキ食いしながら※呟く。

「人間の群れだ。ガオガオーンを仕掛けたら…楽しめそうだ」

偶然会ったこむぎ、ユキ、まゆを目の前にして「よっ!遊んでやる!」キリンのガオガオーンを召喚、メエメエの活躍とピンチに駆けつけたフレンディによって無事ガオガオーンが浄化されると

「まあまあ楽しかったな」と満足した様子で撤退して行った。

※「真っ当にお金を払ってアイスを買ったの!?」「て言うかお金はどこから!?」といった

視聴者から上がったのは言うまでもない。

(下図はイメージです)

お賽銭で払うトラメくん


第38話

遭遇した野生のオコジョを可愛がり追い回す

「おめェ…本当にすばしっこいな!」

途中で見失った後に猫屋敷ユキ、猫屋敷まゆ、兎山悟を偶然見かけてオコジョのガオガオーンを召喚。

「オコジョってすばしっこいんだ!でも意外と凶暴だからナメてたら痛い目を見るぜ!」

キラリンウサギの力を使って4人は逃げ道を塞ぎ、オコジョのガオガオーンを追い詰める。


浄化後は負け惜しみを言いながら撤退していった。


「いいかオマエ等!!10回勝つまでやるからな!!絶対だぞ!!またな!!」


第40話

遠吠神社から離れた山の岩場で瞑想しつつ力を溜めるガオウと、ここぞとばかりにベタつくザクロに「つまんねーの……遊んで来る!」と言い残し下山。


黒い卵があった川に3匹のカエルを発見。

「まだ冬眠してなかったのか。昔に比べるとまだ暖かいもんな…」

意思の疎通が成立しているのか、カエル達とひとしきりゲコゲコ世間話を楽しんだ後、カエルのガオガオーンを召喚。その気配を察知し駆けつけたこむぎ、ユキ、犬と猫になったいろは、まゆと対峙する。


「待ってたぜ プリキュア!!!」

ニコニコパワーが溜まったニコの力で元の姿に戻った二人と戦闘を開始する。


「遊んでやれ!!ガオガオーン!!」と号令を飛ばすトラメに対し「ガオガオするのは遊びじゃないよ!」と抗議するワンダフルだが、そんな事はお構い無しに襲ってくるガオガオーンは高い跳躍力と伸縮自在の舌で糸口をつかませない。しかし「カエルは動いているものしか視認できない」という悟のアドバイスを受けたフレンディに一計が浮かぶ。


「おい終わりか?全然遊べてないぞ!……ん?何してんだ?」

長い作戦タイムに痺れを切らしかけた矢先、プリキュアが二手に分かれてガオガオーンの前後に立つ。ジリジリ後ろから近づくニャミー達に注意を向けさせたその隙に、今度はワンダフル達が…という動きに、最初は全く読めなかった意図を理解したトラメは「げ!?後ろだ後ろ!…と見せかけて前だァ!!とフェイントを仕掛けて、まんまと一杯食わせることに成功、ワンダフルとフレンディを硬直させる。

「アハハハハハwww!!なんだよそのポーズwww!!……!?

警戒を解いて大笑いするトラメの隙を突いて駆け出したリリアンにネットで捕縛され、カエルガオガオーンは敢えなく浄化された。

「お…オマエ等、面白ェ事考えるなァ!楽しかったぜ!またな!」

怒りに打ち震えているのかと思いきや、屈託なく笑って満足げに撤退するトラメであった。


ワンダフル「トラメって…ほんとは一緒に遊びたいんじゃないのかな?」


第41話

「忌々しい光…元はあたし達の縄張りだったのに…」と呟くザクロに「ガオウ様が復活すれば全部オイラ達の遊び場さ!」と軽口を叩くが、「そしたらガオウ様といっぱいお散歩するの〜♡」と発言するザクロと言い合いになった。この2人は相変わらずである…。


第42話

「何やってんだ? おーい!オイラが遊びに来てやったぞ! おいってば!」

カレンダーを作成する為にまゆの父・貴行が撮った写真を選考中のプリキュア達にオブジェの上から声をかけるが、写真に夢中のプリキュア達にはてんで気づかれず、「何がニコニコだ!!無視しやがって!オイラはプンプンだっての!!ぷーんだ!」と拗ねてシマウマのガオガオーンを召喚する。最初にワンダフルがプニプニバリアーを展開するが、器用な走り方で避けられてしまう。

「そう簡単に捕まるもんか!!やれ!ガオガオーン!!」

キラリンライオン(ライオンはシマウマの天敵)の力を借りた足の速さで追い抜かれ、リボンバリア、プニプニバリアー、ニャミーシールドの力で後ろに跳ね除けられ、リリアンネットで捕獲されてシマウマのガオガオーンは無事に浄化された。最後は「結構楽しかったぜ、またな!」と言い残して撤退していった。


第44話

とある夜、山中の渓谷。岩壁をこじ開けたトラメが発見したもの…月明かりに照らされた「それ」は、桁外れに巨大な黒い卵だった。

「すっげえ!!でっけェ!!見つけたぜ!最強のガオガオーン!!!」


召喚したティラノサウルスのガオガオーンを前にプリキュア達は防戦すらままならず、忽ちの内にニャミーとリリアンは戦闘不能に。「いいぞ〜!!いけいけ〜!!!」と囃し立てるトラメだったが、そんな中で目についた光景が気にかかった。陥没や倒木で塞がれた道路を前に、1人の女性が手押し車の中にいる何かに必死に話しかけていたのだ。


「おい…どうしたんだ?こいつ」

尋ねてみると、もう長くない小さな命を病院に連れて行きたいのに道が塞がれて通れないのだと言う。ガオガオーンが浄化されれば道路は元通りになる、だが人間ごときの為に遊びを放棄してやる義理も道理もない、しかし目の前で消えゆかんとする命の灯火は…!?

「───ッ!!」


最早為すすべ無しのワンダフルとフレンディを暴虐の顎門が噛み砕かんとしたその時、

「止まれェ!!!」

トラメの一声でピクリとも動かなくなったガオガオーンはエターナルキズナシャワーで浄化され、道路も修復された。

「ほら、行けよ」

お鶴に促し、駆け去る背中を見送る。

そぼ降る雨の中、晴れない空を見上げながら、トラメは

「チェッ…つまんねーの」

そう一言呟き姿を消した…。


第45話

「あ〜あ、つまんね〜…」

遠吠山の頂にある岩の上で、トラメは退屈を持て余していた。

「ガオウ様は寝てばーっかだし…よっし!ガオガオーン出して、アイツ等と遊ぶか!」

勇んで下山したものの、茂みを掻き分けても、ベンチの下を覗いても、積まれた古タイヤの上から大声で呼んでみても黒い卵は見つからない。

「無い…卵がどこにも……なんでだ?」

「ゥゥウウウ…ワオォォォーン!!!!!」

苛立ちがピークに達し遠吠えをするトラメ。プリキュア達に、自分はここだぞと存在を誇示するように。


笑いながら駆けて行く人間の子供たちの姿を高台から眺めるトラメに声をかける者が…

「ト〜ラメ」

いろはだった。

「ワフッ!!!?」

突然呼びかけられ、素っ頓狂な声を上げてしまったのを誤魔化すかの如く「何だよ!!何しに来たんだよ!!?」と唸るトラメにいろはは答える。

「あなたの声が聞こえたから」

「今日はガオガオーンいないの?」いろはと共に来たこむぎの素朴な疑問に今度はトラメが答える番だった。


「これから出すんだ!黒い卵を見つけたらな!」


しかし、いろはは告げる。


いろは「…黒い卵はもう無いよ?」


「え…っ?」


卵に封じられていたニコアニマルは、先のティラノサウルスを最後に全てニコガーデンへ帰還したのだと。


「そう……なのか?」


いろは「うん…」


「ならしょうがねェ…今日はオイラが直々にオマエ等と遊んでやる!!」


気落ちも束の間、口角を残忍に吊り上げながら直接対決を宣言するトラメに


「本当!?やったぁ〜!!」

大喜びで食いついて来たのはこむぎだった。

「あァ!?おい!!なんで喜んでんだ!」

“遊ぶ”という言葉を字面通りにしか受け取ろうとせず、グイグイ迫って来るこむぎのおバk…無邪気なペースに呑まれ、トラメはツッコミに追われてしまう。

ユキ達も駆けつけたところで、いろはに「一緒に遊んでワンダフルになろう!」と誘われ

「ちょ…ちょっと待て!勝手に決めんな!」 と大慌て。


変身した四人に山中へと逃げ込まれて追いかけっこスタート!伸ばした手をジャンプで躱され火が点いたトラメは「ぜってー捕まえる!!!」と爆走。氷結させられた下り坂にも臆せず腹這いで滑り降り、獣形態で跳びかかってフレンディを捕まえた。

「次、オマエ鬼な!! 逃っげろ〜!!!」

森の中で脇に逸れるトラメ。

「オマエ等といると捕まっちまうからな!」

だが渓谷を駆けている最中、突然足下の崖が崩落。


「うわああああああーーーーっ!!!!!」


「トラメ!!!!手を!!!!」


手を繋ぎ合ったその直後、キラリンスワンのヘルプで飛翔するフレンディに抱きかかえられたトラメの瞳に映ったものは、山頂から見る景色よりも広くて美しい『世界』だった。


再開した追いかけっこの中で明かされた、フレンディ=いろはがプリキュアになった第一の理由…「こむぎと同じ速さで、同じ景色を見ながら走りたかった」を聞き、トラメも語り出す。

「オイラもだ…オイラ、いつも山を走ってたんだ…

仲間と一緒に走るのが、すっげェ楽しかった!

───だから、こんな風に走って、遊びたかったんだ!

もう一度…仲間と一緒に───!!」
いっしょに遊ぼ♪トラメ【わんぷり45話】


遊び疲れて寝転ぶ5人。ふと、トラメはフレンディに問いかける。最初は無碍に拒絶したが、今でも本当に友達になりたいと思っているのか、と。


フレンディ「一緒に遊んで楽しかったら、もう友達だよ!」


「…そうかもな!」


トラメは笑い返す。

その時、宝玉の中の鬼火…ニコダイヤを染め上げていた狼の怒りが完全に消え去った。

淡い光を放ち、宙に浮くトラメの身体。“怨み”こそが怨霊のアイデンティティ…それが消えてしまったら、どうなるか…答えは一つ。

「お別れの時間が来たって事だ」

放つ光の色が金から青に変わり、身を縮めて震える。霊魂でも迫る死の気配は寒いと感じるものらしい。


「なァ…お前達がいつもガオガオーンにやってる、しゅわしゅわ〜ってやつ…あれを浴びたらどうなるんだ?」


「ガルガルした気持ちがなくなって、ニコニコになるんだよ!」


「いいなそれ!オイラにもやってくれよ。こう寒くちゃ、ガルガルしちまいそうだ」


「えっ? でも…」


「『あなたの声を聞かせて』…

オイラはさ、たくさん遊んで、大っ嫌いだった人間とも友達になっちまって、

もう思い残す事なんて、無えんだ…」


…いや、たったひとつだけ。気がかりはあった。


「───フレンディ、ガオウ様の事…頼むな…」


「わたしの夢は、世界中の動物と友達になる事だから。だから──任せて!」


「────へへっ!」


時や種族の壁をも越えて出来た“友達”と交わされた約束。これで本当に後顧の憂いはない。万感の思いを乗せて放たれたエターナルキズナシャワーを浴び、トラメの魂は浄化された。

闇が祓われた後に残った依り代…狼の狛犬は、遠吠神社の境内に戻された。


でも、もうすっかり友達になった彼のことだ。いつかきっと、あの場所新しい自分になり、そこにいるかも知れない仲間と再会し、自由気ままに走り回っているに大活躍するに違いない…。


タグについて編集

こちらのイラストを投稿する時は「トラメ(プリキュア)」で投稿することを強くお勧めする。

(そうしないとこちらのトラメにも作品が行き届いてしまい、二つのトラメが混ざってしまう)

※こちら↓は意図的に混ぜたイラスト

”ふたり”のトラメ


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ガオウ軍団 プリキュア敵少年幹部

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